【重要なお知らせ】
令和7年度(2025年度)の「釜石市がんばる中小企業応援事業補助金」は、予算額に達したため、申請受付を終了しました。
本記事は、来年度以降の申請に向けた参考情報としてご活用ください。最新情報は必ず釜石市の公式サイトをご確認ください。
岩手県釜石市で事業を展開する中小企業や個人事業主の皆様へ朗報です。新商品の開発や新しいサービスの提供、販路開拓といった新たな挑戦を力強く後押しする「釜石市がんばる中小企業応援事業補助金」をご存知でしょうか。この補助金は、地域産業の活性化を目指し、事業者の皆様が取り組むイノベーションに要する経費の一部を最大50万円まで補助する制度です。「新しいアイデアはあるけれど、開発資金がネックになっている」「効果的なPR方法がわからず、販路拡大に踏み出せない」といった課題を抱える事業者様にとって、大きなチャンスとなります。本記事では、この魅力的な補助金の概要から対象経費、申請方法、さらには採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。
① 釜石市がんばる中小企業応援事業補助金とは?
「釜石市がんばる中小企業応援事業補助金」は、釜石市内の事業者が行う新しい取り組みを資金面でサポートし、地域経済全体の活性化を図ることを目的とした制度です。具体的には、新商品や新サービスの開発、既存商品のパッケージ改良、新たな市場への進出を目指す販路開拓活動など、企業の成長に直結する多様な事業が対象となります。
補助金の目的
本補助金の主な目的は、釜石市内の事業者による新商品・新技術の開発を促進することです。これにより、個々の企業の競争力を高めるだけでなく、釜石市全体の産業振興と地域経済の活性化に繋げることを目指しています。事業者の挑戦を市が一体となって応援する、地域密着型の支援策と言えるでしょう。
こんな事業者様におすすめ!
- 地域の特産品を活かした新商品を開発したいと考えている食品加工業者
- 観光客向けの新しい体験サービスを企画している宿泊・観光事業者
- 自社製品の魅力を伝えるため、パッケージデザインを刷新したい小売業者
- 首都圏の展示会に出展し、新たな販路を開拓したい製造業者
- 事業の専門性を高めるため、外部の専門家からアドバイスを受けたいIT関連企業
② 補助金の概要
制度の全体像を把握するために、主要な項目を表にまとめました。申請を検討する際の基本情報としてご確認ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 釜石市がんばる中小企業応援事業補助金 |
| 実施組織 | 岩手県釜石市 |
| 補助上限額 | 50万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
| 対象者 | 釜石市内に事業所を有する中小企業者、個人事業主など |
| 申請期間(令和7年度) | 交付申請:~令和8年1月30日(金) ※予算上限に達したため受付終了 |
| 事業実施期間 | 交付決定日 ~ 令和8年2月27日(金) |
| 公式サイト | 釜石市公式サイト |
③ 補助金額と補助率について
本補助金の資金計画を立てる上で最も重要な、補助金額と補助率の詳細について解説します。
補助率:対象経費の1/2
補助金の対象となる経費として認められた金額の2分の1が補助されます。つまり、事業にかかった費用の半分を市が負担してくれるということです。自己負担が半分で済むため、これまで躊躇していた投資にも踏み出しやすくなります。
補助限度額:最大50万円
補助される金額の上限は50万円です。補助対象経費が100万円以上の場合でも、交付される補助金は最大で50万円となります。また、算出された補助金額に1,000円未満の端数がある場合は切り捨てられますので注意が必要です。
計算例
例:補助対象経費の総額が805,000円だった場合
- 補助対象額の計算: 805,000円 × 1/2 = 402,500円
- 端数処理: 1,000円未満を切り捨てるため、500円を切り捨て → 402,000円
- 最終的な補助金額: 402,000円
