富山市で革新的な新商品を開発したものの、「どうやって市場に広めればいいか分からない」「見本市への出展や広告にかかる費用が負担だ」とお悩みのベンチャー企業や中小企業の皆様へ朗報です。富山市では、新商品の市場創出を力強く後押しするため、見本市出展費用や広告宣伝費の半額、最大30万円を助成する制度を実施しています。この記事では、制度の概要から申請方法まで、専門家が分かりやすく徹底解説します。

富山市ベンチャー企業等新商品市場創出促進助成金とは？

本助成金は、富山市内のベンチャー企業等が開発した新技術に基づく新商品の市場開拓を支援することを目的とした制度です。具体的には、国内外の見本市への出展費用や、新商品の魅力を伝えるための広告宣伝活動にかかる経費の一部が補助されます。スタートアップや創業間もない企業にとって、初期のマーケティング費用を抑え、事業を加速させる絶好の機会です。

助成金 制度概要

まずは制度の全体像を把握しましょう。主要な項目を表にまとめました。

あなたは対象？申請要件をチェック

この助成金を利用するには、いくつかの要件を満たす必要があります。自社が該当するか、以下の項目で確認しましょう。

対象となる事業者

まず、事業者の拠点に関する要件です。

• 富山市に本社を置いていること
• または、富山市内の工場で当該新商品を製造する中小企業者であること

対象となる事業の要件

次に、事業内容に関する要件です。以下のいずれかに該当する必要があります。

1. ベンチャー企業等であること

以下のいずれかに当てはまる必要があります。

• 新技術を開発し特許等の工業所有権を取得した、または出願中の者
• 産学官共同研究により新技術の開発を行っている者
• 富山市内の創業者支援施設に入居中、又は退居後5年以内の者
• 富山市から新商品による新事業分野開拓事業者として認定を受けた者
• 創業から5年以内の者

2. 新商品であること

開発から概ね4年を経過しておらず、十分な商品性を有していると認められる商品である必要があります。

3. 販路開拓活動を行っていること

以下のいずれかに該当する必要があります。

• 新商品の説明のために、見本市に従業員を派遣していること
• 新商品の販路開拓を目的とした広告宣伝を行っていること

何に使える？対象経費の詳細

助成対象となる経費は、大きく分けて「見本市出展」と「広告宣伝費」の2種類です。自社で支払った経費（消費税除く）が対象となります。

見本市出展に関する経費

• 見本市の小間料
• 小間の電源料など見本市主催者への負担金
• 小間装飾費用
• 出展商品の運送料
• 見本市で使用する宣材作成費（新規作成分）

広告宣伝に関する経費

• ホームページ作成費
• 新聞、雑誌、インターネット等による広告掲載料
• パンフレットの製作費
• 販売促進用サンプルの製作費

申請から受給までの5ステップ

申請は以下の流れで進みます。事前に流れを把握し、計画的に準備を進めましょう。

1. Step 1: 申請書類の準備1
   富山市の公式サイトから申請書式をダウンロードし、事業計画書や経費内訳などを作成します。商品パンフレットや新技術を証明する書類も併せて準備します。
2. Step 2: 申請2
   準備した書類一式を、富山市商工労働部商工労政課の窓口に提出します。
3. Step 3: 審査・交付決定3
   提出された書類に基づき審査が行われます。必要に応じて現地調査や商品サンプルの提示、ヒアリングが実施される場合があります。審査後、交付決定通知が届きます。
4. Step 4: 事業の実施と実績報告4
   計画に沿って見本市への出展や広告宣伝活動を実施します。事業完了後、実績報告書や経費の支払いを証明する書類（領収書の写し等）を提出します。
5. Step 5: 助成金の交付5
   実績報告の内容が審査され、助成金額が確定した後、指定の口座に助成金が振り込まれます。

まとめ

「富山市ベンチャー企業等新商品市場創出促進助成金」は、革新的な技術やアイデアを持つ富山市の企業が、資金的なハードルを乗り越えて市場に挑戦するための強力なツールです。見本市への出展や効果的な広告宣伝は、新商品の認知度向上と販路拡大に不可欠です。この機会を最大限に活用し、自社の成長を加速させましょう。まずは公式サイトで詳細を確認し、申請の準備を始めてみてはいかがでしょうか。