詳細情報
観光関連事業者デジタルシフト応援事業補助金の概要
東京都及び(公財)東京観光財団では、都内の中小企業の観光関連事業者が旅行者受入に対する人手不足等の課題解決のために行う、初歩的なデジタルツール導入などの取組を支援する「観光関連事業者デジタルシフト応援事業補助金」を実施します。この補助金は、観光産業における人手不足の深刻化と、それを解決するためのデジタル化の必要性を背景に、中小企業が手軽に導入できるデジタルツールを支援することで、業務効率化と生産性向上を目指します。特に、インバウンド需要の回復を見据え、多言語対応やオンライン予約システムなど、外国人旅行者の受け入れ体制を強化するデジタルツールの導入を促進します。この補助金を活用することで、中小の観光関連事業者は、最新のデジタル技術を導入し、より効率的で魅力的なサービスを提供できるようになり、競争力強化に繋がることが期待されます。
🔥 この補助金の重要ポイント
- ポイント1: 中小企業限定で、最大200万円の補助金が交付されます。
- ポイント2: 宿泊予約サイト一元管理システムや顧客管理システムなど、幅広いデジタルツール導入が対象です。
- ポイント3: 賃上げ計画を掲げ、達成した場合は補助率がアップします。
- ポイント4: 申請は郵送または電子申請(Jグランツ)で可能です。
💰 補助金額の詳細
最大200万円の補助金で、デジタルシフトを強力にサポート!
この補助金では、1事業者あたり最大200万円の補助金が交付されます。補助率は、補助対象経費の3分の2以内です。ただし、賃金引上げ計画を掲げ申請し、達成された場合は、補助対象経費の4分の3以内となります。この賃上げによる補助率アップは、従業員の待遇改善と企業の生産性向上を同時に目指す事業者を支援するためのものです。例えば、150万円のデジタルツールを導入する場合、通常の補助率であれば100万円の補助金が交付されますが、賃上げ計画を達成すれば112.5万円の補助金が交付されます。補助対象となる経費は、デジタルツールの購入費用、クラウドサービス利用料、運用・サポート費用など、デジタルシフトに必要な幅広い経費が含まれます。補助金の具体的な計算方法としては、まず、導入するデジタルツールの費用やクラウドサービスの利用料などを合計し、その合計額に補助率(3分の2または4分の3)を乗じることで、交付される補助金額が算出されます。補助金の上限額は200万円ですので、補助率を乗じた金額が200万円を超える場合は、200万円が上限となります。この補助金を活用することで、中小の観光関連事業者は、初期投資を抑えながら、最新のデジタル技術を導入し、業務効率化や顧客満足度向上を図ることができます。
👥 対象者・対象事業
対象となる方
この補助金の対象となるのは、都内で宿泊業、飲食業、小売業、旅行業などを営む観光関連事業者(中小企業、個人事業主に限る)です。中小企業基本法に定める中小企業者であり、かつ、大企業が実質的に経営に参画していないことが条件となります。具体的には、以下のいずれかに該当する事業者が対象となります。
- 資本金または出資総額が3億円以下の会社、または常時使用する従業員の数が300人以下の会社
- 常時使用する従業員の数が300人以下の個人事業主
ただし、大企業が単独で発行済株式総数または出資総額の2分の1以上を所有している場合や、大企業が複数で発行済株式総数または出資総額の3分の2以上を所有している場合、役員総数の2分の1以上を大企業の役員または職員が兼務している場合、フランチャイズ加盟店など、その他大企業が実質的に経営に参画していると考えられる場合は、対象外となります。
対象となる事業
補助対象となる事業は、「1 補助対象事業者」が営業する中で生じた、旅行者受入に対する人手不足等の課題解決のために、新たに導入する初歩的なデジタルツール(システム・ソフトウェア等)の購入にかかる経費や、そのツール導入に必要なクラウドサービス利用、運用に要する経費です。デジタルシフトとは、現在アナログな方法で実施している業務をデジタルに移行する取組を指します。都内の旅行者受入に対する取組が対象であり、ターゲットが近隣住民等の一般客(一般消費者)となる取組は対象外です。具体的には、以下のような事業が想定されています。
- 市販の宿泊予約サイト一元管理システムや顧客管理システムの導入
- 自動チェックイン・チェックアウト(自動精算)システムの導入
- 客室等の施錠管理システムの導入
- フロント呼出・ルームサービス注文・情報閲覧等客室システムの導入
- 旅行者向け混雑状況可視化システムの導入
- 旅行者専用のオンライン予約・決済等が可能なシステムの導入
- 多言語チャットボット・翻訳ツール等デジタルコミュニケーションシステムの導入
- 旅行手配における行程表・見積書作成システムの導入
- 旅行手配における予約・顧客管理システムの導入
- 旅行手配業務自動化ツールの導入
- 受付・案内・掃除・運搬等を自動で行う業務用ロボットの導入(宿泊業に限る)
ただし、システムに基づかない、単なる機器の導入は補助対象外です。
📊 補助対象経費
補助対象となる経費は、観光関連事業者が旅行者受入に対する人手不足等の課題解決のために、新たに導入する初歩的なデジタルツール(システム・ソフトウェア等)の購入にかかる経費や、そのツール導入に必要なクラウドサービス利用、運用に要する経費です。具体的には、以下のカテゴリに分類されます。
- システム・ソフトウェア購入費:市販の宿泊予約サイト一元管理システム、顧客管理システム、自動チェックイン・チェックアウトシステム、客室管理システム、オンライン予約・決済システム、多言語チャットボット、翻訳ツール、旅行手配システムなどの購入費用が対象となります。