- 自己負担額: 805,000円 – 402,000円 = 403,000円
④ 対象者・条件の詳細
この補助金を利用するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。自社が対象となるか、以下の項目をしっかりと確認してください。
対象となる事業者
以下のすべてに該当する方が対象です。
- 釜石市内に事業所を有していること。
- 以下のいずれかに該当すること。
- 中小企業基本法に定められる中小企業者及び個人事業主
- 中小企業者を主な構成員とする組合または団体
- その他、市長が適当であると認める者または団体等
その他の要件
事業者の形態に加えて、以下の条件も満たす必要があります。
- 市税を滞納していないこと。
- 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に規定する性風俗関連特殊営業を行っていないこと。
- 釜石市暴力団排除条例に規定する暴力団または暴力団員でないこと。
⑤ 補助対象となる事業と経費
どのような取り組みや費用が補助の対象になるのか、具体的に見ていきましょう。
補助対象事業
以下のいずれかに該当する事業が対象となります。
- 新商品または新サービスの開発
※申請時点で開発段階であり、まだ提供が開始されていないことが条件です。 - マーケティング及び販路拡大に関する調査研究
- 外部専門家の招へい
- 包装等の開発または改良
- 新規販路開拓に向けたPR経費
- その他、市長が補助事業として適当であると認めるもの
補助対象経費
上記の事業を実施するために、事業実施期間中に支払いが完了した以下の経費が対象です。
| 経費名称 | 具体的な費目(例) |
|---|---|
| 報償費 | アドバイザー・講師への謝礼 |
| 旅費 | 専門家招へいや展示会参加のための交通費・宿泊費 |
| 需用費 | 消耗品費、パンフレット・チラシ等の印刷製本費 |
| 役務費 | 輸送費、広告宣伝費、通訳・翻訳費 |
| 委託料 | デザイン費、WEBページ制作費、ブース装飾費 |
| 使用料及び賃借料 | 展示会出展料、機械器具レンタル料 |
| 原材料費 | 試作品を作成するための原材料費 |
| 備品購入費 | 新商品・新サービスの開発に直接必要な10万円以上の備品 |
対象外となる経費の注意点
注意! 以下の経費は対象外となる可能性が高いです。
- 汎用性の高い備品:パソコン、タブレット、スマートフォンなど、補助事業以外にも使用できるものは対象外です。
- 開発後の事業でそのまま使える備品:開発後も通常の事業運営で継続して利用できる備品は対象外となる場合があります。事前に相談が必要です。
- 他の補助金との重複:国や県など、他の機関から補助を受けている経費は、その補助額を差し引いた後の金額が対象となります。
⑥ 申請方法とスケジュール
補助金を受け取るまでの具体的な流れと、必要な書類について解説します。スムーズな申請のために、事前にしっかりと準備しましょう。
申請から交付までの流れ
- 事前相談(推奨):申請内容について、事前に商工観光課に相談することをおすすめします。
- 交付申請:必要書類を揃えて、釜石市商工観光課へ提出します。
- 審査・交付決定:市による審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。事業の開始は必ずこの通知書を受け取ってからにしてください。
- 補助事業の実施:計画に沿って事業を実施します。経費の支払いに関する領収書等はすべて保管してください。
- 実績報告・交付請求:事業完了後、成果品や領収書の写しを添えて「補助金交付請求(精算)書」を提出します。
- 金額の確定・補助金交付:提出された書類の審査後、補助金額が確定し、指定の口座に振り込まれます。
必要書類一覧
申請時と請求時で必要な書類が異なります。
▼ 交付申請時(提出期限:令和8年1月30日)
- 補助金交付申請書
- 定款又は規約等の写し(個人事業主は不要)
- 登記事項証明書(法人の場合) / 住民票の写し(個人事業主の場合)
- 市税に係る納税証明書(令和6年度分)
