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【2025年】高砂市文化財保存整備事業補助金|指定文化財の修理・防災費用を支援!申請方法を徹底解説

詳細情報

兵庫県高砂市では、市内に点在する貴重な歴史的・文化的遺産を未来へ継承するため、「高砂市文化財保存整備事業補助金」制度を設けています。この制度は、国や県の指定・登録を受けた文化財をはじめ、市のふるさと文化財に登録された建造物や美術工芸品などの保存修理、防災対策、環境整備にかかる費用の一部を補助するものです。所有者や管理者の経済的負担を軽減し、地域全体の宝である文化財を適切に保護・活用することを目的としています。「修理費用が高額で手が出せない」「防災設備を整えたいが、どうすれば良いかわからない」といったお悩みをお持ちの方は、この補助金の活用をぜひご検討ください。この記事では、補助金の概要から対象経費、申請方法、採択のポイントまで、専門家が分かりやすく徹底解説します。

この補助金のポイント

  • 高砂市内の指定・登録文化財の保存修理や整備が対象
  • 建造物の屋根葺き替えや部分修理、美術工芸品の修復などを支援
  • 消火設備や防犯カメラなどの防災・防犯施設整備も対象
  • 国や県の補助制度と連携し、手厚い補助率を実現
  • 申請前に市への事前相談が重要

① 補助金の概要

正式名称と実施組織

この補助金の正式名称は「高砂市文化財保存整備事業補助金」です。高砂市が主体となり、教育推進室 生涯学習課(文化財係)が窓口となって事業を実施しています。

  • 正式名称: 高砂市文化財保存整備事業補助金
  • 実施組織: 高砂市
  • 担当窓口: 教育推進室 生涯学習課(文化財係)

目的と背景

高砂市には、国史跡「石の宝殿及び竜山石採石遺跡」をはじめ、数多くの貴重な文化財が存在します。これらの文化財は、経年劣化や自然災害のリスクに常に晒されており、適切な維持管理と保存修理が不可欠です。しかし、その費用は所有者個人や一団体の負担だけでは賄いきれない場合が多くあります。
そこで高砂市では、国の「文化財保存事業費補助金」や兵庫県の補助制度と連携し、所有者の負担を軽減しながら文化財を確実に次世代へ継承していくことを目的に本補助金制度を運用しています。
市は「高砂市文化財保存活用地域計画」を策定し、地域全体で文化財を守り活かすまちづくりを推進しており、本補助金はその計画を実現するための重要な施策の一つと位置づけられています。

② 補助金額・補助率

補助金額は、対象となる文化財の指定区分(国指定、県指定など)や事業内容によって大きく異なります。国や県の補助金と組み合わせて適用されるため、複雑な体系となっています。以下に主な補助率の構成を示します。

【重要】補助率や上限額の詳細は、事業内容や年度予算によって変動する可能性があります。申請を検討される際は、必ず事前に高砂市生涯学習課(文化財係)にご相談ください。

文化財区分 事業者 市町(高砂市) 自己負担
国指定文化財 個人・民間団体等 1/2 (50%) 1/6 (約16.7%) 1/6 (約16.7%) 1/6 (約16.7%)
市町(高砂市) 1/2 (50%) 1/4 (25%) 1/4 (25%)
県指定文化財 個人・民間団体等 1/3 (約33.3%) 1/3 (約33.3%) 1/3 (約33.3%)
市町(高砂市) 1/2 (50%) 1/2 (50%)
県登録文化財 個人・民間団体等 1/6 (約16.7%) 1/6 (約16.7%) 2/3 (約66.7%)

※上記は兵庫県の資料に基づく一般的な補助率です。高砂市独自の制度や詳細については、市の交付要綱「高砂市文化財保存整備事業補助金交付要綱」「高砂市指定文化財保存事業費補助金交付要綱」をご確認ください。