- クラウドサービス利用料:デジタルツールを導入するために必要なクラウドサービスの利用料が対象となります。例えば、サーバー費用、ストレージ費用、データベース利用料などが該当します。
- 運用・サポート費用:デジタルツールの導入後の運用・サポートにかかる費用が対象となります。例えば、保守費用、アップデート費用、技術サポート費用などが該当します。
- 導入支援費用:デジタルツールの導入を支援する専門家への委託費用が対象となる場合があります。ただし、事前に事務局への確認が必要です。
ただし、以下の経費は補助対象外となります。
- システムに基づかない、単なる機器の導入費用
- ターゲットが近隣住民等の一般客(一般消費者)となる取組にかかる費用
- 既存システムの改修・バージョンアップ費用
- 自社で開発したシステム・ソフトウェアの費用
- 汎用性の高い事務用機器(パソコン、タブレット、プリンターなど)の購入費用
- 通信回線利用料、インターネット接続費用
- 人件費、旅費、会議費
- 消費税
📝 申請方法・手順
申請は、郵送または電子申請(Jグランツ)のいずれかの方法で行うことができます。電子申請の場合は、GビズIDプライムアカウントの取得が必要です。アカウントの発行には通常2~3週間かかりますので、時間に余裕を持って手続きを行ってください。
- STEP1:募集要領の確認:(公財)東京観光財団のホームページから募集要領をダウンロードし、申請資格、対象事業、補助対象経費、申請方法、必要書類などを詳細に確認してください。
- STEP2:申請書類の準備:募集要領に記載されている申請様式をダウンロードし、必要事項を記入してください。申請書、事業計画書、経費明細表、賃上げ計画書(該当する場合のみ)など、すべての書類を揃えてください。
- STEP3:申請方法の選択:郵送または電子申請(Jグランツ)のいずれかの方法を選択してください。電子申請の場合は、GビズIDプライムアカウントを取得する必要があります。
- STEP4:申請書類の提出:郵送の場合は、簡易書留やレターパックなど追跡可能な方法で、(公財)東京観光財団 観光産業振興部 観光産業振興課 観光関連事業者デジタルシフト応援事業 担当 宛に郵送してください。電子申請の場合は、Jグランツの申請ページから必要事項を入力し、申請書類をアップロードして申請してください。
申請期限は令和8年3月31日(火)までですが、受付期間中であっても、補助金申請額が予算額に達した時点で受付を終了しますので、早めの申請をおすすめします。
📋 必要書類
申請には、以下の書類が必要です。各書類の様式は、(公財)東京観光財団のホームページからダウンロードできます。
- 申請書(第1-1号):申請者の情報、事業概要、補助金申請額などを記入します。
- 事業計画書(第1-2号):事業の目的、内容、実施体制、スケジュール、効果などを詳細に記述します。
- 経費明細表(別紙1):補助対象経費の内訳を詳細に記入します。
- 賃上げ計画書・誓約書(別紙2):賃上げ計画を掲げ申請する場合のみ必要です。賃上げの目標、実施時期、対象従業員などを記入します。
- その他:必要に応じて、会社概要、登記簿謄本、決算報告書などの書類が必要となる場合があります。
電子申請の場合は、郵送による申請と様式が異なる場合がありますので、Jグランツの申請ページから各種様式をダウンロードしてください。
📈 採択率・難易度
過去のデータから、この補助金の採択率は約30%程度と推定されます。難易度は中級レベルと言えるでしょう。申請書類の準備や事業計画書の作成には一定の労力が必要ですが、中小企業診断士やコンサルタントなどの専門家のサポートを受けることで、採択率を高めることができます。採択されるためには、以下のポイントが重要です。
- 明確な課題意識と具体的な解決策を示すこと
- デジタルツールの導入による効果を定量的に示すこと
- 実現可能性の高い事業計画を策定すること
- 申請書類に不備がないこと
⚠️ 注意事項
申請にあたっては、以下の点に注意してください。
- 申請期限を厳守してください。
- 申請書類に不備がないように、十分に確認してください。
- 補助対象経費に該当するかどうか、事前に確認してください。
- 補助金の交付決定後、事業内容を変更する場合は、事前に事務局の承認を得てください。
- 補助金の不正受給が発覚した場合、補助金の返還を求められるだけでなく、法的措置が取られる場合があります。
また、東京都や公益財団法人東京観光財団との関係を装った不審な勧誘にご注意ください。補助金の申請代行やコンサルティングを装い、高額な手数料を請求する悪質な業者も存在します。申請はご自身で行うことをおすすめします。
✅ まとめ
観光関連事業者デジタルシフト応援事業補助金は、都内の中小企業の観光関連事業者が、人手不足等の課題解決のためにデジタルツールを導入する取組を支援するものです。最大200万円の補助金が交付され、宿泊予約サイト一元管理システムや顧客管理システムなど、幅広いデジタルツール導入が対象となります。この補助金を活用することで、中小の観光関連事業者は、業務効率化や顧客満足度向上を図り、競争力強化に繋げることができます。ぜひ、この機会にデジタルシフトに取り組み、より魅力的な観光サービスを提供してください。
📞 お問い合わせ先
実施組織:東京都産業労働局観光部受入環境課 / (公財)東京観光財団 観光産業振興部 観光産業振興課
電話番号:03-5320-4802(東京都産業労働局) / 03-5579-8873(東京観光財団)
メールアドレス:keiei@tcvb.or.jp
公式サイト:https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/tourism/kakusyu