- 新商品・新サービス等の概要が分かる書類(設計書、企画書等)
▼ 交付請求時(提出期限:令和8年2月27日)
- 補助金交付請求(精算)書
- 補助事業の成果品またはその写真
- 交付対象経費に係る領収書等の写し
⑦ 採択率を高めるためのポイント
補助金は申請すれば誰でも受け取れるわけではありません。審査を通過し、採択されるためには、申請書作成に工夫が必要です。ここでは採択の可能性を高めるための3つのポイントをご紹介します。
1. 事業計画の具体性
「何を、いつまでに、どのように行い、どのような成果を目指すのか」を誰が読んでも理解できるように具体的に記述することが重要です。特に、新商品・サービスの概要が分かる書類(設計書、企画書等)では、提供予定時期や開発段階の具体的な取り組み内容、成果の計測方法、完成に向けたフィードバックの活用方法などを詳細に記載しましょう。数値目標(売上目標、顧客獲得数など)を盛り込むと、計画の説得力が増します。
2. 補助金の目的との整合性
申請する事業が、この補助金の目的である「地域産業の活性化」にどう貢献するのかを明確にアピールしましょう。例えば、「この新商品開発により、市内の雇用が生まれる」「新たな観光サービスで市外からの交流人口が増加する」など、自社の成長が釜石市全体にどのような良い影響を与えるのかという視点を持つことが大切です。
3. 書類の不備をなくす
基本的なことですが、書類の不備は審査の対象外となる原因になります。提出前に、必要書類がすべて揃っているか、記入漏れや誤字脱字がないか、押印はされているかなどを何度も確認しましょう。公募要領や手引きを隅々まで読み込み、不明な点があれば必ず事前に担当窓口に問い合わせることが、不採択のリスクを減らす最も確実な方法です。
⑧ よくある質問(FAQ)
Q1. 個人事業主でも申請できますか?
はい、申請できます。釜石市内に事業所を有し、その他要件を満たしていれば、法人・個人事業主を問わず対象となります。
Q2. パソコンやタブレットの購入は対象になりますか?
いいえ、原則として対象外です。パソコンやタブレットは、補助事業以外の用途にも使用できる汎用性が高い備品と見なされるため、補助対象経費には含まれません。
Q3. 他の補助金と併用できますか?
併用は可能ですが、注意が必要です。国や県など、他の機関から同一の経費に対して補助金を受けている場合、本補助金の対象経費からはその補助金額を差し引いて計算する必要があります。二重で補助を受けることはできません。
Q4. 交付決定前に支払った経費は対象になりますか?
いいえ、対象になりません。補助対象となるのは、市の交付決定通知書を受け取った日以降に契約・発注し、事業実施期間内に支払いが完了した経費のみです。いわゆる「フライング」には十分ご注意ください。
Q5. 令和7年度は受付終了とのことですが、来年度(令和8年度)も実施されますか?
来年度の実施については、現時点では未定です。市の予算編成によって決まるため、例年、年度が明けた春頃に釜石市の公式サイトで情報が公開されることが多いです。来年度の活用を検討されている方は、定期的に公式サイトをチェックすることをおすすめします。
⑨ まとめと問い合わせ先
この記事では、「釜石市がんばる中小企業応援事業補助金」について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを再確認しましょう。
重要ポイントの再確認
- 目的:釜石市内事業者の新商品開発や販路開拓を支援し、地域産業を活性化させる。
- 補助額:対象経費の1/2、最大50万円。
- 対象者:釜石市内に事業所を持つ中小企業者・個人事業主など。
- 注意点:令和7年度は受付終了。事業開始は必ず交付決定後に行うこと。
この補助金は、釜石市で新たな挑戦を目指す事業者にとって非常に価値のある制度です。来年度以降の公募に向けて、今から事業計画を練り、準備を進めてみてはいかがでしょうか。
申請・問い合わせ先
釜石市 産業振興部 商工観光課 商工業支援係
〒026-8686 岩手県釜石市只越町3丁目9番13号(第3庁舎1階)
TEL:0193-27-8421
FAX:0193-22-2762