詳細情報
埼玉県羽生市で水稲を栽培されている農業者の皆様へ朗報です。物価高騰が続く中、農薬などの生産資材コストは経営の大きな負担となっています。特に、米の品質を著しく低下させるイネカメムシの防除は、安定した収穫のために不可欠です。そこで羽生市では、農業経営の安定化を支援するため「羽生市防除費物価高騰対策支援事業補助金」を実施します。この制度は、イネカメムシ防除にかかる薬剤購入費や作業委託費の一部を、最大5万円まで補助するものです。この記事では、補助金の対象者、金額、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。大切な稲を害虫から守り、経営負担を軽減するために、ぜひ本補助金をご活用ください。
この補助金のポイント
- 羽生市内の水稲栽培農業者が対象
- イネカメムシ防除の薬剤購入費・作業委託費を支援
- 補助額は最大50,000円
- 申請期間は令和7年7月1日〜11月28日まで
- 市内の各公民館でも申請受付を実施
① 補助金の概要
まずは、本補助金の基本的な情報について確認しましょう。どのような目的で、誰が実施しているのかを理解することが第一歩です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 羽生市防除費物価高騰対策支援事業補助金 |
| 実施組織 | 埼玉県羽生市(経済環境部 農政課) |
| 目的・背景 | 近年の物価高騰により、農業経営における生産資材費が増加しています。特に、米の等級低下や収量減に直結するイネカメムシの被害は深刻な問題です。この補助金は、イネカメムシ防除にかかる費用の一部を支援することで、農業者の経営負担を軽減し、高品質な米の安定生産を後押しすることを目的としています。 |
| 対象事業 | イネカメムシの被害を軽減するための薬剤購入および防除作業委託 |
② 補助金額・補助率
補助金額は、2つの計算方法のうち、いずれか低い方の額が適用され、上限は50,000円です。ご自身の状況に合わせて、どちらの計算が適用されるか確認してみましょう。
補助額の計算方法
以下のAとBを計算し、金額が低い方が補助額となります。
- 【A】経費に基づく計算
イネカメムシ防除にかかった薬剤購入費と防除作業委託費の合計額(税抜)の2分の1 - 【B】作付面積に基づく計算
令和7年度営農計画書に記載されている水稲の作付面積 × 1,000円/1,000㎡
【重要】補助額の上限は50,000円です。また、対象となる経費は令和7年1月〜9月までに購入・作業委託を実施したものです。
計算例で理解を深める
具体的なケースで見てみましょう。
| ケース | 計算A(経費基準) | 計算B(面積基準) | 補助額 |
|---|---|---|---|
| 例1: 経費合計: 120,000円(税抜) 作付面積: 4,000㎡ |
120,000円 × 1/2 = 60,000円 | 4,000㎡ × (1,000円/1,000㎡) = 4,000円 | 低い方の4,000円 |
| 例2: 経費合計: 80,000円(税抜) 作付面積: 50,000㎡ |
80,000円 × 1/2 = 40,000円 | 50,000㎡ × (1,000円/1,000㎡) = 50,000円 | 低い方の40,000円 |
| 例3: 経費合計: 150,000円(税抜) 作付面積: 80,000㎡ |
150,000円 × 1/2 = 75,000円 | 80,000㎡ × (1,000円/1,000㎡) = 80,000円 | 低い方の75,000円 → 上限適用で50,000円 |
③ 対象者・条件
本補助金を利用するには、以下のすべての要件を満たす必要があります。申請前に必ずご確認ください。
- 要件①:住所・事業所
羽生市内に住所を有する個人、または羽生市内に事業所を有する法人であること。 - 要件②:水稲の作付け
営農計画書に基づいて、水稲を作付けしている農業者であること。 - 要件③:納税状況
市税を滞納していないこと。(同意書(様式2号)の提出により、市が納税状況を確認します)
④ 補助対象経費
補助の対象となる経費は、イネカメムシ防除に直接関連するものに限られます。具体的には以下の通りです。
対象となる経費
- 薬剤購入費:イネカメムシを防除するための農薬(殺虫剤)の購入費用。
- 防除作業委託費:ドローンや無人ヘリ、地上散布など、防除作業を外部の業者に委託した場合の費用。
対象とならない経費
- 消費税および地方消費税
- 振込手数料
- 自ら散布した場合の人件費や燃料費
- 防除用機械(散布機など)の購入、修理、リース費用
- イネカメムシ以外の病害虫に関する薬剤費や作業費
⑤ 申請方法・手順
申請は、農政課窓口への持参または郵送で行います。また、期間限定で各公民館でも申請受付が実施されるため、お近くの会場を利用すると便利です。
申請期間
令和7年7月1日(火)から 令和7年11月28日(金)まで
※郵送の場合は、締切日当日の消印有効です。
申請手順(ステップ・バイ・ステップ)
- 必要書類の準備:下記の「必要書類一覧」を参考に、すべての書類を揃えます。申請書様式は羽生市公式サイトからダウンロードできます。
- 申請書の記入:記入例を参考に、申請書兼請求書(様式1号)と同意書(様式2号)に必要事項を正確に記入・押印します。
