この記事のポイント
東京都豊島区で事業を営む中小企業や個人事業主の皆様へ。2025年度(令和7年度)も、事業の成長を力強く後押しする補助金が実施されます。本記事では、特に使い勝手が良いと評判の「開業支援コース(最大20万円)」と「経営安定コース(最大15万円)」について、対象者、補助対象経費、申請方法、具体的な活用事例まで、どこよりも分かりやすく解説します。
豊島区の2大補助金「開業支援コース」と「経営安定コース」とは?
豊島区では、区内事業者の成長段階やニーズに応じて、きめ細やかな支援策を展開しています。その中でも中心となるのが「開業支援コース」と「経営安定コース」です。これらの補助金は、販路開拓やデジタル化、人材育成など、事業者が直面する様々な課題解決に活用できる資金サポートです。
- 開業支援コース:創業初期から成長期(創業5年未満)の事業者を対象とし、PC購入費も対象になるなど、スタートアップを手厚く支援します。
- 経営安定コース:創業年数に関わらず、幅広い区内事業者を対象とし、経営基盤の安定化を目的とした経費を支援します。
どちらのコースも、専門家への相談費用や申請サポート費用も補助対象にできるため、初めて補助金を利用する方でも安心して申請できるのが大きな魅力です。
【最大20万円】開業支援コースの詳細
創業期の資金繰りを強力にサポートする「開業支援コース」。特に、他の補助金では対象外になりがちなパソコンやタブレットの購入費が対象となる点は見逃せません。
補助金額と補助率
- 補助上限額: 20万円(千円未満切り捨て)
- 補助率: 補助対象経費(税抜)の3分の2以内
対象者と主な要件
以下のすべてを満たす方が対象です。
- 豊島区内の中小企業者(個人事業主含む)で、創業後3か月以上から5年未満の方。
- 豊島区の「特定創業支援等事業」の証明書を取得していること。
- 「としまビジネスサポートセンター」の補助金相談を利用していること。
注意:医療法人、NPO法人、一般社団法人などは対象外です。
補助対象経費の例
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| 販路開拓・拡大経費 | ホームページ作成、チラシ・パンフレット作成、Web広告出稿費 |
| デジタル化推進経費 | 会計ソフト、顧客管理システム、パソコン・タブレット等のハード機器購入費 |
| 専門家活用経費 | 中小企業診断士・行政書士等への相談料、補助金申請サポート費用 |
【最大15万円】経営安定コースの詳細
幅広い事業者が対象となる「経営安定コース」。事業の継続と発展に必要な経費を支援し、社会情勢の変化に強い経営基盤づくりをサポートします。
補助金額と補助率
- 補助上限額: 15万円(千円未満切り捨て)
- 補助率: 補助対象経費(税抜)の2分の1以内
対象者
豊島区内で3か月以上事業を営んでいる中小企業者(個人事業主含む)が対象です。創業年数の上限はありません。
注意:開業支援コース同様、医療法人、NPO法人などは対象外です。
補助対象経費の例
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| 販路開拓・拡大経費 | 広告宣伝費(Web広告、雑誌広告など) |
| デジタル化推進経費 | ソフトウェア購入・利用料、電子決済用レジ端末導入費 ※PC・スマホ等は対象外 |
| 専門家活用経費 | 各種専門家への相談料、公社の専門家派遣事業利用料 |
| 人材育成・リスキリング経費 | 従業員のスキルアップ研修・セミナー受講料、資格取得費用 |
申請期間と手続きについて
申請受付期間
令和7年5月12日(月) から 令和7年12月5日(金) 17時まで
【重要】例年、予算上限に達することにより、締切が前倒しになる可能性があります。ご好評の補助金のため、早めの準備と申請をおすすめします。
申請方法と必要書類
申請は、豊島区役所への持参または郵送にて行います。申請にあたっては、必ず公式サイトで最新の「申請要領」をご確認ください。指定された書類が揃っていない場合、補助対象外となるため注意が必要です。
- 公式サイトから「補助金交付申請書一式」をダウンロードし、必要事項を記入します。
- 申請要領で定められた添付書類(法人の場合は履歴事項全部証明書の写しなど)を準備します。
- 従業員以外の代理人が申請する場合は「委任状」が必要です。
- すべての書類を揃え、期間内に担当窓口へ提出します。
補助金の賢い活用事例
この補助金を最大限に活用するためのモデルケースを2つご紹介します。
事例1:開業支援コースでデジタル環境を一新!
創業したばかりのWebデザイナーAさんのケースです。
- 課題:高性能なPCがなく、会計処理も手作業で時間がかかっていた。
- 活用内容:PC購入(18万円)+会計ソフト導入(3万円)+申請サポート(3万円) = 合計経費24万円
- 補助金額:24万円 × 2/3 = 16万円
- 自己負担額:24万円 – 16万円 = 8万円
→ 自己負担8万円で、事業に必要なデジタル環境を整えることができました。
事例2:経営安定コースでWeb集客を強化!
地域密着型の飲食店Bさんのケースです。
- 課題:新規顧客の獲得に伸び悩んでおり、Webでの情報発信ができていなかった。
- 活用内容:ホームページ新規作成(27万円)+申請サポート(3万円) = 合計経費30万円
- 補助金額:30万円 × 1/2 = 15万円(上限額)
- 自己負担額:30万円 – 15万円 = 15万円
→ 補助金を活用し、少ない負担で本格的なホームページを開設。新たな顧客層の開拓に繋がりました。
まとめ
豊島区の「開業支援コース」と「経営安定コース」は、区内事業者の多様なニーズに応える非常に価値のある補助金です。特に、専門家への相談費用までカバーできるため、補助金申請が初めての方でも挑戦しやすい制度設計になっています。
申請期間には限りがあり、早期終了の可能性もありますので、この記事を参考に、ぜひ早めの準備を進めてみてください。不明な点があれば、豊島区の担当窓口や「としまビジネスサポートセンター」に相談することをおすすめします。
問い合わせ先・公式サイト情報
担当部署: 豊島区 産業観光部 産業振興課 経営支援グループ
電話番号: 03-4566-2742
公式サイト:
経営安定コース 公式ページ
開業支援コース 公式ページ
対象者・対象事業
【開業支援】創業後3か月以上5年未満の区内中小企業者(個人事業主含む)で、特定創業支援等事業の証明書取得等の要件を満たす方。【経営安定】区内で3か月以上事業を営む区内中小企業者(個人事業主含む)。※医療法人、NPO法人等は対象外
必要書類(詳細)
補助金交付申請書一式、委任状(代理人申請の場合)、法人の場合は履歴事項全部証明書の写し、個人事業主の場合は開業届の写しなど。※詳細は豊島区公式サイトの申請要領をご確認ください。
対象経費(詳細)
【共通】広告宣伝費、ソフトウェア購入・利用費、専門家相談料など。【開業支援のみ】PC・タブレット等のハード機器類購入費。【経営安定のみ】人材育成・リスキリング経費(研修受講料、資格取得費など)。※スマートフォンは一律対象外