対象となる方
- 富士市内で自ら居住するための木造住宅を新築・増築・購入する方
- 富士市内にある自ら居住する住宅のリフォームを行う方
- 富士市内に事業所を有する工務店等に施工を依頼する方
- 市町村税を完納している方
申請手順
本補助金の申請は、事業の段階に応じて複数回の書類提出が必要です。新築・増築・リフォームの場合と、建売住宅の購入の場合で手順が異なりますのでご注意ください。
新築・増築・リフォームの場合
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| STEP 1 | 【事業着手前】計画書の提出 上棟予定日の1か月前(リフォームは工事着手2週間前)までに、富士地域材使用計画書等を提出します。 |
| STEP 2 | 【工事完了後】完了報告書の提出 上棟日(リフォームは工事完了日)から10日以内に、完了報告書や出荷証明書等を提出します。 |
| STEP 3 | 【審査後】交付申請書の提出 審査結果通知の日から1か月以内に、補助金交付申請書や納税証明書等を提出し、補助金交付手続きを行います。 |
建売住宅を購入する場合
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| STEP 1 | 【建築業者】事前手続き 建築業者が建築時に上記「新築の場合」のSTEP 1~2の手続きを行い、「富士ヒノキの家証明書」の交付を受けます。 |
| STEP 2 | 【購入者】交付申請書の提出 売買契約後1か月以内に、購入者が補助金交付申請書や売買契約書の写し等を提出します。 |
補助金額・補助率
本補助金は、住宅の区分と富士地域材の使用量・面積に応じて補助金額が定められています。令和7年4月1日より補助金額が拡充されました。
木造住宅の新築・増築・建売住宅の購入
| 富士地域材の使用量 | 補助金額 |
|---|---|
| 4立方メートル以上 6立方メートル未満 | 200,000円 |
| 6立方メートル以上 16立方メートル未満 | 300,000円 |
| 16立方メートル以上 | 500,000円 |
既存住宅の改修(リフォーム)
| 富士地域材を使用した改修部分の面積 | 補助金額 |
|---|---|
| 10平方メートル以上 | 1平方メートルにつき3,500円(上限140,000円) |
対象者・申請要件
補助金の交付を受けるには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
対象となる住宅・工事
- 新築・増築・建売購入: 富士市内での自ら居住するための木造住宅。住居部分の延べ床面積が60平方メートル以上(増築の場合は増築部分が60平方メートル以上)であること。
- リフォーム: 富士市内にある自ら居住する住宅の改修。改修を行う施工面積が10平方メートル以上であること。
共通の要件
- 申請者: 住宅の取得者または所有者本人であること。市町村税を完納していること。
- 使用木材: 富士市内または富士宮市内で生産された「富士地域材」であること。さらに、使用する富士地域材はすべて「しずおか優良木材認証製品」であり、富士市内で製材業を営む者が製材・加工したものであること。
- 施工業者: 富士市内に事業所を有する建築士、大工、工務店などによって建築・施工されたものであること。
補助対象経費
本補助金は、特定の経費項目を積み上げて計算する方式ではなく、住宅の取得や改修という事業そのものを対象としています。
| 経費区分 | 詳細 | 対象可否 |
|---|---|---|
| 住宅建築・購入費 | 富士地域材を使用した木造住宅の新築、増築、建売住宅の購入にかかる費用。 | ○ |
| 住宅改修費 | 富士地域材を使用した既存住宅のリフォームにかかる工事費用。 | ○ |
| 土地取得費 | 住宅を建てるための土地の購入費用。 | × |
| 外構工事費 | 門、塀、駐車場、造園などの工事費用。 | × |
| 家具・家電購入費 | 住宅に設置する家具や家電製品の購入費用。 | × |
必要書類一覧
申請段階ごとに以下の書類が必要です。様式は富士市の公式サイトからダウンロードできます。
STEP 1: 計画書提出時
- 富士地域材使用計画書(第1号様式)
- 富士地域材使用確約書(第2号様式)
- 建物位置図
