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【2025年度】神戸港国際トランシップ貨物誘致事業|最大3,000万円の補助金でアジアの物流をリード
神戸市は、国際コンテナ戦略港湾「阪神港」の中核である神戸港のハブ機能を強化するため、「2025年度 神戸港における国際トランシップ貨物誘致事業」の公募を開始しました。この事業は、外国の港から別の外国の港へ輸送されるコンテナ貨物を神戸港経由で積み替える(トランシップ)事業者に対し、取扱量に応じて最大3,000万円を補助するものです。アジア域内の物流ネットワーク拡大や効率化を目指す海運・物流事業者様は必見の制度です。
1. 神戸港国際トランシップ貨物誘致事業の概要
本事業は、神戸港のアジア域内におけるハブ港としての競争力を高め、港全体の利用促進(港勢拡大)を図ることを目的としています。具体的には、アジア域内の外国港間で輸送される実入りコンテナを神戸港で積み替える国際トランシップ事業を支援対象とし、その取扱コンテナ量に応じて補助金が交付されます。
制度のポイント
- 高額な補助金: 1事業者あたり最大3,000万円の支援が受けられます。
- 明確な補助単価: 1TEU(20フィートコンテナ1個分)あたり1万円という分かりやすい単価設定です。
- 幅広い対象航路: 中国、韓国、台湾、東南アジアなど、アジア域内の主要港を発着する航路が対象です。
- 戦略的立地: アジア主要港へのアクセスが良く、高度な港湾インフラを持つ神戸港を活用できます。
2. 補助金の詳細
本事業の補助内容、対象者、対象となる取り組みは以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 最大3,000万円(1事業者あたり) |
| 補助単価 | 10,000円 / TEU ※TEU (Twenty-foot Equivalent Unit): 20フィートコンテナ1個換算の貨物量単位 |
| 対象となる取り組み | アジア域内の外国港から外国港への実入りコンテナを、神戸港を経由して輸送する事業。 (例:上海港 → 神戸港 → シンガポール港) |
| 対象要件 | 補助対象期間中に300TEU以上の国際トランシップ貨物を取り扱うこと。 |
| 対象事業者 | 外航コンテナ船社またはその日本代理店、アジア域内航路を運航する海運事業者、神戸港を拠点とする国際輸送事業者など。 |
3. 申請手続きとスケジュール
申請を検討される事業者は、以下のスケジュールを必ずご確認ください。事業開始の1ヶ月前までに申請が必要です。
| フェーズ | 期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 申請受付期間 | 2025年4月1日 ~ 2025年12月15日 | 事業開始の1ヶ月前までに申請が必要です。 |
| 事業実施期間 | 2025年4月1日 ~ 2026年2月28日 | 交付決定日以降の積み替えが対象です。 ※7月末までの交付決定で4月分から遡及適用可能 |
| 実績報告期限 | 2026年2月28日 | 月次のコンテナ明細の提出も必須です。 |
主な必要書類
- 補助金交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(300TEU以上の取扱見込み、航路開拓計画など)
- コンテナ明細(様式第11号または同等内容の任意様式)
- 会社概要資料(定款、登記事項証明書など)
- 日本代理店の場合は委任関係を証明する書類
最新の様式や詳細については、必ず神戸市の公式ウェブサイトをご確認ください。
4. 申請成功のためのポイント
本補助金の採択率を高めるためには、以下の点を意識した事業計画の策定が重要です。
- 実績に基づく計画: 過去の輸送実績を提示し、それに基づいた具体的かつ実現可能な拡大計画を示すことが求められます。
- 航路の継続性: 一時的な利用ではなく、長期的・安定的に航路を維持し、貨物量を確保するための戦略を具体的に記述します。
- 神戸港への貢献度: 本事業の実施が、神戸港全体の貨物量増加やネットワーク拡充にどのように貢献するのか、その波及効果を明確にアピールします。
- 適切な管理体制: 月次でのコンテナ明細報告が義務付けられているため、正確な実績管理と報告が可能な体制が整っていることを示します。
5. まとめ
「神戸港国際トランシップ貨物誘致事業」は、神戸港を戦略的拠点として活用し、アジア域内での物流事業を拡大したい事業者にとって、非常に魅力的な支援制度です。最大3,000万円という手厚い補助は、新規航路の開拓や既存航路の貨物量増加に向けた強力な後押しとなります。申請には詳細な事業計画が必要となるため、港湾物流や補助金申請の専門家と連携することも有効な手段です。この機会に神戸港の活用を検討し、事業成長を加速させてみてはいかがでしょうか。