詳細情報
滋賀県彦根市で、人権を尊重する地域社会の実現を目指し、啓発活動に取り組んでいる自治会や学区人権教育推進協議会(人推協)の皆様へ朗報です。「彦根市人権のまちづくり推進事業補助金」は、市民が主体となって行う人権学習会や懇談会などの活動を金銭的に支援する制度です。この補助金を活用することで、講師の謝礼や会場費、資料作成費などの負担を軽減し、より充実した啓発活動を展開できます。この記事では、補助金の概要から対象経費、具体的な申請手順、採択されるためのポイントまで、担当者の方が知りたい情報を網羅的に解説します。地域の人権意識をさらに高めるための一歩として、ぜひ本制度をご活用ください。
この補助金のポイント
- 対象者: 彦根市内の自治会、学区人権教育推進協議会(人推協)
- 補助金額: 市民学習会の規模に応じて最大3万円を補助
- 対象事業: 市民向けの人権学習会や人権のまちづくり懇談会の開催など
- 目的: 市民が主体となる地域の人権啓発活動の推進
① 彦根市人権のまちづくり推進事業補助金の概要
本補助金は、彦根市が市民一人ひとりの人権が尊重される「人権のまちづくり」を実現するために設けている制度です。地域に根差した活動を行う自治会や人推協が、主体的に企画・実施する人権啓発活動を支援し、地域全体の人権意識の向上を図ることを目的としています。
制度の基本情報
| 正式名称 | 彦根市人権のまちづくり推進事業補助金 |
|---|---|
| 実施組織 | 彦根市 企画振興部 人権政策課 |
| 目的・背景 | 人権が尊重されるまちを実現するため、学区人権教育推進協議会(人推協)や自治会など、市民が主体となって行う地域人権啓発活動を推進することを目的とします。 |
| 対象者の詳細 | 彦根市内で活動する学区人権教育推進協議会(人推協)または自治会 |
② 補助金額・補助対象事業
補助金額は、実施する事業の内容や規模によって異なります。定額での補助となり、事業計画に合わせて申請することが重要です。
補助金額一覧
補助金の対象となる事業と金額は以下の通りです。複数の事業を組み合わせて申請することも可能です。
| 区分 | 補助金の対象 | 補助金額 |
|---|---|---|
| 地域人権啓発・学習推進総合事業 | 1.市民学習会(1回限り) ア)参加人数100人未満 イ)参加人数100人以上 |
15,000円 30,000円 |
| 2.人権のまちづくり懇談会の開催 (回数は学区自治会数を上限とする) |
1回 7,000円 | |
| 3.その他経費 ※人権教育推進員研修会が1回以上開催された場合に限る。 |
10,000円 |
計算例
ある人推協が以下の事業を実施する場合:
- 参加者120名規模の市民学習会を1回開催 → 30,000円
- 学区内の5つの自治会で人権のまちづくり懇談会を各1回開催 → 7,000円 × 5回 = 35,000円
- 人権教育推進員研修会を開催し、その他経費を申請 → 10,000円
この場合の補助金交付申請額の合計は 75,000円 となります。
③ 対象者・条件
この補助金の対象となるのは、彦根市内で地域に根差した活動を行う特定の団体です。営利を目的としない、市民による自主的な活動を支援するものである点が特徴です。
- 学区人権教育推進協議会(人推協): 各学区で人権教育の推進を目的として活動している協議会。
- 自治会: 地域住民が自主的に結成する町内会およびその連合体。
注意点: 個人や企業、上記以外の団体は対象外となります。また、実施する事業は彦根市内で行われる人権啓発活動に限られます。
④ 補助対象経費
補助金の対象となるのは、人権啓発事業の実施に直接必要となる経費です。団体の運営費や飲食費などは対象外となるため注意が必要です。
対象となる経費の具体例
- 報償費: 講演会や学習会に招く講師への謝礼金、交通費など。
- 消耗品費: 研修資料や案内チラシを作成するための用紙代、コピー代、文房具代など。
- 印刷製本費: ポスターやプログラム、報告書などの印刷にかかる費用。
- 通信運搬費: 案内状の郵送代など。
- 使用料及び賃借料: 事業を実施するための会場使用料、音響・照明機材などのレンタル料。
対象とならない経費の例
- 団体の事務所家賃や光熱水費などの経常的な運営費
- 懇親会などの飲食費
- 備品購入費(パソコン、プロジェクターなど)
- 領収書などで支払いが確認できない経費
対象経費について不明な点がある場合は、申請前に必ず彦根市人権政策課へ確認することをお勧めします。
⑤ 申請方法・手順
補助金の申請から受領、事業完了後の報告までの流れは以下の通りです。各ステップで必要な書類が異なりますので、計画的に準備を進めましょう。
ステップ1:交付申請
事業計画を立て、補助金を受け取るために市へ申請を行います。審査の結果、内容が適当と認められると「交付決定通知書」が届きます。
- 提出書類:
- 彦根市人権のまちづくり推進事業補助金 交付申請書(様式1)
- 事業計画書(別紙1)
- 人権のまちづくり懇談会の開催数が確認できるもの(例:各自治会の開催計画書など)
ステップ2:概算払(必要な場合のみ)
