【福山市】事業者向け省エネ診断補助金 徹底解説

広島県福山市では、2050年カーボンニュートラルの実現を目指し、市内事業者の省エネルギー対策を支援する「事業者向け省エネ診断補助金」を実施しています。専門家による省エネ診断の費用が最大2分の1補助される、大変お得な制度です。この記事では、補助金の対象者、申請方法、そして診断後の設備投資に繋がるステップまで、わかりやすく解説します。

この補助金のポイント

  • 専門家による省エネ診断の費用を1/2補助
  • 中小企業だけでなく、医療法人やNPO法人等も対象
  • 申請は診断後の事後申請でOK
  • 診断結果は設備導入補助金の申請にも活用可能

補助金の概要

まずは制度の全体像を把握しましょう。主要な項目を表にまとめました。

項目 内容
補助金名 2025年度(令和7年度)福山市事業者向け省エネ診断補助金交付事業
申請期間 2025年5月22日(木)~2026年2月28日(土)
※予算の範囲内で先着順受付のため、早期終了の可能性があります。
補助対象者 福山市内に事業所を有する中小企業者、医療法人、NPO法人等
補助対象事業 指定機関が実施する「省エネ最適化診断」または「ウォークスルー診断」の受診
補助率・補助額 受診費用の1/2(税抜、千円未満切捨て)
申請方法 福山市電子申請システム または 郵送
問い合わせ先 福山市 経済環境局 環境部 環境総務課(電話:084-928-1115)

補助対象となる省エネ診断とは?

この補助金で対象となるのは、以下の2つの診断です。いずれも省エネルギーの専門家が事業所を訪問し、エネルギーの使用状況を分析、具体的な改善策を提案してくれるサービスです。

  • 省エネ最適化診断(一般財団法人省エネルギーセンター実施)
    エネルギー使用状況の詳細な計測・分析に基づき、最適な省エネ対策を提案する診断です。
  • ウォークスルー診断(一般社団法人環境共創イニシアチブ実施)
    専門家が事業所を巡回し、現場の状況を確認しながら簡易的な省エネ対策を提案する診断です。

補助対象者の詳細な要件

補助金を受けるには、以下の全ての要件を満たす必要があります。

1. 事業者区分

次のいずれかに該当する事業者であること。(ただし、みなし大企業は除きます)

  • 中小企業基本法に規定される中小企業者(会社および個人事業主)
  • 前年度または直近1年間のエネルギー使用量(原油換算値)が1,500kl未満の事業者で、以下の法人格を持つもの
    • 社会福祉法人
    • 医療法人
    • 学校法人
    • 特定非営利活動法人(NPO法人)
    • 協同組合 など

2. 事業所の所在地

福山市内に事業所(本店、支店、工場、営業所など)を有し、事業活動を行っていること。

3. 税金の納付状況

市税を滞納していないこと。

注意点:暴力団員や暴力団員等が関与する事業者は補助の対象外となります。

申請の流れと必要書類

この補助金は、省エネ診断を受診し、費用を支払った後に申請する「事後申請」方式です。事前の申請は不要なのでご注意ください。

  1. 省エネ診断の申し込み・受診
    対象となる診断機関(省エネルギーセンター等)に直接申し込み、診断を受けます。
  2. 診断費用の支払い
    診断機関から発行された請求書に基づき、費用を支払います。
  3. 補助金の交付申請
    下記の必要書類を揃え、福山市に電子申請または郵送で提出します。
  4. 補助金の交付
    市による審査後、交付が決定されると指定の口座に補助金が振り込まれます。

必要書類一覧

申請には以下の書類が必要です。様式は福山市の公式ホームページからダウンロードできます。

  • 福山市事業者向け省エネ診断補助金交付申請書(様式第1号)
  • 誓約書(様式第2号)
  • 省エネ診断報告書の写し
  • 領収書の写し
  • 履歴事項全部証明書の写し(法人の場合)
  • 支払相手方登録依頼書(振込先口座の情報)
  • その他、市長が必要と認める書類

【重要】診断後のステップ:設備導入補助金へ繋げよう!

省エネ診断を受ける最大のメリットは、自社のエネルギー課題が明確になることです。そして、その改善策を実行するために、福山市ではさらに手厚い補助金が用意されています。

連携できる補助金:事業者向け創エネ・蓄エネ・省エネ設備導入等補助金

省エネ診断で提案された設備改善を行う際に活用できる補助金です。高効率な空調や照明、太陽光発電設備などの導入費用の一部が補助されます。

  • 太陽光発電設備:7.5万円/kW(上限50kW)
  • 蓄電池:(設備費+工事費)×1/3(上限50kWh)
  • 高効率空調・照明・給湯器など:(設備費+工事費)×1/2(上限60万円)

省エネ診断補助金でコストを抑えて現状を把握し、次に設備導入補助金で具体的な改善を行う、という二段構えの活用が、効果的な省エネとコスト削減に繋がります。

まとめ

福山市の「事業者向け省エネ診断補助金」は、エネルギーコストの上昇に悩む事業者にとって、現状把握と改善の第一歩を踏み出す絶好の機会です。診断費用が半分になるだけでなく、その後の設備投資への道筋も示してくれます。

申請は先着順で、予算がなくなり次第終了となります。脱炭素経営とコスト削減を実現するため、ぜひこの機会に専門家の診断を受けてみてはいかがでしょうか。まずは福山市の公式ホームページで詳細を確認し、対象となる診断機関へ問い合わせてみましょう。

福山市 公式ページで詳細を確認する