【重要】この助成金のハイライト

• 最大100万円の奨励金: スーパープレミアム認証を取得すると、返済不要の奨励金100万円が支給されます。（基本認証の実績達成でも最大20万円）
• 企業のブランド価値向上: 県のお墨付きである「認証ロゴマーク」を使用でき、採用活動や取引において企業の魅力を強力にアピールできます。
• 金融機関からの優遇融資: 伊予銀行、愛媛銀行、商工中金など、提携金融機関で低金利の事業者向けローンを利用できる場合があります。
• 専門家による無料サポート: 上位認証を目指す企業は、社会保険労務士などの専門家によるコンサルティングを無料で受けられます。
• 市町村による上乗せも: 大洲市のように、県の奨励金にさらに上乗せで奨励金を交付する自治体もあり、手厚い支援が期待できます。

✅ 対象となる事業者の具体例

• 愛媛県松山市に本社を置く、従業員50名のIT企業
• 愛媛県今治市で複数の店舗を展開する、従業員120名の小売業者
• 愛媛県四国中央市に工場を持つ、従業員250名の製造業者
• 愛媛県大洲市に事業所がある、従業員15名の建設会社（※奨励金対象外だが、認証は可能。大洲市の上乗せ制度の対象になる可能性あり）
• 2023年3月31日までに旧制度の「ひめボス宣言事業所」または「えひめ仕事と家庭の両立応援企業」の認証を受けていた、従業員10名の個人事業主（この場合は特例で奨励金の対象）

ポイント：奨励金の主な対象は「常時雇用する労働者が20人以上300人以下の企業」です。ただし、20人未満でも認証制度自体は利用でき、企業のPRに繋がります。また、大洲市のように自治体独自の支援対象となる場合もあります。

❌ よくある対象外（不採択）となる事例

• 国及び地方公共団体: 県庁や市役所などは対象外です。（ただし、大洲市役所のように自主的に認証を取得している例はあります）
• 重大な法令違反がある企業: 過去3年間に労働関係法令などで重大な違反があった場合は対象外となります。
• 公的性格の強い法人: 資本金の大部分を国や地方公共団体が出資している法人や、運営費の半分以上を交付金等で得ている法人は対象外です。
• 県内に事業所がない企業: 本社が東京でも、愛媛県内に支店や営業所があれば対象ですが、県内に一切の事業拠点がない場合は対象外です。
• 市税等の滞納がある事業者: （大洲市の例）自治体の上乗せ奨励金では、市税の滞納がないことが条件となる場合があります。

奨励金の活用イメージ（具体例10選）

1. 女性用設備の整備・改修費: 女性用更衣室、パウダールーム、休憩室、トイレなどの新設や改修費用。
2. 育児・介護支援制度の拡充費用: 法定を上回る育児・介護休業制度導入に伴う就業規則改定の専門家（社労士）への報酬。
3. 男性育休取得促進の費用: 育休取得者の業務を代替する従業員への特別手当や、代替要員の派遣費用。
4. 研修・セミナー開催費用: 女性管理職育成研修、全社員向けの両立支援セミナー、ハラスメント防止研修などの講師謝礼や会場費。
5. テレワーク導入・拡充費用: ノートPC、Webカメラ、コミュニケーションツール（Slack, Teams等）のライセンス費用。
6. 採用活動の強化費用: 認証取得をアピールするための採用サイト改修費や、求人広告の出稿費用。
7. 時間単位の有給休暇制度導入費用: 勤怠管理システムの改修や導入にかかる費用。
8. リカレント教育の支援費用: 育休からの復職者やキャリアアップを目指す女性社員向けの外部講座受講料の補助。
9. 健康経営に関する費用: 女性特有の健康課題に関する相談窓口設置（外部EAPサービス契約など）の費用。
10. 社内広報・啓発活動の費用: 両立支援制度のハンドブック作成費用や、社内報でのロールモデル紹介記事の制作費。

ポイント：これらはあくまで一例です。自社の課題に合わせて、従業員の働きやすさ向上に繋がる投資に活用できます。

✅ 5つの大きなメリット

1. 返済不要の資金獲得: 最大100万円の奨励金は返済不要です。企業の財務基盤を強化し、新たな投資の原資とすることができます。
2. 採用競争力の向上: 「県が認めた働きやすい会社」というお墨付きは、特に若年層や女性求職者にとって大きな魅力となります。採用サイトや求人票にロゴマークを掲載することで、他社との差別化が図れます。
3. 従業員エンゲージメントと定着率の向上: 会社が働きやすい環境づくりに本気で取り組んでいる姿勢は、既存社員の満足度やエンゲージメントを高めます。結果として、離職率の低下に繋がります。
4. 企業の社会的信用の向上: 認証取得は、取引先や金融機関、顧客に対して、コンプライアンス意識が高く、持続可能な経営を目指す企業であることの証明になります。提携金融機関からの優遇融資もその一環です。
5. 生産性の向上: 多様な人材が活躍できる環境は、新しいアイデアやイノベーションを生み出す土壌となります。また、両立支援制度の整備は、業務の効率化やDX化を促進するきっかけにもなります。

