【2025年度】平塚市の中小企業者必見!最大200万円の「中小企業等DX支援補助金」を徹底解説
神奈川県平塚市では、市内に事業所を構える中小企業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支援するため、「中小企業等DX支援補助金」を公募しています。この補助金は、ソフトウェアの導入やIoT・AIを活用したシステム構築にかかる経費の一部を補助し、企業のビジネスモデル変革や競争力強化を後押しするものです。この記事では、補助金の概要から対象者、申請方法、注意点までを分かりやすく解説します。
この補助金のポイント
- 最大200万円の補助で大規模なDX投資も可能
- ソフトウェア導入からIoT・AIシステム構築まで2つのコースで幅広く支援
- 医療法人、学校法人、NPOなど多様な事業者が対象
- 専門家(ITコーディネータ)の事前確認が必須で計画の妥当性を高められる
- 市内発注で補助上限額がアップする特典あり(デジタルツール導入コース)
平塚市中小企業等DX支援補助金の概要
本補助金は、中小事業者等のデジタル化及びIoT・AIを活用したシステム等の導入によるビジネスモデルの変革や競争力強化に繋がる取り組みを支援することを目的としています。事業内容に応じて2つのコースが用意されています。
| 制度名 | 平塚市中小企業等DX支援補助金 |
| 申請受付期間 | 2025年4月1日(火)~ 2026年2月28日(土)まで【当日消印有効】 |
| 補助対象期間 | 交付決定日以降に実施し、2026年3月31日(火)までに完了する事業 |
| 対象者 | 平塚市内に事業所がある中小事業者(医療法人、学校法人、NPO法人等も対象) |
| 補助上限額・補助率 | 【デジタルツール導入コース】 補助率: 1/3 上限額: 50万円(市内発注の場合は100万円) 【IoT・AI導入支援コース】 補助率: 1/2 上限額: 200万円 |
| 申請方法 | 原則郵送 |
| 公式サイト | 平塚市 中小企業等DX支援補助金 |
2つの支援コース詳細
本補助金には「デジタルツール導入コース」と「IoT・AI導入支援コース」の2種類があり、事業の規模や内容に応じて選択できます。
1. デジタルツール導入コース
既存データとソフトウェアを組み合わせたり、複数のソフトウェアを連携させたりすることで、生産性向上や省力化を目指す事業が対象です。総額10万円(税抜)以上のソフトウェア等が対象となります。
- 補助率・上限額: 補助率1/3、上限50万円。ただし、すべての経費を平塚市内の事業者に発注・支払いした場合は、上限が100万円に引き上げられます。
- 対象経費の例:
- ソフトウェア購入・利用費(クラウドサービスの月額利用料、初期費用も含む)
- システム開発委託費(既存システムのカスタマイズ費用も対象)
- 導入支援費用(初期設定、データ移行、システム連携費用など)
- 導入事例:
- 製造業:機械の稼働データを活用した生産工程管理システム
- 運輸業:顧客や車両データを活用した配送管理システム
- 小売業:POSシステムと在庫管理システムの連携
- 全般:顧客管理システム(CRM)とマーケティングオートメーション(MA)の連携
- 注意点: ハードウェアはすべて補助対象外です。また、国のIT導入補助金2025「インボイス対応類型」や「セキュリティ対策推進枠」の対象となる事業、ECサイト構築関連事業は対象外となります。
2. IoT・AI導入支援コース
IoT・AIを活用したより高度なシステム導入により、ビジネスモデルの変革や競争力強化を目指す事業が対象です。総額100万円(税抜)以上の経費が対象となります。
- 補助率・上限額: 補助率1/2、上限200万円。
- 対象経費の例:
- システム設計、開発、構築にかかる委託費用
- ソフトウェア、情報システムの購入・利用費
- ハードウェア(機械装置、センサー、カメラ等)の購入・利用費
- AI導入前の実証実験(PoC)にかかる委託費用