③ 対象者・条件

本補助金の対象となるのは、以下の条件を満たす文化財の所有者または管理者です。

  • 対象となる文化財:
    • 国が指定・登録した文化財(建造物、美術工芸品、史跡、名勝、天然記念物など)
    • 兵庫県が指定・登録した文化財
    • 高砂市の「ふるさと文化財登録制度」に登録された文化財
  • 所在地: 補助対象となる文化財が高砂市内に所在すること。
  • 対象者: 上記文化財の所有者または管理者(個人、法人格を持つ団体、宗教法人、自治会など)。
  • その他: 市税等を滞納していないことなど、市の定める要件を満たす必要があります。

④ 補助対象経費

補助の対象となるのは、文化財の保存、修理、整備、活用に直接必要と認められる経費です。具体的には以下のようなものが挙げられます。

対象となる経費の例

  • 保存修理事業: 建造物の屋根葺き替え、軸組修理、壁の塗り替え、美術工芸品の修復、彫刻の彩色修理などにかかる設計費、工事監理費、工事費。
  • 防災・防犯施設整備事業: 消火器、自動火災報知設備、消火栓、避雷設備、防犯カメラ、防犯灯などの設置・改修費用。
  • 環境整備事業: 史跡や名勝の価値を維持するための樹木伐採、解説板の設置、見学路の整備などにかかる費用。
  • 史跡地買上げ事業: 国指定史跡等の用地を買上げるための費用(市町が実施する場合)。

対象とならない経費の例

  • 土地の取得費(買上げ事業を除く)
  • 文化財の価値向上に直接関係しない改修(バリアフリー化、耐震補強など。ただし内容によるため要相談)
  • 通常の維持管理費(清掃、除草など)
  • 申請手続きにかかる事務経費
  • 補助金交付決定前に着手した事業にかかる経費

⑤ 申請方法・手順

文化財の補助金申請は、専門的な知識が必要となるため、計画段階での事前相談が非常に重要です。一般的な申請の流れは以下の通りです。

  1. ステップ1:事前相談
    まずは高砂市生涯学習課(文化財係)に連絡し、計画している修理や整備の内容が補助金の対象になるか、どのような手続きが必要かなどを相談します。この段階で事業の方向性を固めることが重要です。
  2. ステップ2:専門家への依頼と見積取得
    文化財の修理は専門的な技術を要するため、文化財修理の実績がある設計事務所や工務店に相談し、事業計画書(仕様書、図面など)の作成と見積書の取得を依頼します。
  3. ステップ3:申請書類の作成・提出
    市の指定する様式に従い、補助金交付申請書や事業計画書、収支予算書、見積書などを準備し、指定された期間内に提出します。
  4. ステップ4:審査・交付決定
    提出された書類に基づき、市および県・国による審査が行われます。審査を経て、補助金の交付が適当と認められると「交付決定通知書」が送付されます。
  5. ステップ5:事業の実施・完了
    交付決定通知書を受け取った後に、事業(工事など)に着手します。交付決定前の着手は補助対象外となるため、絶対に避けてください。事業が完了したら、市へ報告します。
  6. ステップ6:実績報告と補助金の請求
    事業完了後、実績報告書や経費の支払いを証明する書類(領収書など)を提出します。市による検査を経て補助金額が確定し、その後、請求手続きを行うことで補助金が支払われます。

必要書類リスト

  • 補助金交付申請書
  • 事業計画書(修理・整備の目的、内容、工程などを記載)
  • 収支予算書
  • 設計図、仕様書、位置図など
  • 現況写真(事業着手前の状態がわかるもの)
  • 工事見積書の写し(原則として複数者から取得)
  • 所有権や管理権を証明する書類
  • 市税の納税証明書
  • その他、市長が必要と認める書類

※申請する事業内容によって必要書類は異なります。必ず担当窓口にご確認ください。

⑥ 採択のポイント

文化財保存整備の補助金は、予算に限りがあるため、申請すれば必ず採択されるわけではありません。審査では、以下の点が重視される傾向にあります。

  • 事業の緊急性・必要性: 損傷が激しく、放置すれば倒壊や価値の毀損につながるなど、緊急に修理が必要な状態かどうかが評価されます。
  • 計画の妥当性: 修理方法が文化財の価値を損なわない伝統的な工法に基づいているか、事業計画や資金計画に無理がないかなどが審査されます。
  • 文化財の価値と公開・活用: 対象文化財が持つ歴史的・学術的価値の高さや、修理後に一般公開や地域学習などに活用する計画があるかどうかも重要なポイントです。
  • 地域計画との整合性: 「高砂市文化財保存活用地域計画」に沿った事業であることは、採択の可能性を高める上で有利に働くことがあります。

⑦ よくある質問(FAQ)

Q1. まだ指定を受けていない古い建物ですが、対象になりますか?

