長野県上田市では、従業員のエンゲージメント向上を目指す企業を支援するため、「上田市人的資本経営支援補助金」を実施しています。この制度は、市内でワーケーションプログラムを実践する企業と、それを受け入れる市内の事業者(宿泊施設など)の双方を支援する画期的な補助金です。この記事では、制度の概要から対象者、申請方法までをプロの視点で分かりやすく解説します。
上田市人的資本経営支援補助金とは?
上田市でのワーケーションにかかるテレワーク施設利用料、宿泊費、体験コンテンツ費用の一部を補助し、企業の人的資本経営と地域の活性化を同時に促進する制度です。
補助金の概要
補助金名 | 上田市人的資本経営支援補助金 |
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実施機関 | 長野県上田市 |
公募期間 | 2025年7月4日(金)~ 2026年3月31日(火) ※予算の上限に達し次第、受付を終了します。 |
補助上限額 | 最大25万円 (内訳:テレワーク施設 最大5万円、宿泊施設 最大20万円) |
対象者 | ① 上田市でワーケーションを実践する企業・団体 ② ワーケーションを受け入れる上田市内の事業者 |
補助対象者について
本補助金は、ワーケーションを「実践する企業」と「受け入れる事業者」の双方にメリットがあります。それぞれの対象者要件を確認しましょう。
① ワーケーションを実践したい企業(利用企業)
以下の条件を満たす民間企業や団体が対象です。
- ワーケーションプログラムの参加者が3名以上であること。
- プログラム作成にあたり、市が指定するコンシェルジュへの事前相談が必須です。
- プログラム内で、市内のテレワーク施設を必ず利用し、宿泊施設または体験コンテンツを1つ以上利用すること。
② ワーケーションを受け入れたい事業者(受入事業者)
補助金の交付対象者となるには、事前の事業者登録が必要です。以下のいずれかの施設等を上田市内で営む事業者が対象となります。
- テレワーク施設:Wi-Fi等が整備され、一般に利用が公開されている施設。
- 宿泊施設:旅館業法に基づく旅館・ホテル、簡易宿所営業を行う中小企業者。
- 体験コンテンツ:上田市の特性を活かした体験サービスを提供する事業者。
※市税の滞納がある事業者や、その他市長が不適当と認める事業者は対象外です。
補助対象経費と補助率・上限額
具体的な支援内容は以下の通りです。複数の支援を組み合わせて活用できます。
支援事業 | 補助率 | 補助上限額 |
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(1) テレワーク施設支援 | 利用料の2分の1以内 | 50,000円 |
(2) 宿泊施設利用支援 | 【1~2泊目】宿泊費の10分の2以内 | 2,000円/人泊 |
【3~7泊目】宿泊費の10分の3以内 | 3,000円/人泊 ※1企業あたり上限20万円 |
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(3) 体験コンテンツ利用支援 | 利用料の10分の3以内 | 3,000円/人・コンテンツ ※複数利用可 |
申請手続きの流れ
- 【利用企業】コンシェルジュへ相談
まずは指定のコンシェルジュ(AREC)に相談し、ワーケーションプログラムの作成を進めます。 - 【受入事業者】事前登録
補助金の交付を希望する市内の事業者は、事前に市へ登録申請書を提出します。 - 【利用企業】プログラム実践の申請
作成したプログラムに基づき、利用企業が市へ実践支援申請書を提出します。 - 【双方】プログラムの実践
利用企業は上田市でワーケーションプログラムを実践し、受入事業者はサービスを提供します。 - 【受入事業者】補助金交付申請・報告
プログラム終了後、受入事業者が市へ補助金交付申請書兼実績報告書を提出します。 - 補助金の交付
審査後、市から受入事業者へ補助金が交付されます。
まとめ
「上田市人的資本経営支援補助金」は、新しい働き方であるワーケーションを通じて、企業の成長と地域の活性化を両立させるための優れた制度です。従業員の満足度向上やチームビルディング、新たなアイデア創出の機会として、ぜひ上田市でのワーケーションをご検討ください。申請は2025年7月4日から開始されますが、予算がなくなり次第終了となるため、早めの準備と相談をおすすめします。