詳細情報
福岡市内でホテルや旅館、民泊施設を運営されている事業者様へ朗報です。インバウンド需要の回復や多様化する顧客ニーズに対応するための設備投資や環境整備にお悩みではありませんか？福岡市では、宿泊事業者の皆様を力強く支援する「令和7年度 福岡市宿泊事業者受入環境充実支援補助金」を実施しています。この補助金は、インバウンド対応強化やDX化、バリアフリー対応など、施設の魅力と競争力を高めるための幅広い取り組みをサポートするものです。ホテル・旅館であれば最大300万円、民泊施設でも最大10万円の補助が受けられる絶好の機会です。この記事では、補助金の詳細な概要から対象経費、具体的な申請手順、そして採択されるためのポイントまで、どこよりも分かりやすく徹底的に解説します。この機会を最大限に活用し、事業のさらなる発展を目指しましょう。
【重要】本補助金は、交付決定日以降に購入・実施された事業のみが対象です。申請前に発注や購入を行ったものは対象外となりますので、くれぐれもご注意ください。また、予算額に達した時点で受付が終了となるため、早めの申請をおすすめします。
福岡市宿泊事業者受入環境充実支援補助金の概要
まずは、本補助金の全体像を把握しましょう。どのような目的で、誰を対象に、どのような支援が行われるのかをまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 令和7年度 福岡市宿泊事業者受入環境充実支援補助金 |
| 実施組織 | 福岡市 経済観光文化局 観光産業課 |
| 目的・背景 | 市内の宿泊施設における多様な宿泊ニーズへの対応や、安全・安心で快適な受入環境の充実を図ることを目的としています。宿泊施設が取り組む「インバウンド対応強化」「災害対応強化」「生産性向上」「バリアフリー化」「人材確保・育成」「魅力向上」に関する事業を支援します。 |
| 対象者 | 福岡市内で旅館業（ホテル・旅館・簡易宿所）または住宅宿泊事業（民泊）を営み、福岡市宿泊税の納入申告書を提出している事業者。 |
| 申請受付期間 | 令和7年6月2日(月) から 令和7年11月30日(日) まで ※予算額に達し次第、受付終了 |
| 事業実施期間 | 補助金交付決定日 から 令和8年2月28日(土) まで |
補助金額・補助率について
本補助金の補助率と、事業形態によって異なる補助上限額について詳しく見ていきましょう。
補助率
補助対象経費（税抜）の2分の1以内です。
補助上限額
補助上限額は、「ホテル・旅館・簡易宿所」と「民泊」で異なります。特にホテル・旅館等は客室数に応じて上限額が細かく設定されています。
計算例：
客室数55室のホテルが、生産性向上のために150万円（税抜）のデジタルチェックイン機を導入する場合。
・補助対象経費：150万円
・補助額：150万円 × 1/2 = 75万円
・客室数50～59室の上限額は100万円なので、75万円は上限内に収まります。
→ この場合、75万円の補助金が交付されます。（千円未満は切り捨て）
【ホテル・旅館・簡易宿所用】客室数別 補助上限額一覧
| 客室数 | 補助上限額 |
|---|---|
| 1～29室 | 40万円 |
| 30～39室 | 60万円 |
| 40～49室 | 80万円 |
| 50～59室 | 100万円 |
| 60～69室 | 120万円 |
| 70～79室 | 140万円 |
| 80～89室 | 160万円 |
| 90～99室 | 180万円 |
| 100～109室 | 200万円 |
| 110～119室 | 220万円 |
| 120～129室 | 240万円 |
| 130～139室 | 260万円 |
| 140～149室 | 280万円 |
| 150室以上 | 300万円 |
【民泊用】補助上限額
住宅宿泊事業（民泊）を行う事業者は、客室数にかかわらず一律で10万円が上限となります。
補助対象となる事業と経費
この補助金では、6つのテーマに沿った事業が対象となります。自社の課題解決につながるものがないか、具体例を確認してみましょう。
- (1) インバウンド対応強化
ホームページや館内案内の多言語化、Wi-Fi設備の導入・強化、AI翻訳機の購入、トイレの洋式化（現状和式の場合のみ）など。 - (2) 災害対応強化
ポータブル電源、懐中電灯、ヘルメットなどの備蓄品購入、非常用電源や止水板の設置、帰宅困難者受入用の毛布や簡易ベッドの購入など。 - (3) 生産性向上に向けたデジタル化・業務改善
デジタルチェックイン機の導入、施設巡回を効率化する多機能カメラの設置、案内・清掃ロボットの導入、スタッフ用業務マニュアルの制作など。 - (4) バリアフリー化
客室や共用部のユニバーサルデザイン対応改修、スロープ設置などの段差解消工事、車いすの購入など。 - (5) 人材確保・育成
人材募集イベントへの出展料、新規の求人広告掲載費、社内研修の開催（外部講師謝金など）、従業員の社外研修参加費用など。 - (6) 宿泊施設の魅力向上
長期滞在を促進するためのワークスペースやキッチンの整備、福岡市ゆかりの作家によるアート作品や伝統工芸品の活用など。
対象外経費の注意点
・単なる機器の更新や原状回復費用
・通信費や電気代などのランニングコスト
・汎用性が高く、他の目的にも使用できるもの（PC、タブレット、スマートフォンなど）
・消耗品（文房具、コピー用紙など）
・消費税及び地方消費税
民泊事業者の場合：トイレの洋式化など、住宅の資産価値向上を兼ねる事業は対象外となるためご注意ください。
申請方法と手順（ステップ・バイ・ステップ）
