詳細情報
福岡県太宰府市で農業や家庭菜園を営む皆様、イノシシやシカなどの鳥獣による被害にお悩みではありませんか?丹精込めて育てた作物があっという間に荒らされてしまうのは、本当に心が痛みますよね。そんな皆様を力強くサポートするため、太宰府市では「鳥獣被害防止対策事業補助金」を実施しています。この制度を活用すれば、防護柵(メッシュ柵など)の設置にかかる費用が最大10万円、費用の1/2まで補助されます。プロの農家はもちろん、趣味で家庭菜園を楽しまれている方も対象です。この記事では、補助金の対象者、金額、申請方法から採択されるためのコツまで、どこよりも分かりやすく徹底解説します。大切な作物を守るための第一歩を、この補助金と共に踏み出しましょう。
この補助金のポイント
- 最大10万円の補助金が受けられる
- 防護柵などの資材購入費の1/2を補助
- プロの農家だけでなく家庭菜園も対象
- 申請は令和8年1月30日まで
- 【最重要】必ず市の交付決定後に資材を購入すること!
① 太宰府市鳥獣被害防止対策事業補助金の概要
まずは、この補助金がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。
正式名称
太宰府市鳥獣被害防止対策事業補助金
実施組織
福岡県太宰府市(担当課:産業振興課 商工・農政係)
目的・背景
この補助金は、太宰府市内におけるイノシシ等の鳥獣による農林産物への被害を抑制し、生産者の皆様の生産活動の安定と維持を図ることを目的としています。また、農地が適切に管理されることで、地域の景観維持にも繋がります。近年増加傾向にある鳥獣被害に対し、市が費用の一部を支援することで、個人での対策を後押しする重要な制度です。
② 補助金額・補助率について
最も気になる補助金額と補助率について、詳しく見ていきましょう。補助額は設置する農地の面積によって上限が変わる点に注意が必要です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1(千円未満は切り捨て) |
| 上限額(200㎡未満) | 5万円 |
| 上限額(200㎡以上) | 10万円 |
| 最低対象経費 | 補助対象経費の合計が1万円以上であること |
計算例
具体的な計算例を見てみましょう。
- ケース1:150㎡の家庭菜園に8万円の防獣ネットを購入した場合
補助対象経費:80,000円
計算:80,000円 × 1/2 = 40,000円
上限額(200㎡未満):5万円
→ 補助金額は40,000円となります。 - ケース2:300㎡の畑に22万円のワイヤーメッシュ柵を購入した場合
補助対象経費:220,000円
計算:220,000円 × 1/2 = 110,000円
上限額(200㎡以上):10万円
→ 上限額が適用され、補助金額は100,000円となります。
③ 対象者・条件
この補助金を利用できる方の条件は非常にシンプルです。以下の要件を満たしていれば、どなたでも申請の可能性があります。
対象となる方
太宰府市内の農地等(家庭菜園を含む)で農林産物等を生産している者。
- 専業・兼業農家
- 定年後に農業を始めた方
- 市民農園を借りている方
- 自宅の庭で家庭菜園を楽しんでいる方
主な条件
- 申請は、同一年度において1回限りです。
- 暴力団員等、市の規則で定める反社会的勢力に該当しないこと。
- 市税の滞納がないこと(明記されていませんが、一般的に条件となる場合があります)。
④ 補助対象となる経費
どのような費用が補助の対象になるのか、具体的に確認しましょう。対象外の経費を申請しないように注意が必要です。
対象となる経費(例)
農林産物等への鳥獣被害を防止するために購入した資材の購入費用が対象です。
- ワイヤーメッシュ柵
- 電気柵(本体、支柱、電線など一式)
- 防獣ネット、防鳥ネット
- トタン板
- その他、鳥獣の侵入を防ぐための資材
対象とならない経費
以下の費用は補助の対象外となりますので、ご注意ください。
- 資材の設置にかかる人件費や工事費
- 運搬費、消耗品費(手袋、工具など)
- 家屋や敷地全体(庭など)の被害防止を目的とした資材費
- 中古品の購入費用
⑤ 申請方法・手順
申請は正しい手順で行うことが非常に重要です。特に、資材購入のタイミングを間違えないようにしましょう。
申請期間
令和7年度の申請は 令和8年1月30日(金曜日)までです。
※予算の上限に達した場合、期間内でも受付を終了することがありますので、早めの申請をおすすめします。
申請から交付までの流れ
- STEP 1: 事前準備
購入したい資材を決め、販売店から見積書を取得します。また、柵を設置する予定の場所の写真を撮影します。 - STEP 2: 交付申請