- 【新築・増築のみ】建築確認済証(写)または建築工事届出書(写)
- 【新築・増築のみ】各階平面図
- 【リフォームのみ】工事請負契約書(写)
- 【リフォームのみ】改修箇所と面積が確認できる図面・書類
- 【リフォームのみ】改修箇所の工事着手前写真
STEP 2: 完了報告書提出時
- 完了報告書(第4号様式)
- 富士地域材出荷証明書(第5号様式)
- 【新築・増築のみ】木材及び上棟を確認できる写真
- 【リフォームのみ】改修箇所の工事完了後写真
STEP 3: 交付申請書提出時
- 富士地域材使用住宅取得費補助金交付申請書(第6号様式)
- 市町村税の完納を証明する書類
- 口座振替(登録)申請書
- 【建売住宅購入者のみ】富士ヒノキの家証明書、売買契約書(写)、住宅の全景写真
審査基準・採択のポイント
本補助金は、公募によって採択・不採択が決まる競争的な制度とは異なり、要件を満たした申請に対して交付されるものです。したがって、採択のポイントは、定められた要件をすべて遵守し、手続きを正確に行うことにあります。
交付を受けるための重要ポイント
- 要件の事前確認: 計画段階で、住宅の規模、使用木材、施工業者などが補助要件をすべて満たしているか、工務店等と入念に確認してください。
- 期限の厳守: 「計画書」「完了報告書」「交付申請書」の各提出期限は厳守してください。特に事業着手前の計画書提出は必須です。
- 書類の正確性: 提出書類に不備や記載漏れがないよう、公式サイトの記入例を参考に正確に作成してください。不明点は事前に問い合わせ先に確認することが推奨されます。
- 写真撮影の徹底: 工事の各段階で必要となる写真(着手前、木材確認、上棟、完了後など)は、忘れずに撮影・保管してください。
よくある質問
Q1: 富士市外の工務店に建築を依頼しても対象になりますか?
A: いいえ、対象外です。施工業者は、富士市内に事業所を有する建築士、大工、工務店などである必要があります。
Q2: 使用する木材に細かい指定はありますか?
A: はい、あります。富士市内または富士宮市内で生産された「富士地域材」であり、かつ「しずおか優良木材認証製品」であること、さらに富士市内の製材業者が製材・加工したものであること、という3つの条件をすべて満たす必要があります。
Q3: 申請のタイミングを逃してしまいました。工事開始後でも申請できますか?
A: いいえ、できません。必ず上棟予定日の1か月前(リフォームの場合は工事着手予定日の2週間前)までに「富士地域材使用計画書」を提出する必要があります。事後申請は認められません。
Q4: 納税証明書はどこで取得できますか?
A: 富士市在住の方は、富士市役所3階の収納課で「市税完納証明書」として取得できます。市外から転入される方や、契約時に市外在住だった方は、その時点での住所地の市区町村が発行する納税証明書が必要です。
制度の概要・背景
本補助金は、富士市が実施する「富士地域材使用住宅取得費補助金(富士ヒノキの家)」制度です。富士・富士宮地域で生産される良質な木材「富士地域材」の利用を促進し、地域の森林環境の保全と、林業・木材産業の持続的な振興に貢献することを目的としています。
地域で育った木材をその地域で利用することは、輸送エネルギーの削減による環境負荷の低減や、地域の経済循環を活性化させる効果があります。この制度を活用して住宅を取得することは、市民が地域の環境保全と産業振興に直接的に参加する機会となります。
まとめ・お問い合わせ先
富士市内で住宅の新築やリフォームを検討されている方にとって、最大50万円の支援が受けられる魅力的な制度です。申請には施工業者との連携や段階的な手続きが必要となるため、計画の早い段階から準備を進めることをお勧めします。
お問い合わせ先
計画書・完了報告書の提出、制度全般に関するお問い合わせ:
実施機関: 富士市地域材利用推進協議会
住所: 〒417-0801 富士市大淵6979-5 富士市森林組合内
電話: 0545-35-5339(平日 午前8時15分~午後5時)
Email: info@fujicity-forest.jp
交付申請書の提出に関するお問い合わせ:
担当部署: 富士市産業交流部林政課
住所: 〒417-8601 富士市永田町1丁目100番地 富士市役所5階
公式サイト: https://www.city.fuji.shizuoka.jp/1035250000/p004742.html