- 専門家からの技術指導やコンサルティング費用
- 導入事例:
- 画像解析センサー付きカメラによる製品検査の自動化、故障検知
- 倉庫内でのAIピッキングロボット導入による仕分け作業の自動化
- AIによる需要予測や在庫最適化システムの構築
- AIを活用した最適な運送ルートの算出
- 注意点: 省力化投資補助金の対象となる事業、既存の生成AIサービス(ChatGPTなど)の単なる導入、ハードウェアの買い替えや更新のみの場合は対象外です。
補助対象者について
本補助金の対象は、平塚市内に事業所を有する中小事業者です。対象となる事業者の範囲が広いのが特徴です。
- 中小企業者(会社および個人事業者)
- 医療法人
- 学校法人
- 社会福祉法人(社福)
- 一般社団法人(一社)
- NPO法人
- 各種組合 など
申請手続きの流れと必要書類
申請は、専門家による事前確認が必須となるなど、いくつかのステップを踏む必要があります。事前に流れをしっかり把握しておきましょう。
- 専門家(ITコーディネータ)への事前確認申請
市の指定するITコーディネータに事業計画の妥当性について確認を受けます。まずは市の「ITコーディネータ派遣事業」に申し込みます。 - 補助金の交付申請
専門家の確認後、必要書類を揃えて市へ郵送で提出します。 - 交付決定
市による審査後、交付決定通知書が送付されます。事業の契約・発注・支払いは必ずこの通知書を受け取った後に行ってください。 - 事業の実施
計画に沿ってソフトウェアの導入やシステムの構築を行います。 - 実績報告
事業完了後、実績報告書と経費の支払いを証明する書類等を提出します。 - 補助金額の確定・請求・受領
市が実績報告を審査し、補助金額が確定します。その後、請求書を提出し、補助金が振り込まれます。
主な必要書類(交付申請時)
- 補助金交付申請書
- 事業者情報調書
- 事業計画書(事前確認を受けたもの)
- 補助対象経費に関する支出調書
- 誓約書
- 補助対象経費の見積書(※既製品購入以外は原則2社以上)
- 導入するツールのカタログや仕様書
- 事業を営んでいることを証する書類(法人は履歴事項全部証明書、個人は確定申告書の写し等)
- 市税の完納証明書など、市税の滞納がないことが確認できる書類
※様式は平塚市の公式サイトからダウンロードしてください。また、申請前に必ず最新の募集要領をご確認ください。
注意すべきポイント
- 国・県等の他の補助金との併用不可: IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、省力化投資補助金など、同一内容で他の補助金を受けている場合は対象外です。
- 事前確認が必須: 申請前に必ず市の指定するITコーディネータによる事業計画の事前確認が必要です。
- 交付決定前の発注は対象外: 補助金の交付決定通知書を受け取る前に契約・発注した経費は補助対象になりません。
- 提出は郵送のみ: 書類の提出は原則として郵送のみとなります。
過去の採択事例紹介
過去には以下のような事例で補助金が活用され、生産性向上が確認されています。
【卸売業:配送シミュレーターソフトの導入】
- 導入前の課題: 配達頻度の増加や燃料費の高騰により、配送計画の効率化が急務だった。
- 導入後の変化: ドライバーの経験と客観的なデータを組み合わせることで、最適な配送ルートを算出。配送効率が向上し、トラックの現在地も把握できるため、顧客からの問い合わせにも迅速に対応できるようになった。
まとめ
平塚市の「中小企業等DX支援補助金」は、市内事業者がデジタル化やIoT・AI導入を進める上で非常に強力な支援策です。専門家のサポートを受けながら事業計画を立てられるため、DXの第一歩を踏み出す企業にも、より高度なシステム導入を目指す企業にも適しています。申請期間は限られていますので、DX化による業務効率化や競争力強化を検討している事業者の皆様は、ぜひこの機会に活用を検討してみてはいかがでしょうか。まずは公式サイトで詳細を確認し、ITコーディネータ派遣事業への申し込みから始めましょう。