- 書類の提出:準備した書類一式を、農政課窓口に持参するか、郵送で提出します。または、下記の公民館受付日程に持参します。
- 審査・交付決定:市で書類審査が行われ、交付が決定されると通知が届きます。
- 補助金の振込:指定した口座に補助金が振り込まれます。
必要書類一覧
- ① 申請書兼請求書(様式1号):公式サイトからダウンロードしてください。
- ② 領収書:薬剤購入費や作業委託費の支払いが確認できる書類(写し可)。宛名、日付、金額、但し書きが明記されているもの。
- ③ 購入・使用した薬剤がわかる書類:納品書や請求書など、薬剤名や数量が記載された書類(写し可)。
- ④ 同意書(様式2号):市税の納税状況確認のための同意書です。
- ⑤ 本人確認書類:【個人の場合】運転免許証、マイナンバーカード等の写し。【法人の場合】履歴事項全部証明書の写し。
- ⑥ 振込先が分かるもの:通帳の表紙裏面(金融機関名、支店名、口座番号、口座名義人が記載されているページ)の写し。
各公民館での申請受付日程
農政課窓口以外に、以下の日程・会場でも申請を受け付けています。時間はすべて午前9:00~12:00と午後13:00~16:00です。
| 日付 | 会場 |
|---|---|
| 10月6日(月) | 三田ヶ谷公民館 |
| 10月8日(水) | 村君公民館 |
| 10月9日(木) | 井泉公民館 |
| 10月10日(金) | 川俣公民館 |
| 10月15日(水) | 手子林公民館 |
| 10月16日(木) | 須影公民館 |
| 10月17日(金) | 岩瀬公民館 |
| 10月20日(月) | 新郷公民館 |
⑥ 採択のポイント
本補助金は、事業計画の優劣を競うものではなく、要件を満たしていれば原則として交付される「支援金」に近い制度です。そのため、採択率を心配するよりも、いかに不備なくスムーズに申請を完了させるかが重要になります。
申請を成功させる3つのコツ
- 書類の完璧な準備:記入漏れ、押印忘れ、添付書類の不足は最も多い不備です。提出前にチェックリストを作成し、何度も確認しましょう。特に領収書や納品書は、日付や内容が補助対象期間・経費と一致しているか注意深く確認してください。
- 早めの申請:申請期間の終盤は窓口が混雑する可能性があります。書類が揃い次第、早めに申請することで、万が一不備があった場合でも修正する時間的余裕が生まれます。
- 不明点はすぐに確認:少しでも疑問に思う点があれば、自己判断せずに担当の農政課へ問い合わせましょう。事前に確認することで、手戻りを防ぎ、確実な申請につながります。
⑦ よくある質問(FAQ)
申請にあたって想定される質問と回答をまとめました。
Q1. 領収書を紛失してしまいました。どうすればよいですか?
A1. 原則として領収書が必要ですが、紛失した場合は購入店に再発行を依頼してください。再発行が難しい場合は、支払いが証明できる他の書類(レシート、銀行振込の明細など)で代用できるか、事前に農政課へご相談ください。
Q2. 補助金はいつ頃振り込まれますか?
A2. 申請書類の審査後、交付決定通知が送付され、その後指定の口座に振り込まれます。申請の時期や審査状況によりますが、通常は申請から1〜2ヶ月程度かかることが多いです。詳しくは農政課にご確認ください。
Q3. 共同購入した薬剤も対象になりますか?
A3. 対象となります。ただし、申請者ご自身の負担額を証明する書類が必要です。代表者が一括で購入した場合は、個々の負担額がわかるような内訳書や、代表者からの領収書などを添付してください。詳細は事前にご相談ください。
Q4. 令和6年12月に購入した薬剤は対象外ですか?
A4. はい、対象外です。補助対象となるのは、令和7年1月1日から令和7年9月30日までに購入または作業委託が完了したものに限られます。
Q5. 申請書はどこで入手できますか?
A5. 申請書(様式1号)および同意書(様式2号)は、羽生市の公式ウェブサイトからダウンロードできます。また、農政課窓口や各公民館の受付会場でも配布しています。
⑧ まとめ・お問い合わせ
「羽生市防除費物価高騰対策支援事業補助金」は、物価高に直面する市内の水稲農家にとって、経営負担を直接的に軽減できる非常に価値のある制度です。申請のハードルも高くなく、要件を満たせば活用できる可能性が高いです。
重要ポイントの再確認
- 対象者:羽生市内で水稲を栽培する農業者(個人・法人)
- 対象経費:イネカメムシ防除用の薬剤購入費・作業委託費
- 補助額:最大50,000円
- 申請期間:令和7年7月1日〜11月28日
- アクション:まずは領収書や納品書を準備し、公式サイトから申請書をダウンロードしましょう。
申請期間は限られています。この機会を逃さず、ぜひ補助金を活用して、安定した農業経営と美味しいお米作りに繋げてください。ご不明な点があれば、下記の問い合わせ先へお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ先
- 担当部署:羽生市 経済環境部 農政課
- 住所:〒348-8601 埼玉県羽生市東6丁目15番地
- 電話番号:048-561-1121
- FAX番号:048-563-4329
- E-Mail:nousei@city.hanyu.lg.jp
- 公式サイト:羽生市防除費物価高騰対策支援事業補助金