三重県鳥羽市にお住まいで、太陽光発電や家庭用蓄電池の導入を検討されている方に朗報です。鳥羽市では、地球温暖化対策とエネルギーの地産地消を推進するため、住宅への太陽光発電設備や蓄電池の設置費用の一部を補助する「鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金」を実施しています。この制度を活用すれば、太陽光発電で最大70万円、蓄電池も対象となり、初期費用を大幅に抑えることが可能です。しかし、補助金を受け取るには、申請期間や対象条件、正しい手順を理解しておく必要があります。この記事では、2025年度(令和7年度)の鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金について、対象者、補助金額、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。予算は先着順ですので、この記事を読んで、賢くお得にクリーンエネルギー生活を始めましょう。

この補助金の重要ポイント

  • 太陽光発電は1kWあたり7万円、最大70万円の補助!
  • 太陽光と同時設置の蓄電池も補助対象!
  • 申請受付は令和7年7月17日から先着順で、予算がなくなり次第終了!
  • 注意:交付決定前に工事契約・着手した場合は対象外となります。
  • FIT/FIP制度(売電目的)の認定を受けない自家消費がメインの方が対象です。

鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金の概要

まずは、この補助金制度の全体像を把握しましょう。どのような目的で、誰が実施しているのかを知ることは、申請の第一歩です。

項目 内容
正式名称 鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金(令和7年度)
実施組織 三重県鳥羽市
目的・背景 再生可能エネルギーの利用を促進し、温室効果ガスの排出削減を図るとともに、分散型エネルギー社会の実現に資するエネルギーの地産地消を促進するため。
令和7年度予算額 4,395,000円(先着順のため、早めの申請が推奨されます
公式サイト 鳥羽市公式サイト

補助金額と補助率|いくらもらえる?

この補助金で最も気になるのが、実際にいくら補助されるのかという点です。太陽光発電設備と蓄電池で計算方法が異なりますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 太陽光発電設備

太陽光発電設備の補助額は、設置するシステムの発電出力に応じて決まります。

  • 補助単価: 1kWあたり7万円
  • 上限: 10kW(最大補助額 70万円
  • 計算方法: 発電出力(kW、小数点以下切捨て) × 7万円 (千円未満切捨て)

【計算例】
公称最大出力が4.8kWの太陽光パネルを設置する場合
4kW(小数点以下切捨て) × 70,000円/kW = 280,000円 が補助されます。

2. 定置型蓄電池

蓄電池は、太陽光発電設備と同時に設置する場合のみ補助対象となります。補助額は設備価格の1/3ですが、上限が設定されています。

  • 補助率: 工事費を含む蓄電池の価格(税抜)の3分の1(千円未満切捨て)
  • 上限: 1kWhあたり155,000円の3分の1の額が上限となります。また、補助対象となる蓄電容量は10kWhが限度です。
  • 注意点: 蓄電池の価格は1kWhあたり125,000円(工事費込み・税抜)以下になるよう努める必要があり、その証明として2者以上から見積もりを取得する必要があります。

【計算例】
工事費込み・税抜120万円で、容量8kWhの蓄電池を設置する場合
まず、1kWhあたりの価格を計算します。
1,200,000円 ÷ 8kWh = 150,000円/kWh
これは上限である155,000円/kWhを下回っているため、設備価格全体が補助対象経費となります。
補助額 = 1,200,000円 × 1/3 = 400,000円 が補助されます。

補助対象者と詳細な条件

補助金を受け取るためには、申請者と設置する設備の両方が市の定める要件をすべて満たす必要があります。ここでは特に重要なポイントを解説します。

対象となる方(申請者)の主な要件

  • 鳥羽市内に自ら所有し、かつ居住する住宅に新たに設備を設置する個人であること。(または、設備付き新築住宅を取得し居住する個人)
  • 鳥羽市の住民基本台帳に記録されていること。
  • 市税を滞納していないこと。
  • 国や三重県から、同じ設備に対する他の補助金を受けていないこと。
  • FIT制度・FIP制度の認定を取得しないこと。(売電を主目的とせず、自家消費を目的とすること)
  • 発電した電力の30%以上を自宅で消費すること。
  • 暴力団員等でないこと。

対象となる設備の主な要件

  • 未使用品(中古品は対象外)であること。
  • リース設備ではないこと。
  • 【蓄電池】太陽光発電設備と同時に設置するものであること。
  • 【蓄電池】定置用であり、蓄電容量が20kWh未満であること。
  • 【蓄電池】停電時のみに利用する非常用予備電源ではないこと。

申請方法と手順(ステップ・バイ・ステップ)

補助金の申請は、正しい手順で進めることが非常に重要です。特に、申請前に工事契約を結んでしまうと補助対象外となるため、注意深く進めましょう。

  1. Step 1: 施工業者の選定と見積取得
    信頼できる施工業者を探し、設置計画を相談します。補助金の要件を満たす設備を選定し、見積書を取得します。蓄電池を設置する場合は、必ず2社以上から見積もりを取りましょう。
  2. Step 2: 交付申請書の提出
    必要書類を揃え、鳥羽市環境課の窓口に提出します。受付期間は令和7年7月17日(木)から先着順です。この段階ではまだ工事の契約はしないでください。
  3. Step 3: 交付決定通知の受領
    市役所で書類が審査され、問題がなければ「交付決定通知書」が届きます。この通知を受け取ってから、初めて次のステップに進めます。
  4. Step 4: 工事請負契約と事業着手
    交付決定通知書を受け取った後、施工業者と正式に工事請負契約を結び、設置工事を開始します。
  5. Step 5: 実績報告書の提出
    工事が完了し、費用の支払いが終わったら、実績報告書を作成して市役所に提出します。提出期限は事業完了日から30日以内、または令和8年1月30日のいずれか早い日です。
  6. Step 6: 補助金額の確定と交付
    実績報告書が審査され、補助金額が確定すると「額の確定通知書」が届きます。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。

