詳細情報
福岡県の人気エリア、糸島市で「自分のお店を持ちたい」「新しい事業を始めたい」と考えているあなたへ朗報です。糸島市では、市内で新たに事業を始める方や創業して間もない方を対象に、最大50万円の補助金が支給される「地域循環型創業支援補助金」を実施しています。この制度は、店舗の改装費や広告費、法人設立費用など、創業期にかかる大きな負担を軽減してくれる強力な味方です。しかし、補助率が変動する条件や申請のタイミングなど、押さえておくべき重要なポイントがいくつかあります。この記事では、補助金の概要から対象経費、申請手順、そして採択されるためのコツまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。あなたの夢を糸島で実現するための一歩を、この補助金と共に踏み出しましょう。
この補助金のポイント
- 最大50万円の補助で創業期の負担を軽減!
- 店舗の改装費、広告費、家賃などが対象!
- 「特定創業支援」を受けると補助率が2倍(1/4→1/2)にアップ!
- 経費を市内事業者に発注すると有利!
- 申請期間は2025年4月1日から2026年1月31日まで!
地域循環型創業支援補助金とは?
制度の概要
糸島市の「地域循環型創業支援補助金」は、市内で新たに事業を始める創業者や、創業後間もない事業者の経済的負担を軽減し、事業の安定化と成長を後押しすることを目的とした制度です。正式名称は「地域循環型創業支援補助金」で、実施主体は糸島市商工会です。この補助金の大きな特徴は、その名の通り「地域経済の循環」を重視している点です。補助対象となる経費を市内の事業者に発注することを推奨しており、それによって補助内容が有利になる仕組みが取り入れられています。これにより、創業者を支援すると同時に、市内の既存事業者にも仕事が回るという、地域全体にとってプラスの効果を生み出すことを目指しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 地域循環型創業支援補助金 |
| 実施組織 | 糸島市商工会 |
| 目的 | 市内創業者の増加と創業後の定着を目的とし、創業期の費用の一部を補助する |
| 申請期間 | 2025年4月1日 ~ 2026年1月31日 |
補助金額と補助率について
この補助金は、下限10万円から上限50万円の範囲で支給されます。ただし、補助率は一律ではなく、特定の条件を満たすことで変動するのが最大のポイントです。複雑に見えますが、理解すれば有利に活用できますので、しっかり確認しましょう。
補助率をアップさせる2つの鍵
補助率は、以下の2つの要素によって決まります。
- ① 特定創業支援を受けたか?
糸島市商工会が実施する「創業塾」の受講など、特定の支援を受けることで市から証明書が発行されます。この証明書を提出すると、補助率が1/4から1/2へと2倍になります。 - ② 市内事業者に発注したか?
改装工事や広告制作などを市外の事業者に発注した場合、その経費の1/2しか補助の対象額として認められません(実質的に補助額が半減します)。地域経済への貢献を促すため、市内事業者への発注が強く推奨されています。
【具体例】補助金額の計算方法
条件によってどれくらい補助額が変わるのか、具体例で見てみましょう。
| ケース | 補助対象経費 | 計算式 | 補助金額 |
|---|---|---|---|
| 最も有利な場合 ・特定創業支援 あり ・市内業者に発注 |
120万円 | 120万円 × 1/2 | 50万円 (上限適用) |
| 通常の場合 ・特定創業支援 なし ・市内業者に発注 |
120万円 | 120万円 × 1/4 | 30万円 |
| 不利な場合 ・特定創業支援 なし ・市外業者に発注 |
120万円 | (120万円 × 1/2) × 1/4 | 15万円 |
このように、条件次第で補助額が大きく変わることがわかります。最大限に活用するためには、「特定創業支援」を受け、できる限り「市内事業者」に発注することが非常に重要です。
対象者・条件
補助金を受け取るためには、以下のすべての要件を満たす必要があります。
- 事業場所: 糸島市内で事業(商工業)を開始する、または事業開始から2年が経過していない方。
※事業開始日とは、個人事業主の場合は「開業届の開業日」、法人の場合は「法人設立届出書の設立年月日」を指します。 - 納税地: 糸島市を納税地とし、市税に滞納がないこと。
- 建物: 糸島市内の適法な建築物(建築基準法などを遵守している建物)で事業を行うこと。
- 過去の受給歴: 令和5年4月1日以降の創業者で、過去に類似の補助金(新規起業者応援補助金、創業者応援補助金)の交付を受けていないこと。
注意点:この他にも細かな要件が存在します。申請を検討する際は、必ず事前に糸島市商工会に相談し、自身が対象となるかを確認してください。
補助対象となる経費
創業期に必要な幅広い経費が対象となります。具体的には以下の通りです。
対象経費リスト
- 改装費: 事業に使用する部分の内外装工事費用(木工事、屋根工事、電気工事、水道ガス工事など)。
※居住エリアは対象外です。 - 広告費: 事業の宣伝・PRにかかる費用(チラシ、ポスター、パンフレット、ホームページ制作、Web広告の出稿料など)。
- リース料・賃貸料: 店舗や事務所の家賃、事業に必要な什器(じゅうき)や設備のリース料。
※令和7年4月1日から令和8年2月末までに発生する3か月分が対象です。 - 法人設立費用: 法人を設立する際の登記にかかる登録免許税。
- 専門家への手数料: 法人設立手続きを市内の司法書士などに依頼した場合の手数料。
対象外となる経費の例
- パソコン、タブレット、車両など汎用性が高い物品の購入費
- 商品の仕入れ費用
- 光熱水費や通信費などのランニングコスト
- 居住部分にかかる改装費や家賃
- 消費税および地方消費税
申請方法とスケジュール
申請はステップを踏んで進める必要があります。特に、経費の支払いタイミングが重要なので注意してください。
申請の5ステップ
- 事前相談: まずは糸島市商工会に連絡し、事業内容や計画について相談します。
- 申請書類の準備・提出: 事業計画書や経費の見積書など、必要な書類を揃えて商工会に提出します。
【申請期間】2025年4月1日~2026年1月31日 - 審査・交付決定: 提出された書類をもとに審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。
- 事業の実施(発注・契約・支払い): 必ず交付決定通知書を受け取った後に、改装工事の発注や広告制作の契約、支払いを⾏ってください。
- 実績報告と補助金請求: 事業が完了したら、領収書などを添えて実績報告書を提出します。内容が確認された後、補助金が振り込まれます。
【事業実施期間】2025年4月1日~2026年2月28日
【最重要】フライングは絶対NG!