「補助金交付申請書」に必要事項を記入し、見積書と写真を添えて太宰府市産業振興課に提出します。 - STEP 3: 交付決定通知の受領
市が申請内容を審査し、適正と認められると「交付決定通知書」が郵送で届きます。 - STEP 4: 資材の購入と設置
交付決定通知書の内容に従って、資材を購入し、設置作業を行います。購入時には必ず宛名入りの領収書をもらってください。 - STEP 5: 実績報告
事業が完了したら、速やかに「実績報告書兼交付請求書」に、領収書の写しと設置後の完了写真を添えて提出します。 - STEP 6: 補助金の交付
市が実績報告を審査し、内容に問題がなければ、指定した口座に補助金が振り込まれます。
【最重要注意点】
資材の購入・設置は、必ずこの「交付決定通知書」が手元に届いてから行ってください。通知書を受け取る前に購入した資材は、補助金の対象外となります。
必要書類一覧
- 【申請時】
- 太宰府市鳥獣被害防止対策事業補助金交付申請書(様式第1号)
- 購入予定資材の見積書の写し
- 設置予定箇所の写真(現況がわかるもの)
- 【事業完了後】
- 鳥獣被害防止対策事業実績報告書兼交付請求書(様式第5号)
- 領収書の写し(宛名、購入品目、金額が明記されたもの)
- 完了写真(設置状況がわかるもの)
各種様式は太宰府市の公式ウェブサイトからダウンロードできます。
⑥ 採択されるためのポイント
この補助金は要件を満たしていれば比較的採択されやすい制度ですが、確実に受給するためにはいくつかのポイントがあります。
申請書作成のコツ
- 書類の不備をなくす: 記入漏れや押印忘れがないか、提出前に何度も確認しましょう。
- 写真は分かりやすく: 申請時の写真は「どこに設置するのか」、完了時の写真は「どのように設置されたか」が明確にわかるように撮影しましょう。
- 見積書と領収書を正確に: 見積書と領収書の内容(品名、数量、金額)が一致していることが重要です。宛名は必ず申請者本人のお名前にしてください。
よくある不採択・返還理由
- 交付決定前の資材購入: 最も多い失敗例です。フライング購入は絶対にいけません。
- 対象外経費の申請: 人件費や工事費を含めて申請してしまうケース。資材費のみが対象です。
- 書類の不備・不足: 必要な写真や領収書が添付されていない場合、審査が進みません。
- 虚偽の申請: 補助金の不正受給は、全額返還はもちろん、罰則の対象となる可能性があります。
⑦ よくある質問(FAQ)
Q1. 自宅の庭で育てている小さな家庭菜園でも対象になりますか?
A1. はい、対象になります。規模の大小にかかわらず、太宰府市内で農作物を生産していれば対象者となります。
Q2. 自分で柵を設置する予定です。その手間賃(人件費)は補助されますか?
A2. いいえ、人件費は対象外です。業者に設置を依頼した場合の工事費も同様に対象外となります。補助されるのは、あくまでワイヤーメッシュやネットなどの「資材購入費」のみです。
Q3. 急いでいたので、市の通知書が届く前に資材を買ってしまいました。申請できますか?
A3. 残念ながら、その資材は補助金の対象外となります。必ず市の「交付決定通知書」を受け取ってから購入・契約手続きを進めてください。
Q4. 補助対象経費の合計が9,000円でした。申請できますか?
A4. いいえ、申請できません。この補助金は、補助対象経費の合計が1万円以上の場合に利用できます。
Q5. 領収書ではなく、レシートでも大丈夫ですか?
A5. 申請者の氏名(宛名)、購入日、購入品目、金額が明記されていればレシートでも認められる場合がありますが、トラブルを避けるためにも、必ず宛名入りの「領収書」を発行してもらうことを強く推奨します。
⑧ まとめと問い合わせ先
今回は、太宰府市の「鳥獣被害防止対策事業補助金」について詳しく解説しました。大切な農作物を守るための強力な味方となる制度です。最後に重要なポイントをもう一度確認しましょう。
まとめ:成功への3つの鍵
- 事前申請が鉄則!: 交付決定通知書を受け取る前に、絶対に資材を購入しないこと。
- 対象経費を正しく理解!: 補助されるのは「資材購入費」のみ。人件費や工事費は対象外。
- 書類は完璧に!: 見積書、領収書、写真を漏れなく準備し、申請書に不備がないかチェックする。
少しでも不明な点があれば、遠慮なく市の担当課に問い合わせてみましょう。丁寧に対応してもらえます。
申請・問い合わせ先
- 担当部署: 太宰府市 産業振興課 商工・農政係
- 住所: 〒818-0198 太宰府市観世音寺一丁目1番1号
- 電話番号: 092-921-2121
- 公式サイト: 太宰府市鳥獣被害防止対策事業補助金を交付します
この補助金を賢く活用して、鳥獣被害の悩みから解放され、安心して農業や家庭菜園を楽しみましょう。