滋賀県大津市で事業拡大を目指す経営者様へ!活用できる助成金・補助金制度を網羅的にご紹介
滋賀県の県庁所在地である大津市は、地域経済の活性化と持続的な発展を目指し、市内事業者向けに多岐にわたる助成金・補助金制度を設けています。工場の新設や増設といった大規模な設備投資から、中小企業の販路開拓、人材確保、DX推進まで、事業の成長ステージに応じた手厚い支援が特徴です。この記事では、2025年度に大津市で活用できる主要な助成金・補助金制度を、対象要件や助成額、申請方法などを交えて分かりやすく解説します。
【注目】大津市の主要な企業向け助成金・補助金一覧
大津市では、目的別に様々な支援制度が用意されています。まずは、どのような制度があるのか全体像を把握しましょう。
| 制度カテゴリ | 主な助成金・補助金名 | 支援内容の概要 |
|---|---|---|
| 企業立地・設備投資 | 大津市企業立地促進助成制度 本社機能移転促進助成金 |
工場等の建設・増改築、本社機能の移転にかかる費用や税負担を軽減 |
| 創業・スタートアップ | 大津市創業促進事業費補助金 インキュベーション施設発立地促進助成金 |
創業時の経費補助や、インキュベーション施設からの移転を支援 |
| 経営基盤強化 | 生産性向上推進事業費補助金 小規模企業販路開拓支援事業費補助金 |
生産性向上に資する設備導入や、新たな販路開拓の取り組みを支援 |
| 人材確保・育成 | 人材確保支援事業費補助金 中小企業退職金共済制度等掛金補助金 |
求人活動経費や、従業員の福利厚生(退職金制度)導入を支援 |
| DX・デジタル化 | デジタル化セミナー開催事業費補助金 | 市内事業者のデジタル化促進を目的としたセミナー開催費用を補助 |
【大型投資に】大津市企業立地促進助成制度
大津市内への工場等の新設・増改築を強力に後押しする制度です。事業規模に応じて複数のメニューが用意されています。
1. 大規模工場等建設助成金
- 助成内容: 新築・増改築した工場等の床面積に係る事業所税資産割額相当額(対象床面積 × 600円)を助成
- 助成期間: 5年間
- 限度額: なし
- 主な要件:
- 事業所税の資産割の課税対象となる工場等を建設する事業者
- 10年以上の操業が見込めること
- 市税等の滞納がないこと
2. 工場等建設助成金
- 助成内容: 新築・増改築した工場等に賦課された固定資産税額及び都市計画税額に相当する額を助成
- 1〜2年目: 全額 (100%)
- 3〜5年目: 50%
- 助成期間: 5年間
- 限度額: なし
- 主な要件:
- 投下固定資産額(土地取得費を除く)が以下の基準を満たすこと
- 中小企業者: 5,000万円以上
- 中小企業者以外のもの: 2億円以上
- 10年以上の操業が見込めること
- 投下固定資産額(土地取得費を除く)が以下の基準を満たすこと
注意点: これらの助成金は、工事着手前に市の認定を受ける必要があります。計画段階での早めの相談が重要です。
3. インキュベーション施設発立地促進助成金
特定のインキュベーション施設から独立し、大津市内に事業所を構えるスタートアップ企業を支援する制度です。
- 助成内容: 事業所賃借料の一部を助成(事業所賃借床面積 × 700円)
- 助成期間: 3年間
- 限度額(年間): 事業所賃借料の年額1/2と下記金額のいずれか少ない額
- 工場・研究所型: 100万円
- オフィス型: 30万円
- 主な要件:
- インキュベーション施設から移転して市内に事業所を賃借する中小企業者
【本社移転に】大津市本社機能移転促進助成金
市外から大津市へ本社機能を移転する企業、または市内で本社機能を移転・拡充する企業を対象とした助成金です。建設型と賃借型の2種類があります。
建設型
- 対象: 建物を建設・購入し、本社機能を移転する事業者
- 助成内容:
- 建物・付属設備等の取得費用の一部を助成
- 市外からの移転: 取得費用の10%
- 市内での移転: 取得費用の5%
- 新規地元雇用に対する上乗せ助成(上限合計5,000万円)
- 正規雇用1人あたり: 50万円
- 非正規雇用1人あたり: 25万円
- 建物・付属設備等の取得費用の一部を助成
- 主な要件:
- 建物等の取得費用(土地除く)が5,000万円以上であること
賃借型
- 対象: 建物を賃借し、本社機能を移転する事業者
- 助成内容:
- 建物の賃借料の50%を助成(市外からの移転の場合、2年間)
- 新規地元雇用に対する上乗せ助成(初年度のみ、上限合計500万円/年)
- 正規雇用1人あたり: 50万円
- 非正規雇用1人あたり: 25万円
- 主な要件:
- 創業後1年以上経過し、本社機能施設での常用雇用者数が5人以上であること
申請の基本的な流れと問い合わせ先
多くの助成金・補助金では、以下のような流れで手続きが進みます。
- 事前相談: 計画段階で市の担当課(商工労働政策課など)に相談します。特に設備投資を伴う場合は必須の場合が多いです。
- 申請: 公募期間内に、指定された申請書類(事業計画書、見積書など)を提出します。
- 審査・交付決定: 市による審査が行われ、採択されると交付決定通知が届きます。
- 事業実施: 交付決定後に事業を開始します。(※原則、交付決定前の着手は対象外です)
- 実績報告: 事業完了後、実績報告書と証拠書類(契約書、領収書など)を提出します。
- 額の確定・交付: 報告書の内容が審査され、助成金額が確定した後、指定口座に振り込まれます。
この記事に関するお問い合わせ先
大津市 産業観光部 商工労働政策課
- 住所: 〒520-8575 大津市御陵町3-1 市役所別館3階
- 電話番号: 077-528-2754
- ファックス番号: 077-523-4053
- 公式ウェブサイト: 大津市 補助金・助成金ページ
まとめ
大津市では、企業の成長を支援するための多様な助成金・補助金制度が整備されています。特に、企業立地や本社機能移転に対する支援は手厚く、市内での大規模な事業展開を検討している企業にとっては大きな魅力です。また、中小企業向けの販路開拓や人材確保、生産性向上といった、日々の経営課題に対応する支援策も充実しています。各制度には公募期間や予算の上限があるため、活用を検討される方は、まずは大津市の公式ウェブサイトで最新情報を確認し、早めに担当課へ相談することをおすすめします。これらの制度を最大限に活用し、貴社の事業成長を加速させましょう。