小規模事業者持続化補助金とは？
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が直面する制度変更（働き方改革、インボイス導入など）に対応し、持続的な経営を行うために、販路開拓や生産性向上の取り組みにかかる経費の一部を支援する制度です。地域の商工会議所や商工会のサポートを受けながら経営計画を策定し、事業を発展させる絶好の機会となります。
この補助金のポイント
- チラシ作成やWebサイト制作、店舗改装など幅広い経費が対象
- 商工会議所・商工会の手厚いサポートを受けられる
- 経営計画を見直す良いきっかけになる
補助金の基本情報（一般型）
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 原則50万円（特定の申請枠では最大250万円） |
| 補助率 | 原則 2/3（賃金引上げ枠など一部3/4） |
| 対象者 | 小規模事業者、一定の要件を満たす特定非営利活動法人 |
| 対象事業 | 地道な販路開拓等の取組、または業務効率化（生産性向上）の取組 |
あなたは対象？補助対象者の詳細
小規模事業者の定義
常時使用する従業員の数によって、以下の通り定義されています。
| 業種 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 商業・サービス業（宿泊・娯楽業除く） | 5人以下 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
補助対象となりうる者・ならない者
【対象となる者】
- 株式会社、合同会社などの営利法人
- 個人事業主（商工業者）
- 一定の要件を満たす特定非営利活動法人
【対象とならない者】
- 医師、歯科医師、助産師
- 系統出荷のみの個人農業者等
- 医療法人、学校法人、社会福祉法人
- 申請時点で未開業の創業者
何に使える？補助対象となる事業と経費
対象となる事業の具体例
- 販路開拓の取組: 新商品の陳列棚購入、販促チラシの作成・配布、Webサイトでの広告、ネット販売システムの構築、国内外の展示会への出展など
- 業務効率化の取組: 倉庫管理・労務管理・会計システムの導入、POSレジの導入による売上管理の効率化など
補助対象経費一覧
以下の13項目が補助対象経費となります。
- 機械装置等費
- 広報費
- 展示会等出展費
- 旅費
- 開発費
- 資料購入費
- 雑役務費
- 借料
- 専門家謝金
- 専門家旅費
- 設備処分費
- 委託費
- 外注費
経費の重要ルール
補助対象となる経費は、交付決定日以降に発生し、事業期間中に支払いが完了したものに限られます。交付決定前の契約や支払いは対象外となるため、絶対に注意してください。
申請から受給までの流れ【5ステップ】
-
1
経営計画の策定: 補助金を活用してどのような販路開拓や生産性向上を行うか、具体的な計画書を作成します。 -
2
支援機関での確認: 地域の商工会議所または商工会に計画書を持参し、支援・助言を受け「事業支援計画書（様式4）」の交付を依頼します。（締切があるので早めに！） -
3
申請手続き: 必要書類を揃え、申請受付期間内に電子申請システム（Jグランツ）で申請します。 -
4
採択・事業実施: 審査を経て採択されると「交付決定通知」が届きます。これ以降、計画に沿って事業を開始できます。 -
5
実績報告と補助金受領: 事業完了後、実績報告書と経費の証拠書類を提出。審査を経て補助金額が確定し、指定口座に振り込まれます。
最新の公募スケジュール（第18回一般型）
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2025年 10月3日（金） |
| 事業支援計画書（様式4）発行受付締切 | 2025年 11月18日（火） |
| 申請受付締切 | 2025年 11月28日（金） 17:00 |
※予定は変更される場合があります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
最重要！申請前の確認事項
管轄は商工会議所？ それとも商工会？
小規模事業者持続化補助金は、事業所の所在地によって申請先が「商工会議所」と「商工会」の2つに分かれています。管轄が異なると申請できませんので、必ず事前にご自身の管轄を確認してください。
まとめ
小規模事業者持続化補助金は、販路開拓や業務効率化を目指す事業者にとって非常に強力な支援策です。申請には経営計画の策定など準備が必要ですが、事業を見つめ直す良い機会にもなります。まずはご自身の事業所がどちらの管轄かを確認し、地域の商工会議所・商工会へ相談することから始めてみましょう。