補助金の申請で最も多い失敗が「交付決定前の発注・支払い」です。交付決定通知が届く前に契約したり、支払ったりした経費は、すべて補助対象外となってしまいます。必ず順番を守ってください。
必要書類一覧
申請には以下の書類が必要です。様式は糸島市商工会のホームページからダウンロードできます。
- 交付申請書(様式第1号)
- 補助対象経費明細表
- 事業計画書、収支予算書
- 誓約書(様式第11号)
- 市税に滞納がないことの証明書
- 個人事業の開業届または法人設立届出書の写し
- 経費の内容がわかる見積書の写し
- (該当者のみ)特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書の写し
- その他、商工会が必要と認める書類
採択されるための3つのポイント
この補助金は申請すれば誰でも受けられるわけではなく、審査があります。採択の可能性を高めるために、以下の3つのポイントを意識しましょう。
1. 「地域循環」への貢献をアピールする
補助金の名称にもある通り、「地域経済への貢献」は重要な審査項目です。事業計画書を作成する際には、なぜ糸島で創業するのか、自分の事業が地域の活性化にどう繋がるのかを具体的に記述しましょう。また、改装や仕入れなどで積極的に市内の事業者を利用する計画を示すことで、制度の趣旨を理解していると評価されやすくなります。
2. 「特定創業支援」を積極的に活用する
糸島市商工会が実施する「創業塾」などを受講して「特定創業支援」の証明書を取得することは、単に補助率が上がるだけでなく、事業計画の質を高める絶好の機会です。創業に必要な経営、財務、販路開拓などの知識を体系的に学ぶことで、より説得力のある事業計画書を作成できます。審査員に対しても、本気で事業に取り組む姿勢を示すことができます。
3. 事業計画の具体性と実現可能性を示す
「夢を語る」だけでなく、その夢をどうやってビジネスとして成り立たせるのか、具体的な数値目標や行動計画を盛り込むことが不可欠です。ターゲット顧客は誰か、どのように集客するのか、売上や利益はどのように推移する見込みかなど、具体的で実現可能な計画であることを示しましょう。収支計画は楽観的になりすぎず、堅実な数字を積み上げることが信頼に繋がります。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 申請前に事業を開始してしまいましたが、対象になりますか?
- A1. はい、事業開始日から2年以内であれば対象となります。ただし、補助対象となる経費は、補助金の交付決定後に発注・支払いしたものに限られますのでご注意ください。
- Q2. 「特定創業支援」とは何ですか?今からでも受けられますか?
- A2. 糸島市商工会が実施する「創業塾」の受講と、1ヶ月以上にわたる4回以上の個別相談を受けることなどを指します。創業塾の開催時期は決まっていますので、詳細は糸島市商工会のホームページを確認するか、直接お問い合わせください。これから創業を考えている方は、早めに相談することをおすすめします。
- Q3. 市外の業者にしか頼めない専門的なホームページ制作はどうなりますか?
- A3. 市外の事業者に発注した場合、その経費の1/2が補助対象額となります。例えば、市外業者に20万円でHP制作を依頼した場合、補助対象額は10万円として計算されます。その10万円に対して、補助率(1/4または1/2)が適用されます。
- Q4. 補助金はいつもらえますか?
- A4. 補助金は、事業がすべて完了し、経費の支払いも済ませた後に「実績報告書」を提出し、その内容が審査・確定された後に振り込まれます。原則として後払い(精算払い)のため、一時的に自己資金で立て替える必要があります。
- Q5. 申請すれば必ず採択されますか?
- A5. いいえ、必ず採択されるわけではありません。提出された事業計画書などをもとに審査が行われます。また、予算の上限に達した場合は期間内でも受付が終了する可能性がありますので、早めの準備と申請が重要です。
まとめ:まずは商工会への相談から始めよう
糸島市の「地域循環型創業支援補助金」は、創業者の初期投資を力強くサポートしてくれる、非常に魅力的な制度です。最大50万円という金額はもちろん、改装費から広告費まで幅広い経費に使える点が大きなメリットです。
この補助金を最大限に活用するための鍵は、「特定創業支援の活用」と「市内事業者への発注」です。これらを意識することで、補助率がアップし、採択の可能性も高まります。何より、制度の趣旨である「地域経済の循環」に貢献することができます。
申請手続きや事業計画書の作成に不安を感じるかもしれませんが、心配は無用です。糸島市商工会では、創業に関する相談窓口を常設しており、専門の経営指導員が親身にサポートしてくれます。あなたの夢やアイデアを形にするための第一歩として、まずは気軽に糸島市商工会に問い合わせてみましょう。
問い合わせ先
糸島市商工会
住所:〒819-1116 福岡県糸島市前原北1-1-1
電話番号:092-322-3535
受付時間:平日 8:30~17:15
公式サイト:https://ishokokai.net/創業支援/