A1. 原則として、国・県・市のいずれかの指定・登録を受けている文化財が対象です。ただし、歴史的価値が高いと思われる未指定の文化財については、まず市の「ふるさと文化財登録制度」への登録を相談することから始めるのが良いでしょう。まずは文化財係にご相談ください。

Q2. 補助金の申請は毎年できますか?

A2. 申請は可能ですが、予算に限りがあるため、緊急性の高い事業が優先されます。大規模な修理事業は数年にわたる場合もあり、計画的に進める必要があります。申請時期については、年度初めに市の広報やウェブサイトを確認するか、直接お問い合わせください。

Q3. 交付決定前に業者と契約してしまいました。補助金は受けられますか?

A3. いいえ、受けられません。補助金は、市の交付決定通知を受けた後に行った契約・発注・着工が対象となります。これを「交付決定後着手の原則」といい、非常に重要なルールです。フライング契約・着工は絶対に行わないでください。

Q4. どこに相談すれば良いかわかりません。

A4. まずは高砂市教育推進室 生涯学習課(文化財係)にご相談ください。専門の職員が、補助金制度の説明から、今後の進め方、専門業者の探し方まで、丁寧にアドバイスしてくれます。

Q5. 自己負担額はいつ支払う必要がありますか?

A5. 事業完了後、まずは事業費の全額を施工業者等にお支払いいただく必要があります。その後、市に実績報告を行い、検査を経て補助金額が確定し、指定の口座に振り込まれる流れとなります。一時的に全額を立て替える必要があるため、資金計画は慎重に立ててください。

⑧ まとめ・お問い合わせ

「高砂市文化財保存整備事業補助金」は、地域の貴重な財産である文化財を守り、未来へ引き継ぐための非常に重要な制度です。手続きは専門的で複雑な部分もありますが、市の担当者が手厚くサポートしてくれます。

ご自身が所有・管理する文化財の保存や修理でお悩みの方は、諦める前に、まずは第一歩として下記の窓口へ相談することから始めてみましょう。大切な文化遺産を後世に残すため、この制度を有効に活用してください。

お問い合わせ先

高砂市 教育推進室 生涯学習課(文化財係)
〒676-0823 兵庫県高砂市阿弥陀町生石61-1
電話番号:079-448-8255
公式サイト: 高砂市文化財保存整備事業補助金

補助金詳細

補助金額 最大 1,899円
主催 高砂市
申請締切 2026年3月31日
申請難易度
(一般的)
採択率 50.0%
閲覧数 13 回

対象者・対象事業

高砂市内に所在する国・県指定・登録文化財、および市のふるさと文化財登録制度に登録された文化財の所有者または管理者(個人、法人、団体等)

■ 申請の流れ

1

必要書類の準備

事業計画書、見積書などを用意します。

2

申請書類の提出

オンラインまたは郵送で提出します。

3

審査

通常1〜2ヶ月程度かかります。

4

採択・交付決定

結果通知と交付手続きを行います。

■ よくある質問

高砂市内に所在する国・県指定・登録文化財、および市のふるさと文化財登録制度に登録された文化財の所有者または管理者(個人、法人、団体等)

通常、申請から採択決定まで1〜2ヶ月程度かかります。ただし、補助金の種類や申請時期によって異なる場合がありますので、詳しくは担当窓口にお問い合わせください。
多くの場合、次回の募集期間で再申請が可能です。不採択の理由を確認し、改善した上で再度申請することをお勧めします。詳しくは担当窓口にお問い合わせください。

お問い合わせ

教育推進室 生涯学習課(文化財係)
〒676-0823
兵庫県高砂市阿弥陀町生石61-1
電話番号:079-448-8255

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