秋田県大館市で森林を所有・管理されている皆様へ朗報です。市内の森林整備にかかる経費を支援する「大館市森林整備促進対策事業」が実施されています。この制度を活用すれば、植栽や間伐などの森林管理コストを大幅に削減し、大切な森林資産の価値を維持・向上させることが可能です。

大館市森林整備促進対策事業の概要

本事業は、大館市内の森林において適切な森林整備を促進し、水源のかん養や土砂災害の防止といった森林の持つ多面的な機能の維持・向上を図ることを目的としています。手入れが行き届いていない森林の整備を支援することで、持続可能な森林経営を後押しします。

実は、この取り組みは林野庁が推進する「森林経営管理制度」とも深く関連しています。大館市は、この制度の先進的な取組事例として全国的にも注目されており、市を挙げて森林保全に力を入れていることがわかります。

補助対象となる方（対象者）

本事業の対象となるのは、大館市内で森林整備事業を実施する以下のいずれかに該当する方です。

• 森林法に規定する森林所有者（個人・法人を問いません）
• 森林組合
• 森林経営計画の認定を受けた林業事業体

補助対象経費と補助率・上限額

補助の対象となる経費は、森林整備に関する様々な作業です。補助率は、秋田県の補助事業に該当するかどうかで大きく異なります。

（１）県の補助事業に該当するもの

県の補助事業と連携する場合、以下の経費に対して要した経費の20%以内が補助されます。

※植栽はリモートセンシング技術を活用した場合、その経費も標準単価以内で補助対象となります。

（２）県の補助事業に該当しないもの

市の単独事業として実施する場合、植栽に対して手厚い支援が受けられます。

• 対象費用：植栽
• 補助率：要した経費の60%以内
• 上限額：県実施要領で定める標準経費の60%

申請手続きの流れ

補助金を受給するための一般的な流れは以下の通りです。詳細は必ず市の公式情報を確認してください。

1. 事前相談：計画している森林整備の内容について、大館市の農林課など担当窓口に相談します。
2. 申請書類の準備：事業計画書、見積書、森林の所有を証明する書類、市税の納税証明書など、指定された書類を準備します。
3. 申請書の提出：準備した書類を市の窓口に提出します。
4. 審査・交付決定：市による審査が行われ、補助金の交付が決定されると通知が届きます。（※交付決定前に事業に着手しないようご注意ください）
5. 事業の実施：交付決定後、計画に沿って森林整備事業を実施します。
6. 実績報告：事業完了後、実績報告書や経費の支払いを証明する書類などを提出します。
7. 補助金の交付：実績報告の内容が確認された後、指定の口座に補助金が振り込まれます。

まとめ

「大館市森林整備促進対策事業」は、市内の森林所有者や林業事業体にとって、経済的負担を軽減しながら適切な森林管理を実現するための非常に有効な制度です。特に、市の単独事業となる場合は最大60%という高い補助率が魅力です。

ご自身の森林が補助対象になるか、どのような整備計画が最適かなど、まずは気軽に市の担当窓口に相談することから始めてみましょう。この機会を最大限に活用し、未来へ続く豊かな森林づくりを進めていきませんか。