【2025年度】北海道士幌町の蓄電池導入補助金(はちどり補助金)を徹底解説!
北海道士幌町にお住まいで、すでに太陽光発電システムを設置している個人・事業者の皆様に朗報です。令和7年度(2025年度)も、既設の太陽光発電設備に接続する蓄電池の導入を支援する補助金制度が実施されます。この制度は「はちどり補助金」という愛称で親しまれ、FIT(固定価格買取制度)期間が満了した後のエネルギー自家消費を促進し、町のCO2削減を目指すものです。
条件によっては最大35万円の補助が受けられる大変お得な制度です。この記事では、補助金の詳細な条件や申請方法をプロが分かりやすく解説します。
この補助金のポイント
- ✓ 既設の太陽光発電システムに蓄電池を後付けする方が対象
- ✓ 補助額は最大20万円、特定条件を満たす個人は最大35万円に増額!
- ✓ FIT/FIP期間が満了した方、または元々認定を受けていない方が対象
- ✓ 申請は先着順。予算がなくなり次第終了となります。
補助金制度の概要
まずは、制度の全体像を把握しましょう。基本情報を以下の表にまとめました。
補助金名 | 令和7年度 既設太陽光発電設備用蓄電池導入補助金制度(はちどり補助金) |
---|---|
実施自治体 | 北海道 河東郡士幌町 |
申請期間 | 2025年5月7日(水)~ 2026年1月9日(金) |
補助対象者 | 町内で既設の太陽光発電設備を所有する個人・事業者 |
補助金額 | 最大35万円 |
公式サイト | 士幌町公式サイト |
背景:士幌町のゼロカーボンシティへの挑戦
士幌町は、2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティ」を目指しています。この目標達成のため、環境省の「重点対策加速化事業」にも採択されており、町を挙げて再生可能エネルギーの導入を推進しています。本補助金もその重要な一環であり、太陽光で発電した電気を売る(売電)から、賢く使う(自家消費)へのシフトを強力に後押しするものです。
補助対象となる条件をチェック
対象者(個人・事業者)
以下のすべての条件を満たす方が対象です。
- 士幌町内で、すでに太陽光発電設備を設置している個人または事業者
- 町税等の滞納がないこと
- 蓄電池を購入する場合、町内業者から購入すること
対象となる設備と経費
- 対象設備:定置用蓄電池(既設の太陽光発電設備に接続するもの)
- 対象経費:蓄電池本体の購入費、および接続に必要な経費(工事費を含む)
⚠️ 特に重要な対象要件
申請前に必ずご確認ください。
- ! 設置する太陽光発電設備がFITまたはFIP制度の認定を受けていないこと。(認定期間が満了した場合も対象)
- ! 補助金の交付は、1個人・1事業者につき1回限りです。
- ! 国の同様の補助金(例:DER補助金など)との併用はできません。
補助金額はいくら?2つのパターンを解説
【パターン1】通常の場合:最大20万円
基本的な補助金額は、以下の計算式で算出されます。
2万円/kWh × 導入する蓄電池の容量(kWh)
※蓄電池容量の上限は10kWh → 補助金上限額 20万円
(例)8kWhの蓄電池を導入する場合:2万円 × 8kWh = 16万円
※算出した額に千円未満の端数が生じた場合は切り捨てられます。
【パターン2】北海道の要件を満たす場合:最大35万円(個人限定)
個人の方が対象で、北海道が実施する「住まいのゼロカーボン化推進事業補助金」の要件を満たす場合は、補助額が大幅にアップします。
3.5万円/kWh × 導入する蓄電池の容量(kWh)
※蓄電池容量の上限は10kWh → 補助金上限額 35万円
(例)8kWhの蓄電池を導入する場合:3.5万円 × 8kWh = 28万円
※北海道の補助金予算がなくなり次第、この増額措置は終了します。
申請から交付までの流れと必要書類
申請に必要な書類一覧
申請には以下の書類が必要です。様式は士幌町の公式サイトからダウンロードできます。
書類名 | ダウンロード |
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(第1号様式)補助金交付申請書兼誓約書 | Word 記載例 |
(第4号様式)補助事業実績報告書 | Word 記載例 |
その他、見積書や工事写真など | 公式サイトで要確認 |
実績報告の提出期限は令和8年2月10日です。工期が遅れないようご注意ください。
よくある質問(Q&A)と注意点
Q. リユース品(中古品)の蓄電池は対象になりますか?
A. はい、リユース品も対象となります。ただし、これは士幌町の単独補助(最大20万円のパターン)のみに適用されます。
Q. 蓄電池は町外の業者から購入しても良いですか?
A. いいえ、原則として町内業者から購入する必要があります。地域経済の活性化も目的の一つです。町内業者の一覧は公式サイトで確認できます。
Q. 予算が上限に達したらどうなりますか?
A. 本補助金は先着順です。申請額が予算の上限に達した時点で、今年度の受付は終了となります。検討中の方はお早めの申請をおすすめします。
「はちどり補助金」の由来と士幌町の想い
この補助金の愛称「はちどり」は、南米の民話『ハチドリのひとしずく』に由来します。森が燃えている中、他の動物が逃げるのを横目に、一羽のハチドリだけがくちばしで水を一滴ずつ運び、火を消そうとします。「そんなことをして何になる」と笑う動物たちに、ハチドリはこう答えます。
「私は、私にできることをしているだけ」
この物語のように、私たち一人ひとりが今できる環境への取り組みをコツコツと続けていこう、という想いが込められています。
まとめ:太陽光の電気を有効活用し、家計と環境に貢献しよう
士幌町の「既設太陽光発電設備用蓄電池導入補助金」は、FIT期間満了後の太陽光発電を有効活用するための絶好の機会です。昼間に発電した電気を蓄電池に貯めて夜間に使えば、電気の自給自足率が高まり、電気代の削減や災害時の非常用電源確保につながります。町の未来と地球環境のために、この機会に蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか。