詳細情報
北九州市の商店街や市場組合の皆様へ朗報です。アーケードの設置や街路灯のLED化など、魅力的で安全な街づくりに不可欠な設備投資を力強く後押しする「中小企業団体共同施設等設置補助金」をご存知でしょうか?最大1億2,000万円、補助率最大50%という手厚い支援で、あなたの団体の活性化プランを実現する絶好のチャンスです。しかし、多様な事業メニューや複雑な申請手続きに戸惑う方も少なくないでしょう。この記事では、北九州市が提供するこの価値ある補助金制度を徹底的に解剖し、対象事業から申請方法、採択されるための秘訣まで、誰にでも分かるように詳しく解説します。あなたの団体の未来を切り拓くための第一歩を、ここから始めましょう。
この記事のポイント
- 北九州市内の商店街や中小企業団体が対象の設備投資補助金
- アーケード設置、LED化、防火設備導入など6つの支援メニュー
- 補助率は最大50%、補助上限額は最大1億2,000万円
- 老朽化したアーケード等の撤去費用も補助対象
- 申請の鍵は「工事前の事前相談」が必須であること
北九州市中小企業団体共同施設等設置補助金の概要
本補助金は、商店街をはじめとする中小企業の団体が、単独では設置が難しい共同施設や、街の景観・安全性を向上させる環境改善施設などを整備する際の経済的負担を軽減することを目的としています。地域コミュニティの活性化と商業振興を促進するための、北九州市の重要な支援策です。
制度の基本情報
| 正式名称 | 北九州市中小企業団体共同施設等設置補助金 |
| 実施組織 | 北九州市 産業経済局 地域経済振興部 サービス産業政策課 |
| 目的 | 中小企業団体等による共同施設等の設置・撤去を支援し、共同事業の促進と地域経済の活性化を図る。 |
| 公募期間 | 随時受付(ただし、申請が予算枠に達した時点で締め切り) |
補助金額・補助率|6つの事業メニューを解説
この補助金は、事業内容に応じて6つのメニューに分かれており、それぞれ補助率や上限額が異なります。自団体の計画がどれに該当するのか、しっかり確認しましょう。
| 事業名 | 事業内容 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|
| 一般事業 | 共同店舗、駐車場、アーケード、街路灯等の設置(事業費100万円以上) | 20% | 2,000万円 |
| モデル商店街支援事業 | 市の支援計画に基づく模範的な共同施設等の設置(事業費1,000万円以上) | 30% | 1億2,000万円 |
| 商店街防火関連設備設置事業 | 火災報知機など、自主的な防火・消火設備の設置 | 50% | 500万円 |
| 木造市場防火関連設備設置事業 | 対象木造市場における自主的な防火・消火設備の設置 | 50% | 設置店舗数×20万円(上限500万円) |
| 商店街省エネ型照明設備設置事業 | アーケード灯や街路灯へのLED照明等の導入(事業費100万円以上) | 50% | 500万円 |
| 環境改善施設撤去事業 | まちづくり計画等に基づくアーケード、街路灯等の撤去(事業費100万円以上) | 20% | 2,000万円 |
計算例: 総事業費3,000万円でアーケードを新設する場合(一般事業)
3,000万円 × 補助率20% = 600万円
上限額2,000万円の範囲内なので、600万円が補助されます。
注意点: 任意団体の場合、「一般事業」と「環境改善施設撤去事業」の補助率は10%(上限1,000万円)となります。また、他の補助金と併用した場合は、補助率・限度額が変わる場合があります。
対象者・条件
本補助金の対象となるのは、特定の要件を満たす団体です。申請前に必ず自団体が該当するかを確認してください。
対象となる団体
- 中小企業団体:事業協同組合、商店街振興組合、商店街振興組合連合会など。
- 任意団体:4人以上の事業者を構成員とする、上記に準ずる団体。
- 木造市場出店者団体:同一の木造市場(市が指定)で事業を営む2以上の者で構成される団体(木造市場防火関連設備設置事業のみ)。
主な条件
- 北九州市内に主たる事務所を有していること。
- 市税を滞納していないこと。
- 工事(契約)の前に、必ず市へ事前相談・手続きを行うこと。
- 原則として、補助対象事業の工事等は市内の企業へ発注すること。
- モデル商店街支援事業は、法人格を有する中小小売商業者団体のみが対象です。
補助対象経費
補助金の対象となるのは、施設の設置や撤去に直接かかる「設備費」や「工事費」です。具体的にどのようなものが対象になるか、以下に例を挙げます。
対象経費の具体例
- 共同施設:共同店舗、共同工場、共同倉庫、共同会館、共同駐車場、共同福利厚生施設などの設置費用。
- 環境改善施設:アーケード、カラー舗装、街路灯、アーチ、共同看板(統一規格)などの設置費用。
- 防火関連設備:火災報知機、簡易自動消火装置など、消防法で設置義務のない自主的な設備の設置費用。
- 省エネ型照明:LED照明、冷陰極管照明、セラミックメタルハライドランプ、無電極放電ランプ等の導入費用(光源のみの交換も含む)。
- 撤去費用:老朽化したアーケードや街路灯などの環境改善施設を撤去するための工事費。
対象外となる経費(例)
土地の取得費や賃借料、施設の維持管理費、事務用品費、既存設備の修理・修繕費などは原則として対象外です。詳細については必ず事前相談で確認してください。
申請方法・手順
申請は段階的な手続きが必要です。特に工事着手前の事前相談が絶対条件となりますので、計画が固まったらすぐに動き出すことが重要です。
- Step 1: 事前相談(必須)
計画内容をまとめ、市のサービス産業政策課に電話やメールで相談します。ここでの相談がすべてのスタートです。 - Step 2: 事前協議書の提出
市の様式「第1号様式(事前協議書)」と「第1号様式の2(役員等名簿)」を作成し、メールで提出します。 - Step 3: 交付申請
事前協議後、市から案内があれば、正式な申請に進みます。「第2号様式(交付申請書)」に工事の見積書などを添付して提出します。 - Step 4: 交付決定通知
市が申請内容を審査し、問題がなければ「交付決定通知書」が送付されます。この通知を受け取るまで、工事の契約や着工は絶対に行わないでください。 - Step 5: 事業の実施
交付決定後、計画に沿って工事等を開始します。事業内容に変更が生じる場合は、速やかに市に相談し、「第3号様式(変更交付申請書)」を提出する必要があります。 - Step 6: 実績報告
事業が完了したら、「第5号様式(実績報告書)」に契約書や領収書の写し、完成写真などを添付して提出します。 - Step 7: 補助金の請求と受領
実績報告書の内容が確定した後、「請求書・振込先」を提出し、指定の口座に補助金が振り込まれます。
必要書類一覧
- 【事前協議時】第1号様式(事前協議書)、第1号様式の2(役員等名簿)
- 【交付申請時】第2号様式(交付申請書)、事業計画書、収支予算書、工事等の見積書の写し、図面など
- 【変更申請時】第3号様式(変更交付申請書)
- 【実績報告時】第5号様式(実績報告書)、収支決算書、契約書・領収書の写し、工事写真(着工前・中・後)など
- 【請求時】請求書・振込先
※すべての様式は北九州市の公式サイトからダウンロード可能です。書類は押印不要で、WordやExcelのまま電子メールで提出できます。
採択のポイントと注意点
この補助金を最大限に活用するためには、いくつかの重要なポイントがあります。以下の点を押さえて、スムーズな申請を目指しましょう。
採択率を高めるためのコツ
- とにかく早めに事前相談!:これが最も重要です。計画の初期段階で市の担当者と連携することで、要件の確認漏れを防ぎ、事業計画をより良いものにブラッシュアップできます。
- 事業の必要性を明確に:なぜこの設備が必要なのか、設置後に商店街にどのような良い影響(来街者増加、安全性向上、売上向上など)があるのかを、具体的かつ客観的なデータで示しましょう。
- 市内企業への発注を検討:原則として市内企業への発注が求められます。これは地域経済への貢献という観点からも評価されます。やむを得ず市外業者に依頼する場合は、説得力のある理由書が必要です。
- 書類は丁寧に作成:申請書類に不備や矛盾がないよう、複数人でチェックしましょう。分かりやすく、熱意の伝わる書類作成を心がけてください。
よくある不採択理由・失敗例
- フライング着工:市の交付決定通知を受け取る前に、工事の契約や着工をしてしまったケース。これは補助対象外となります。
- 相談なしの申請:事前相談を経ずに申請書を提出しても、受理されない可能性があります。
- 予算オーバー:年度の途中で市の予算が上限に達してしまい、申請が締め切られていたケース。早めの行動が肝心です。
- 計画の曖昧さ:事業の目的や効果が不明確で、審査員に必要性が伝わらなかった。
※採択率は公式には公表されていません。しかし、事前相談を丁寧に行い、要件を遵守すれば採択の可能性は高まります。詳細は担当課にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q1: 任意団体でも申請できますか?
A1: はい、多くの事業で申請可能です。ただし、「一般事業」や「環境改善施設撤去事業」では法人と補助率・上限額が異なります(任意団体は補助率10%、上限1,000万円)。また、「モデル商店街支援事業」は法人のみが対象となりますのでご注意ください。
Q2: 街路灯の電球をLEDに交換するだけでも対象になりますか?
A2: はい、「商店街省エネ型照明設備設置事業」では光源のみの取替えも補助対象となります。ただし、補助対象となる事業費が100万円以上である必要があります。
Q3: 申請してから交付決定までどのくらいかかりますか?
A3: 申請内容や市の審査状況によりますが、一般的に数週間から1ヶ月以上かかる場合があります。事業スケジュールには十分な余裕を持って申請手続きを進めてください。繰り返しになりますが、交付決定前に契約・着工した場合は補助対象外となります。
Q4: 市外の業者に工事を依頼したいのですが、可能ですか?
A4: 原則として市内企業への発注が必須となっています。技術的な問題など、やむを得ない理由で市外企業に発注する必要がある場合は、その理由を記した「市内企業に工事等を発注できない理由書」の提出が求められます。まずは市の担当課に相談することが不可欠です。
Q5: 複数の事業を同時に申請することはできますか?
A5: 事業内容によっては可能です。例えば、アーケードの設置(一般事業)と、そのアーケードに設置する照明のLED化(省エネ型照明設備設置事業)を組み合わせるなど、複数の事業に該当する可能性があります。最適な申請方法について、事前相談の際に担当課にご確認ください。
まとめと問い合わせ先
北九州市の中小企業団体共同施設等設置補助金は、商店街や市場の魅力を高め、持続可能な発展を遂げるための強力なツールです。最後に、この制度活用のための重要ポイントを再確認しましょう。
- 多様なメニュー:新規設置から省エネ化、防火対策、さらには撤去まで、幅広いニーズに対応。
- 手厚い支援:補助率は最大50%、上限額は最大1.2億円と、大規模な事業にも対応可能。
- 事前相談が鍵:計画段階での市との連携が、スムーズな申請と採択への最短ルート。
- 予算に限りあり:申請は随時受付ですが、予算がなくなり次第終了。早めの準備と行動が成功のカギ。
あなたの商店街の未来を形にする、またとない機会です。少しでも関心を持たれたら、まずは計画の第一歩として、下記の担当課へ相談することから始めてみませんか?
お問い合わせ先
北九州市 産業経済局 地域経済振興部 サービス産業政策課
〒803-8501 北九州市小倉北区城内1番1号
電話:093-582-2050
FAX:093-591-2566
メール:san-service@city.kitakyushu.lg.jp
公式サイト:中小企業団体がアーケード等の共同施設を設置する場合に必要な経費の一部を補助します!