事業実施前に資金が必要な場合、交付決定額の一部または全部を前払いで受け取ることができます(概算払)。
- 提出書類:
- 補助金概算払交付申請書(様式6)※必要な理由を記載
- 補助金概算払交付請求書(様式8)※概算払確定通知書受領後に提出
- 口座振込依頼書
ステップ3:事業内容の変更(必要な場合のみ)
年度の途中で事業内容を変更・中止する場合は、変更申請が必要です。特に、補助金の減額が交付決定額の2割を超える場合は、速やかに手続きを行ってください。
- 提出書類:
- 事業(変更・中止・廃止)申請書(様式3)
- 事業計画書(別紙1)※変更箇所を赤字で記入するなど分かりやすく示す
ステップ4:実績報告
計画したすべての事業が完了した後、速やかに市へ実績を報告します。市が内容を審査し、補助金額が最終的に確定します。
- 提出書類:
- 実績報告書(様式4)
- 事業実績報告書(別紙2)
- 各学習会の参加人数や開催実績が確認できるもの(例:写真付きの実施報告書、参加者名簿など)
申請期限と提出方法
- 提出期限: 彦根市から別途通知されます。公式サイトや広報などで最新情報をご確認ください。
- 提出方法: Eメール、電子申請、Fax、窓口持参、郵送のいずれかの方法で提出できます。
⑥ 採択のポイント
本補助金は、要件を満たしていれば比較的採択されやすい制度ですが、いくつかのポイントを押さえることで、よりスムーズな手続きが可能になります。
採択率を高める3つのコツ
- 事業計画の具体性: 事業計画書には、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」行うのかを具体的に記載しましょう。事業の目的が「人権啓発」という補助金の趣旨に合致していることを明確に示すことが重要です。
- 正確な書類準備: 申請書類に不備や記入漏れがあると、審査が遅れたり、不採択の原因になったりします。提出前には必ず複数人でダブルチェックを行いましょう。特に、数字の計算ミスには注意が必要です。
- 計画段階での十分な検討: 彦根市の公式サイトにも記載がある通り、実績報告時に多額の返還金が生じるケースが見られます。事業計画は無理のない範囲で、実現可能性の高いものにしましょう。計画変更が見込まれる場合は、早めに市へ相談することが賢明です。
よくある不採択・減額理由
- 申請書類の様式が古い、または記入漏れがある。
- 補助対象外の経費が含まれている。
- 事業内容が人権啓発という目的に沿っていない。
- 計画していた学習会の開催回数が実績で下回った。
- 市民学習会の参加者数が予定より大幅に少なくなり、補助区分の条件(100人以上/未満)が変わった。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1:補助金の対象経費には、具体的にどのようなものが該当しますか?
A1:市民学習会や懇談会の開催にかかる経費が主に対象です。具体的には、講師への謝礼や交通費、研修資料やチラシの印刷代・郵送代、会場や音響機器の使用料、その他事業に必要な消耗品費などが該当します。詳しくは市の担当課へお問い合わせください。
Q2:補助金が減額されるのは、どのような場合ですか?
A2:主に、計画していた事業が実施できなかった場合に減額となります。例えば、「懇談会の開催回数が予定より少なくなった」「市民学習会の参加者が100人以上を見込んでいたが、実際は100人未満だった」などのケースです。減額幅が交付決定額の2割を超える場合は、速やかに変更申請が必要です。
Q3:事業費が増額となる場合、補助金も増額されますか?
A3:事業変更申請書を提出し、市の承認を得ることで増額の可能性はあります。しかし、補助金は市の予算の範囲内で交付されるため、必ずしも増額が認められるとは限りません。そのため、最初の交付申請の段階で、事業計画を十分に検討しておくことが非常に重要です。
Q4:申請はいつまでにすればいいですか?
A4:申請の提出期限は、彦根市から別途通知されます。例年、年度初めに情報が公開されることが多いようです。彦根市の公式サイトや広報を定期的にチェックし、期限を逃さないようにご注意ください。
Q5:初めて申請するのですが、相談に乗ってもらえますか?
A5:はい、もちろんです。事業計画の内容や書類の書き方などで不明な点があれば、彦根市の人権政策課が相談に応じてくれます。申請前に一度相談することで、書類の不備を防ぎ、スムーズな手続きにつながりますので、積極的に活用しましょう。
⑧ まとめ・お問い合わせ先
「彦根市人権のまちづくり推進事業補助金」は、地域の自主的な人権啓発活動を力強く後押しする制度です。この機会に補助金を有効活用し、地域の人権意識をさらに高めるための活動を企画してみてはいかがでしょうか。
重要ポイントの再確認
- 対象団体: 彦根市内の自治会と人推協。
- 補助内容: 市民学習会(最大3万円)、懇談会(1回7千円)などを定額補助。
- 手続き: 「交付申請」→「事業実施」→「実績報告」が基本の流れ。
- 注意点: 計画変更は早めに相談。返還金が生じないよう現実的な計画を立てることが重要。
本補助金に関するご不明点や申請に関するご相談は、下記の担当課までお気軽にお問い合わせください。