【2025年度最新版】京都市のMICE助成金・補助金を徹底解説!

国際会議や企業のミーティング、インセンティブツアー(報奨旅行)などのMICE開催地として世界的な人気を誇る京都。その魅力を最大限に活かしたイベント開催を後押しするため、京都市では非常に手厚い助成金・補助金制度が用意されています。
特に2025年度(令和7年度)からは、ユニークベニュー活用支援の新設や、継続開催への助成額加算など、制度がさらに拡充されました。この記事では、最大1,000万円が支給される大規模なものから、京都らしい文化体験やサステナブルな取り組みを支援するものまで、京都市のMICE関連支援制度を網羅的に解説します。これから京都でのイベント開催を検討している主催者様は必見です。

この記事のポイント

  • 2025年度の最新情報に基づき、京都市の主要なMICE助成金5つを網羅。
  • 最大1,000万円の大規模会議向けから、30万円の小規模な取り組みまで幅広く紹介。
  • 「ユニークベニュー活用」「サステナビリティ」「京都らしい文化体験」など、特色ある補助金を詳解。
  • 申請の注意点や問い合わせ先も明確にし、具体的なアクションをサポート。

京都市MICE助成金・補助金制度 早見表

まずは、京都市が提供する主要なMICE支援制度の概要を一覧で確認しましょう。ご自身のイベントがどの制度に合致しそうか、あたりをつけてみてください。

制度名 最大金額 主な対象
大規模国際コンベンション開催支援助成金 1,000万円 参加者500名以上の大規模国際会議
京都市MICE開催支援助成金 200万円 (+α) 現地参加者50名以上の会議・学会等
京都らしいMICE開催支援補助制度 100万円 文化体験・伝統産業製品活用・ユニークベニュー利用
サステナブルなMICE開催支援補助制度 30万円 環境配慮・SDGsに貢献する取り組み
大規模国際コンベンション誘致支援助成金 100万円 大規模国際会議の誘致活動

各制度の詳細解説

ここからは、それぞれの制度について、対象要件や補助対象経費などを詳しく見ていきましょう。

1. 大規模国際コンベンション開催支援助成金

京都市のMICE助成金の中で最も高額な制度です。世界的な大規模会議の京都開催を強力にサポートします。

  • 助成額:最大1,000万円
  • 対象:国際会議、学会、総会など(令和9年度以降の開催案件)
  • 主な要件:
    • 会期:3日以上
    • 参加者:3か国以上から500名以上(うち海外参加者100名以上)
  • 対象経費:会議開催に要する経費全般
  • 申請タイミング:開催地が決定する前(誘致段階)での申請が必要です。

2. 京都市MICE開催支援助成金

中規模から大規模まで、幅広い会議やイベントで活用できる最も基本的な助成金です。2025年度からは、リピート開催へのインセンティブが追加されました。

  • 助成額:5万円~最大200万円(開催時期、規模等に応じて決定)
  • 【2025年度拡充】過去5年以内に京都市での開催実績があり、参加者100名以上(3か国以上)の場合、最大40万円を加算
  • 対象:企業ミーティング、インセンティブツアー、学会、会議など
  • 主な要件:
    • 会期:2日以上
    • 参加者:現地参加者50名以上
  • 対象経費:会議等の開催に要する経費
  • 申請タイミング:開催1ヶ月前まで

3. 京都らしいMICE開催支援補助制度

京都ならではの文化体験や伝統産業、歴史的建造物などを活用したイベント開催を支援する、非常にユニークな補助金です。2025年度からユニークベニュー活用が新設され、さらに使いやすくなりました。

  • 補助額:①文化・伝統産業プログラム:費用の全額補助(上限50万円)、②ユニークベニュー活用:費用の1/2(上限100万円) ※①と②は併用可能
  • 対象:企業会議、インセンティブツアー、国内・国際会議、同窓会など
  • 主な要件:参加者30名以上(同窓会は100名以上)、参加者の7割が京都市内に宿泊
  • 対象経費:
    • ①文化プログラム:舞妓・芸妓の演舞、和太鼓、茶道、着物着付け、鏡開き等の経費
    • ①伝統産業プログラム:参加者へ配布する伝統産業製品の購入費、工房見学・体験の経費
    • ②ユニークベニュー活用【新設】:文化財等の会場利用料(飲食費除く)
  • 申請タイミング:開催1ヶ月前まで

4. サステナブルなMICE開催支援補助制度

環境負荷の軽減やSDGsへの貢献など、持続可能なMICE開催を促進するための補助金です。環境配慮への意識が高い参加者へのアピールにも繋がります。

  • 補助額:最大30万円(対象経費の1/2)
  • 対象:企業会議、インセンティブツアー、国内・国際会議、同窓会など
  • 主な要件:参加者30名以上(同窓会は100名以上)、参加者の7割が京都市内に宿泊
  • 対象経費の例:
    • カーボンオフセットの実施費用
    • リユーザブルなボトルやカップの配布費用
    • 市民公開講座の開催費用
    • 学生ボランティアやアルバイトへの支払い

5. 大規模国際コンベンション誘致支援助成金

大規模な国際会議を京都に誘致するための活動経費を支援する制度です。開催支援とは別に、誘致段階で活用できます。

  • 助成額:最大100万円
  • 対象:国際会議、学会、総会など(令和7年度以降の開催案件)
  • 主な要件:開催支援と同様(会期3日以上、参加者500名以上/3か国以上/海外100名以上)
  • 対象経費:誘致活動に要する経費(プレゼン資料作成、海外への渡航費など)
  • 申請タイミング:開催地が決定する前(誘致段階)での申請が必要です。

申請の流れと注意点

これらの魅力的な制度を活用するためには、いくつかの重要なポイントがあります。

最重要:まずはビューローへ事前相談!

申請を検討している場合、まずは下記の問い合わせ先に連絡し、利用したい制度やMICEの概要を伝えて相談することが第一歩です。その後、担当者から正式な申請書が送付されます。

その他の注意点

  • 先着順・予算上限あり:全ての制度は年度ごとの予算の範囲内で運営されており、原則として申請の先着順で審査されます。申請条件を満たしていても、予算上限に達した場合は利用できない可能性があるため、早めの相談・申請が重要です。
  • 申請受付期間:令和7年度の場合、下期(10月~3月)開催案件の申請受付は9月1日から開始されるなど、期間が定められています。公式サイトで最新情報を確認してください。
  • 補助・助成除外日:桜や紅葉の観光シーズンなど、特定の繁忙期は助成の対象外となる「除外日」が設定されています。開催日程を検討する際に必ず確認しましょう。
  • 審査あり:申請すれば必ず交付されるわけではなく、審査によって交付の可否および交付額が決定されます。

まとめ:京都の強力な支援制度で特別なMICEを実現

京都市では、単なる資金援助にとどまらず、歴史・文化・環境といった京都ならではの価値をイベントに付加するための、多角的で手厚い支援制度が用意されています。2025年度の制度拡充により、その魅力はさらに高まりました。
これらの助成金・補助金を賢く活用し、参加者の記憶に残る、付加価値の高いMICEを京都で実現してみてはいかがでしょうか。

申請・問い合わせ先

公益財団法人 京都文化交流コンベンションビューロー
国際観光コンベンション部 MICE誘致推進課
電話: 075-353-3053 (土日祝を除く 8:45~17:30)
所在地: 〒600-8009 京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町78番地 京都経済センター3階
公式サイト: https://meetkyoto.jp/ja/service/held/