申請から補助金受領までの流れを分かりやすく解説します。スムーズに手続きを進めるために、各ステップをしっかり確認しましょう。
Step 1: 募集要項の確認と準備
まずは福岡市の公式サイトから最新の「募集要項」と「Q&A」をダウンロードし、内容を熟読します。自社が対象になるか、計画している事業が対象経費に含まれるかを再確認してください。
Step 2: 必要書類の準備
申請には以下の書類が必要です。様式は公式サイトからダウンロードできます。
- （様式第1号）交付申請書兼事業計画書
- （様式第1号別紙）事業収支計画書
- 補助対象経費の積算が確認できる書類（見積書やカタログの写しなど）
- （添付書類１）誓約書
- （添付書類２）役員名簿（法人の場合）
Step 3: 申請書の提出
準備した書類一式を、原則としてメールで提出します。提出先のメールアドレスは募集要項に記載されています。郵送を希望する場合は、事前に担当課へ連絡が必要です。
Step 4: 交付決定
申請内容が審査され、問題がなければ「交付決定通知書」が届きます。この通知を受け取ってから、事業を開始（発注・契約・購入）してください。
Step 5: 事業の実施と完了報告
計画に沿って事業を実施し、令和8年2月28日までに支払いと設置を完了させます。事業完了後、速やかに「事業実績報告書」や領収書の写し、設置状況がわかる写真などの必要書類を提出します。
Step 6: 補助金の請求と受領
実績報告書の内容が審査され、補助金額が確定すると「額の確定通知書」が届きます。その後、「請求書」を提出し、指定した口座に補助金が振り込まれます。
採択されるための3つのポイント
補助金を確実に受給するためには、申請書の内容が重要です。以下の3つのポイントを押さえて、説得力のある事業計画を作成しましょう。
ポイント1：事業の目的と効果を具体的に示す
「なぜこの事業が必要なのか」「導入することでどのような課題が解決され、どんな効果が期待できるのか」を具体的に記述しましょう。例えば、「多言語対応サイトを制作することで、これまで取りこぼしていた海外個人旅行客からの予約が〇%増加することを見込む」など、数値目標を入れると説得力が増します。
ポイント2：補助対象経費の根拠を明確にする
申請する経費については、必ず相見積もりを取るなどして、その金額が妥当であることを示せるようにしましょう。提出する見積書やカタログは、品名、型番、金額が明確にわかるものを選び、事業計画との整合性を取ることが重要です。
ポイント3：昨年度の活用事例を参考にする
福岡市の公式サイトでは、昨年度の補助金活用事例集が公開されています。どのような事業が採択されているのか、どのような効果があったのかを参考にすることで、自社の事業計画をよりブラッシュアップできます。アイデアのヒントを得るためにも、一度目を通しておくことを強くおすすめします。
よくある質問（FAQ）
申請を検討する際に出てきやすい疑問点をまとめました。
Q1. 申請前に購入してしまった設備は対象になりますか？
A1. いいえ、対象になりません。必ず「交付決定通知書」を受け取った後に購入・契約・発注を行ってください。交付決定日より前のものはすべて補助対象外です。
Q2. 複数の施設を運営していますが、まとめて申請できますか？
A2. はい、可能です。その場合、補助上限額は全施設の合計客室数で算定されます。申請時には「複数施設申請用」の事業収支計画書を使用してください。
Q3. リースやレンタルも対象ですか？
A3. はい、対象です。本体購入費のほか、設置工賃、リース料、レンタル料も補助対象経費に含まれます。
Q4. ポイントを使って購入した場合、補助対象額はどうなりますか？
A4. ポイント利用分を差し引いた、実際に現金やクレジットカードで支払った金額が補助対象となります。例えば、10万円の商品を1万ポイント使って9万円で購入した場合、補助対象経費は9万円となります。
Q5. 申請書類の書き方が分かりません。相談できますか？
A5. はい、福岡市の担当課（経済観光文化局 観光産業課）が相談に応じてくれます。不明な点があれば、提出前に電話やメールで問い合わせることをおすすめします。
まとめと次のアクション
今回は、福岡市の宿泊事業者を対象とした「宿泊事業者受入環境充実支援補助金」について詳しく解説しました。
- 対象者：福岡市内で宿泊税を納めている宿泊事業者（ホテル、旅館、民泊など）
- 補助額：最大300万円（ホテル等）、最大10万円（民泊）、補助率は1/2
- 対象事業：インバウンド対応、災害対策、DX化、バリアフリー化など6分野
- 申請期間：令和7年6月2日～11月30日（予算に達し次第終了）
- 重要注意点：必ず交付決定後に事業を開始すること
この補助金は、施設のサービス向上や業務効率化を実現するための大きなチャンスです。まずは、自社の課題を洗い出し、この補助金で何が実現できるかを検討することから始めましょう。
【次に行うべきこと】
1. 福岡市公式サイトで最新の募集要項と様式をダウンロードする。
2. 導入したい設備や実施したい改修について、業者から見積もりを取得する。
3. 募集要項の記入例を参考に、事業計画書を作成する。
4. 不明な点は、申請前に担当課へ問い合わせる。
お問い合わせ先
福岡市 経済観光文化局 観光コンベンション部 観光産業課
住所： 〒810-8620 福岡市中央区天神１丁目８番１号
電話番号： 092-711-4353 （平日午前10時から午後5時）
E-mail： syukuhaku-shien@city.fukuoka.lg.jp
