詳細情報
福岡県福智町で相続した空き家、活用方法にお困りではありませんか?「解体するにはもったいないけど、そのままでは売れない・貸せない…」そんな悩みを抱える所有者様を力強くサポートするのが「福智町空き家販売・賃貸化支援補助金」です。この制度を活用すれば、空き家を市場価値の高い物件へと生まれ変わらせるリフォーム費用として、最大100万円の補助を受けることができます。この記事では、補助金の対象者、申請方法、必要書類、そして採択されるためのポイントまで、専門家がどこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。あなたの空き家が地域の新たな資産となる第一歩を、この補助金と共に踏み出しましょう。
この補助金のポイント
- 空き家の売却・賃貸を目的としたリフォーム費用を支援
- 工事費用の3分の1、最大100万円を補助
- 工事着手前の申請が必須!
- 対象は「福智町空き家バンク」への登録物件
- 個人だけでなく、不動産事業者も対象になる可能性あり
① 福智町空き家販売・賃貸化支援補助金の概要
まずは、この補助金がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。
制度の目的
この補助金は、福智町内に存在する空き家を有効活用し、地域の活性化と良好な住環境の維持を図ることを目的としています。相続などで取得したものの活用されずに放置されている空き家を、リフォームによって魅力的な住宅として再生させ、売却や賃貸を通じて新たな住民を呼び込むことを後押しする制度です。
実施組織
この制度は、福岡県田川郡福智町が実施しています。申請や相談の窓口は、福智町役場の「住宅課 住宅政策係」となります。
② 補助金額・補助率について
気になる補助金額と補助率について、具体的に見ていきましょう。経済的な負担を大幅に軽減できる可能性があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象となるリフォーム工事費用(消費税除く)の3分の1 |
| 上限金額 | 100万円 |
| 対象工事費 | 消費税を除いて30万円以上の工事が対象 |
| 利用回数 | 1つの空き家につき1回限り |
計算例
- 例1:リフォーム費用が150万円(税抜)の場合
150万円 × 1/3 = 50万円
→ 補助金額は50万円となります。 - 例2:リフォーム費用が300万円(税抜)以上の場合
300万円 × 1/3 = 100万円
→ 上限額が適用され、補助金額は100万円となります。 - 例3:リフォーム費用が25万円(税抜)の場合
対象工事費が30万円未満のため、補助金の対象外となります。
③ 対象者・条件の詳細
この補助金を利用するには、申請者(人)と対象物件(家)の両方で、定められた要件をすべて満たす必要があります。一つでも漏れがあると対象外となるため、事前にしっかり確認しましょう。
対象者(申請できる人)の条件
以下のすべてに該当する方が対象です。
- 対象となる空き家の所有者、または所有権を取得する予定の者(不動産事業者など)。
- リフォームの目的が、三親等内の親族以外の第三者への売却または賃貸であること。
- 福智町の公共料金(町税、水道料金など)を滞納していないこと。
- 対象物件の登記簿上の所有権持分割合を2分の1以上有していること。(共有者がいる場合は注意が必要です)
- 暴力団員または暴力団と密接な関係を有する者でないこと。
対象物件(家の)条件
以下のすべてを満たす物件が対象です。
- 福智町の「空き家バンク」に登録されている物件であること。(最重要ポイント!)
- 住居として利用可能な物件であること。(現に賃貸されている物件は対象外)
- 建物の住居部分の床面積が、全体の床面積の2分の1以上であること。(店舗兼住宅などの場合は注意)
【重要】空き家バンクへの登録が必須です!
この補助金を利用するための大前提が「空き家バンク」への登録です。まだ登録がお済みでない場合は、補助金申請の前に、まず空き家バンクへの登録手続きを行う必要があります。詳しくは福智町役場住宅課へお問い合わせください。
④ 補助対象となる経費
どのようなリフォーム工事が補助の対象になるのでしょうか。具体例を見ていきましょう。
対象となる経費の例
補助の対象となるのは、空き家を売却・賃貸できる状態にするために必要な機能回復や設備改善のための改修工事費用です。
- 屋根・外壁:葺き替え、塗装、防水工事、雨漏り修繕など
- 内装:床の張替え、壁紙の交換、間取りの変更、建具の交換など
- 水回り設備:キッチン、浴室、トイレ、洗面台の交換・新設など
- その他:給排水衛生設備工事、電気設備工事、断熱改修工事など
対象外となる経費の例
一方で、以下のような費用は補助の対象となりませんのでご注意ください。
- エアコン、照明器具、家具などの購入・設置費用
- テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品の購入費用
- 門、塀、植栽などの外構工事費用
- 電話やインターネット回線の設置費用
- 設計費、申請手数料などの工事費以外の諸経費
- DIYなど、ご自身で施工した場合の材料費
⑤ 申請方法・手順(ステップ・バイ・ステップ解説)
この補助金は手続きの流れが非常に重要です。特に「工事を始める前に申請する」という点を絶対に忘れないでください。手順を間違えると補助金が受けられなくなります。
【超重要】申請から交付までの流れ
①事前相談・空き家バンク登録 → ②事業認定申請(工事着工前) → ③認定通知受領 → ④リフォーム工事実施 → ⑤工事完了・空き家バンク再登録 → ⑥補助金交付申請(工事完了後) → ⑦交付決定・請求 → ⑧補助金受領
