【2025年度速報】島根県の補助金・助成金が変わる!令和7年度の新規・拡充施策を徹底解説
島根県で事業を営む経営者様、これから起業を考えている皆様、そして島根での暮らしを豊かにしたいとお考えの皆様へ朗報です。島根県は、令和7年度(2025年度)に向けて、地域経済の活性化と県民生活の向上を目的とした数多くの補助金・助成金制度の新規創設および拡充を発表しました。この記事では、公式発表された「島根創生を進めるための新規・拡充施策(令和7年度版)」に基づき、事業者や県民が活用できる重要な支援策を専門家が分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 産業振興:農林水産業の生産性向上、地域産業のDX・省力化投資、観光業の活性化など、ビジネスを加速させる支援策
- 人材確保・育成:若者の県内就職促進、専門人材の確保、働きやすい職場環境づくりを後押しする補助金
- 子育て・生活支援:子ども医療費助成の拡大や、結婚・出産・子育てをサポートする新しい取り組み
- 地域活性化:中山間地域の暮らしを守る支援や、移住・定住を促進する制度
自社で活用できる制度がないか、ぜひ最後までご確認ください。
Ⅰ 活力ある産業をつくるための支援策
地域経済の根幹をなす産業分野では、生産性向上と持続可能性をテーマにした支援策が数多く新設・拡充されています。特に「省力化投資」と「担い手確保」が重要なキーワードです。
1. 魅力ある農林水産業づくり
人手不足やコスト高騰に対応し、持続可能な農林水産業を実現するための支援が強化されます。
省力化投資支援事業【新規】
慢性的な人手不足に対応するため、農林水産事業者が行う省力化設備への投資を支援します。
項目 | 内容 |
---|---|
補助対象者 | 求人活動をしても人手が充足しない、または人手不足状態にある県内農林水産事業者 |
補助率 | 1/3 |
補助上限額 | 150万円 |
持続可能な米づくりへの構造転換対策事業【拡充】
米の生産コスト削減と経営規模拡大を目指す担い手を支援します。特に、広域集出荷施設の整備やフレコン出荷体制への転換が重点的に支援されます。
- しまね米広域集出荷施設整備:国 1/2、県 1/6、事業者 1/3の負担割合で支援
- 水稲担い手のフレコン出荷体制整備:補助率1/3、上限333万円
2. 力強い地域産業づくり
ものづくり産業から観光業まで、地域の特色を活かした産業の競争力強化を後押しします。
省力化投資等支援事業【新規】
深刻な人手不足に悩む中小企業者等を対象に、省力化設備投資や専門家派遣を支援します。
項目 | 内容 |
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補助対象者 | 売上高と従業員数が減少し、求人しても充足に至らない県内中小企業者等 |
補助対象要件 | 労働生産性の年率平均1.5%以上増加、一人当たり賃金の年率平均2.3%以上増加等を満たす3年間の事業計画を作成 |
支援内容 | ①省力化設備投資:補助率1/3、上限150万円 ②専門家派遣:補助率1/3、上限20万円 |
特殊鋼・鋳物関連産業の暑熱対策支援事業【新規】
近年の気温上昇を受け、特に過酷な職場環境にある特殊鋼・鋳物関連企業を対象に、暑熱対策の設備投資を支援するユニークな制度です。
- 補助率:1/3
- 補助上限額:従業員301名以上 8,000万円、300名以下 4,000万円
3. 人材の確保・育成
若者の県内就職と定着を促進するため、学生への支援が大幅に拡充されます。
大学生等の就職活動応援事業【拡充】
就職活動の早期化に対応し、県内企業へのインターンシップや面接に参加する学生の交通費・宿泊費支援が強化されます。
- 対象学年:全学年に拡大(これまでは卒業前年度の10月以降に限定)
- 補助上限額:年間1人あたり6万円から9万円に増額
企業側のメリットも!
企業採用力強化事業も拡充され、インターンシッププログラムの改善等に取り組む企業への補助制度(補助率1/2、上限50万円)が創設されます。学生と企業の双方にとって魅力的な制度となっています。
Ⅱ 結婚・出産・子育ての希望をかなえる支援策
子育て世帯への経済的負担軽減と、安心して子どもを産み育てられる環境整備が大きく前進します。
子ども医療費助成事業【新規】
令和7年4月から、18歳(高校生等)までの医療費助成が全19市町村に拡大されます。これまでの小学生向け交付金制度を見直し、新たに小学生と中学生を対象とした補助制度が創設されます。
支援対象 | 令和7年4月以降の制度 |
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未就学児 | 市町村へ1/2補助(現行通り) |
小学生 | 補助制度に変更し、市町村へ1/2補助 |
中学生 | 新たに補助制度を創設し、市町村へ1/2補助 |
※自己負担(1割負担、1医療機関あたりの限度額:入院2,000円/月、通院1,000円/月)あり。
Ⅲ・Ⅳ その他の注目事業
その他にも、地域を守り、人を増やすための多様な支援策が用意されています。
- 特定地域づくり事業協同組合支援事業【新規】:複数の事業者が連携して人材を雇用する「特定地域づくり事業協同組合」の課題解決を支援。
- 外国人の受入れ・共生事業【拡充】:外国人材が働きやすい環境整備(多言語看板、翻訳機、社員寮改修等)を行う中小企業等に補助金(ソフト1/2、ハード1/3、上限50万円)。
- 子育て・介護と両立しやすい職場づくり促進事業【拡充】:介護短時間勤務制度を導入し、利用実績がある事業所に奨励金(10万円/事業所)を支給。
まとめと申請に向けた準備
令和7年度の島根県の支援策は、人手不足対策としての「省力化投資」と、未来への投資としての「人材育成・子育て支援」に重点が置かれています。これらの補助金・助成金を活用することで、事業の成長と従業員の満足度向上、そして豊かな生活を実現する大きなチャンスとなります。
申請のポイント
- 情報収集の開始:この記事を参考に、自社や自身に関係のありそうな制度をリストアップしましょう。
- 事業計画の準備:多くの補助金では事業計画書が必須です。自社の課題、目標、投資計画などを今のうちから具体化しておくことが採択への近道です。
- 公募開始のアラート:各事業の公募はこれから順次開始されます。島根県の公式サイトを定期的にチェックしましょう。