申請に必要な書類一覧

申請時には以下の書類が必要です。市の公式サイトから最新の様式をダウンロードして準備してください。

  • 鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金交付申請書(様式第1号)
  • 誓約書(申請者用・施工業者用)
  • 発電電力消費量計画書
  • 補助対象経費の内訳がわかる見積書の写し(蓄電池の場合は2者以上)
  • 設置する設備の仕様や規格がわかるカタログ等の写し
  • 設置予定場所の案内図、配置図、配線図
  • 設置予定場所の現況写真
  • 市税の滞納がないことの証明書
  • その他市長が必要と認める書類

採択されるための3つの重要ポイント

この補助金は先着順であり、要件を満たしていれば採択される可能性は高いですが、いくつか注意すべき点があります。確実に補助金を受け取るために、以下のポイントを押さえておきましょう。

ポイント1:とにかく早く申請する

この補助金は先着順です。令和7年度の予算額は4,395,000円で、なくなり次第受付終了となります。例年、再生可能エネルギー関連の補助金は人気が高く、早期に予算上限に達することがあります。設置を決めたら、速やかに準備を進め、受付開始後すぐに申請できるよう計画を立てましょう。

ポイント2:交付決定前のフライング契約は絶対にNG

最も多い不採択の理由が「交付決定前の契約・着手」です。補助金は、市の「補助します」という決定(交付決定)があって初めて、その事業が対象となります。焦って業者と契約したり、工事を始めたりすると、たとえ他の条件をすべて満たしていても補助金は受けられません。必ず「交付決定通知書」が手元に届いてから、契約・工事に進んでください。

ポイント3:書類の不備をなくし、要綱を熟読する

申請書類に不備があると、審査が遅れたり、最悪の場合、受付してもらえない可能性もあります。提出前には、市の公式サイトで公開されている「交付申請の手引き」や「Q&A」を必ず確認し、記入漏れや添付書類の不足がないか、何度もチェックしましょう。特に、蓄電池の見積もり(2者以上)や発電電力消費量計画書など、準備に時間がかかる書類は早めに取り掛かることが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 申請はいつからできますか? 締め切りはいつですか?
A1. 令和7年度の申請受付は、令和7年7月17日(木)から開始されます。締め切りは特に設けられていませんが、市の予算がなくなり次第、受付終了となりますので、お早めの申請をおすすめします。
Q2. 国や県の補助金と併用することはできますか?
A2. いいえ、できません。この補助金の要件として「補助対象設備について、国や県から他の補助等を受けて事業を実施しない者」と定められています。鳥羽市の補助金のみ申請可能です。
Q3. 申請手続きは自分で行う必要がありますか?
A3. 申請者本人が行うのが原則ですが、委任状を提出することで施工業者などに手続きを代行してもらうことも可能です。多くの施工業者は申請サポートに対応していますので、契約前に相談してみると良いでしょう。
Q4. 中古住宅を購入して、そこに太陽光発電を設置する場合も対象になりますか?
A4. はい、対象になります。ご自身が所有し、居住している鳥羽市内の住宅であれば、新築・中古は問いません。ただし、設置する設備は新品である必要があります。
Q5. 太陽光パネルの増設や、古い蓄電池の買い替えは対象ですか?
A5. いいえ、対象外です。この補助金は「新たに」設備を設置する場合を対象としており、要綱で増設設備や買替設備は対象外と明記されています。

まとめと次へのアクション

今回は、2025年度(令和7年度)の「鳥羽市太陽光発電設備等設置費補助金」について詳しく解説しました。

おさらい:補助金活用のための重要チェックリスト

  • ✅ 補助対象者・設備の要件を満たしているか?
  • ✅ 申請は先着順。7月17日の受付開始に向けて準備はできているか?
  • 交付決定通知を受け取るまで、絶対に工事契約をしない。
  • ✅ 蓄電池を設置する場合、2社以上から見積もりを取得したか?
  • ✅ FIT/FIP認定を受けず、30%以上の自家消費が可能か?

この補助金を活用することで、環境に優しく、災害時にも役立つ太陽光発電・蓄電池システムをお得に導入する絶好の機会です。電気代の削減にも繋がり、長期的に見て家計にも大きなメリットをもたらします。

まず最初に行うべきアクションは、信頼できる施工業者を見つけ、補助金の利用を前提とした相談と見積もりを依頼することです。その上で、市の要綱をよく読み、計画的に申請準備を進めましょう。

ご不明な点があれば、鳥羽市環境課へ直接問い合わせることをお勧めします。

お問い合わせ先

鳥羽市 環境課 環境保全係
〒517-0011 三重県鳥羽市鳥羽三丁目1番1号
電話番号:0599-25-1147
ファックス:0599-21-0958