ステップ1:事業認定申請(工事着工前)
リフォーム工事の契約や着工をする前に、以下の書類を福智町役場住宅課に提出します。空き家バンクの媒介業者(不動産会社)の確認が必要な書類もありますので、事前に連携を取りましょう。
- 空き家販売・賃貸化工事認定申請書(※媒介業者の確認が必要)
- 誓約書兼同意書
- 建築確認書の写し(必要な場合)
- 福智町公共料金完納証明書
- リフォーム工事費用の見積書の写し
- リフォーム工事の概要がわかる図面
- 物件の所在地図
- 物件の外観および施工箇所の写真(着工前の状態がわかるもの)
- その他町長が必要とする書類
ステップ2:認定通知の受領と工事の実施
提出された書類を町が審査し、適当と認められると「認定通知書」が交付されます。この通知書を受け取ってから、リフォーム工事を開始してください。通知書が届く前に着工した場合は補助対象外となります。
ステップ3:工事完了後の手続き
工事が完了したら、まず物件を「再販住宅」として空き家バンクに再度登録し、情報を一般公開します。その後、以下の書類を揃えて「補助金交付申請」を行います。
- 補助金交付申請書
- 登記事項証明書(所有権が移転した場合)
- 工事費用の領収書および内訳書の写し
- 工事の完成写真(施工箇所がわかるもの)
- 完成図面
- 建築基準法に基づく検査済証の写し(必要な場合)
- その他町長が必要と認める書類
ステップ4:補助金の請求と受領
交付申請書を審査し、内容が適正であると認められると「補助金交付決定通知書」が届きます。この通知書を受け取ったら、最後に「請求書」を提出します。その後、指定した金融機関の口座に補助金が振り込まれます。
⑥ 採択されるためのポイント
この補助金は要件を満たしていれば基本的に採択される可能性が高いですが、予算には限りがあります。確実に採択されるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 書類の完璧な準備:申請書類に不備や漏れがないように、提出前に何度も確認しましょう。不明な点は必ず事前に住宅課に問い合わせることが重要です。
- 見積書の妥当性:リフォーム費用の見積書は、工事内容が明確で、金額が社会通念上妥当なものであることが求められます。複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)ことをお勧めします。
- 早めの申請:補助金は町の予算の範囲内で交付されます。年度末に近づくと予算がなくなる可能性もあるため、計画が決まったら早めに申請手続きを進めましょう。
- 目的の明確化:申請の目的が「第三者への売却・賃貸」であることが明確にわかるように、計画を整理しておくことが大切です。
よくある不採択理由
- 着工後の申請:最も多い不採択理由です。必ず認定通知書を受け取ってから工事を始めてください。
- 対象者・物件要件の不適合:空き家バンクに未登録、公共料金の滞納など、基本的な要件を満たしていないケース。
- 書類の不備:写真や図面が不足している、必要事項の記入漏れなど。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. 申請前に工事を始めてしまいました。対象になりますか?
A1. いいえ、対象外です。この補助金は、必ず工事着手前に「事業認定申請」を行い、福智町から「認定通知書」の交付を受ける必要があります。フライング着工は絶対におやめください。
Q2. 親族に住んでもらうためのリフォームは対象ですか?
A2. いいえ、対象外です。補助の目的は、あくまで三親等内の親族以外の第三者への売却または賃貸に限られています。
Q3. 空き家バンクへの登録方法がわかりません。
A3. まずは福智町役場の住宅課にご相談ください。制度の概要や、提携している不動産業者(媒介業者)の紹介など、登録に向けたサポートをしてもらえます。
Q4. 補助金はいつ振り込まれますか?
A4. すべての手続き(工事完了、交付申請、請求)が完了し、町の審査を経た後に指定の口座に振り込まれます。通常、請求書を提出してから1ヶ月程度が目安ですが、時期によって変動する可能性があります。
Q5. 解体も考えているのですが、どちらの補助金がお得ですか?
A5. 建物の状態によります。リフォームによって十分に活用できる状態であれば、資産価値を高められる本補助金がおすすめです。一方、老朽化が激しく倒壊の危険があるなど、活用が難しい場合は「福智町空き家等解消支援事業奨励補助金(解体費用補助)」の利用をご検討ください。両方の補助金を同じ物件で併用することはできません。
⑧ まとめと次のアクション
「福智町空き家販売・賃貸化支援補助金」は、活用に困っていた空き家を価値ある資産に変える絶好の機会です。最後に重要なポイントをもう一度確認しましょう。
- 目的:第三者への売却・賃貸のためのリフォームが対象。
- 金額:最大100万円(工事費の1/3)。
- 必須条件:「空き家バンク」への登録と「工事着工前」の申請。
- 注意点:補助金交付後5年間は解体・用途変更ができない管理義務あり。
この制度に興味を持たれたら、まず最初に行うべきアクションは、福智町役場の住宅課へ相談することです。ご自身の空き家が対象になるか、どのような手続きが必要か、専門の担当者が丁寧に教えてくれます。眠っている空き家を、この機会にぜひ有効活用してください。
お問い合わせ先
福智町役場 住宅課 住宅政策係
住所:〒822-1192 福岡県田川郡福智町金田937番地2
電話:0947-22-7768
公式サイト:福智町空き家販売・賃貸化支援補助金