⚠️ 5つの注意点

1. 奨励金は後払い: 取り組みを実施し、実績を報告した後に奨励金が支払われます。先に設備投資などを行う場合、一時的な資金繰りが必要です。
2. 認証取得が必須: 奨励金をもらうには、まず「基本認証」を取得する必要があります。認証には各種法令に基づく行動計画の策定など、一定の準備と手間がかかります。
3. 実績達成が必要: 奨励金（特に基本認証の20万円）は、認証取得後にさらに指定されたメニュー（男性育休取得率UPなど）を達成して初めて申請できます。認証されただけではもらえません。
4. 申請書類の準備が煩雑: 認証申請や奨励金申請には、就業規則、労働者名簿、賃金台帳、各種実績を証明する書類など、多くの添付書類が必要です。担当者の負担は小さくありません。
5. 奨励金対象は従業員数に条件あり: 奨励金の対象は、原則として常時雇用する労働者が20人以上300人以下の企業です。小規模事業者や大企業は認証のメリットは享受できますが、奨励金の対象外となる点に注意が必要です。

秘訣1：経営トップの強いコミットメントを示す

審査では、単に書類が整っているかだけでなく、企業として本気で働き方改革に取り組む「姿勢」も見られています。その最も強力な証拠が、経営トップのコミットメントです。「ひめボス事業所宣言書」には、社長自身の言葉で、なぜこの取り組みを行うのか、どのような会社を目指すのかを具体的に記述しましょう。また、その宣言を社内報や朝礼などで全社員に共有し、浸透を図っている証拠（写真や議事録など）があれば、より説得力が増します。形だけの取り組みではないことをアピールすることが重要です。

秘訣2：スーパープレミアム認証の要件をベンチマークにする

すぐにスーパープレミアム認証を取得するのは難しくても、その申請要件を自社の目標（ベンチマーク）として設定することをおすすめします。例えば、「男性労働者の育休取得率100％（取得日数5日以上）」「女性管理職の割合が国の定める平均値以上」といった高い目標です。これらの目標達成に向けた具体的なアクションプラン（例：育休取得推進のためのハンドブック作成、女性社員向けキャリア研修の実施）を立て、一般事業主行動計画に盛り込むことで、計画の具体性と実現可能性が高まり、審査での評価も上がります。専門家派遣制度を積極的に活用し、客観的なアドバイスを得ながら計画を練るのも有効な手段です。

秘訣3：実績の「証拠」を徹底的に記録・管理する

奨励金申請では、取り組みを行ったという「事実」を客観的な「証拠」で示す必要があります。例えば、「仕事と育児の両立支援制度を拡充した」という実績を申請する場合、単に「制度を作りました」では不十分です。①改定後の就業規則、②その就業規則を労働基準監督署に届け出た際の受領印のある控え、③制度について社員に周知した際のメールや掲示物の写し、④そして実際にその制度を利用した従業員の申請書や勤怠記録、というように、プロセス全体を証明する書類を揃える必要があります。取り組みを始める段階から、どのような記録が必要になるかを想定し、ファイリングしておくことで、申請時に慌てることなく、スムーズに手続きを進めることができます。

Q1: 旧制度の「ひめボス宣言事業所」ですが、何か手続きは必要ですか？

A1: 自動的に新制度の「みなし認証」となりますが、その有効期限は2026年3月31日までです。それまでに新制度の認証申請（更新）を行う必要があります。早めの手続きをおすすめします。

Q2: 本社は県外ですが、愛媛県内の支店だけで申請できますか？

A2: 申請は法人（一般事業主）単位で行うため、支店・支社単位での認証は行われません。県外に本社がある場合でも、愛媛県内に事業所があれば本社名で申請が可能です。その場合、一般事業主行動計画などは本社で策定したものとなります。

Q3: 大洲市の上乗せ奨励金について詳しく教えてください。

A3: 大洲市では、県の制度に加えて市独自の奨励金制度を設けています。例えば、県の基本認証取得で市から5万円、県のスーパープレミアム認証奨励金（100万円）が交付された場合に市から50万円が上乗せされるなど、手厚い支援があります。お住まいの市町村でも同様の制度がないか、確認してみることをお勧めします。

Q4: 専門家派遣は本当に無料ですか？どのようなサポートが受けられますか？

A4: はい、スーパープレミアム認証を目指す事業所を対象とした専門家（社会保険労務士など）の派遣は無料です。自社の課題抽出、認証要件達成に向けた具体的なアクションプランの策定、就業規則の改定アドバイスなど、専門的なサポートを受けることができます。詳細はひめボス事務局にお問い合わせください。

Q5: 認証の有効期間はありますか？

A5: はい、認証の有効期間は認証日から3年間です。継続して認証を受けるには、有効期間が満了する前に更新申請を行う必要があります。

Q6: 認証申請で不認証となった場合、再申請は可能ですか？

A6: はい、可能です。不認証となった場合でも、指摘された不備事項を是正することで再申請ができます。諦めずに事務局に相談しながら再チャレンジしましょう。

Q7: 他の国の助成金（キャリアアップ助成金など）と併用できますか？

A7: はい、原則として併用可能です。例えば、非正規社員を正社員に転換して国のキャリアアップ助成金を受給し、その実績がひめボス認証の要件達成にも繋がる、といった活用が考えられます。ただし、同一の取り組み内容に対して複数の助成金を重複して受給できない場合があるため、各制度の窓口にご確認ください。（参考：愛媛県で使える助成金・補助金一覧）

Q8: 社労士や行政書士に申請代行を依頼すべきですか？

A8: 必須ではありませんが、依頼するメリットは大きいです。特に一般事業主行動計画の策定や就業規則の整備は専門知識が必要です。自社にリソースがない場合は、専門家に依頼することで、時間と手間を大幅に削減し、より確実な認証取得を目指せます。大洲市のように、申請にかかる専門家への報酬を補助する制度もあります。