北海道旭川市が、市外から進出するIT・デザイン関連企業を強力にバックアップする「旭川市IT・デザイン関連企業進出支援補助金」をご存知でしょうか?本制度は、新たな事業所のオフィス賃料や通信費を最大3年間にわたり支援する、非常に魅力的な補助金です。旭川市での事業展開やサテライトオフィス開設を検討中の企業にとって、大きなチャンスとなります。この記事では、制度の概要から対象要件、申請方法までをプロの視点で徹底解説します。
補助金の概要
本補助金は、旭川市へのIT・デザイン関連企業の立地を促進し、地域産業の活性化と雇用の多様化を図ることを目的としています。最大の特徴は、最大3年間という長期的な支援と、事業運営に不可欠な固定費を対象としている点です。
この補助金の3つのポイント
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長期的な家賃・通信費支援: 事業所の賃借料と通信回線使用料を最大36ヶ月間補助。事業立ち上げ期のキャッシュフローを安定させます。
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手厚い補助額: 賃料と通信費を合わせて最大月額23万円、3年間で総額828万円という高額な支援が受けられます。
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幅広い対象業種: 情報サービス業やデザイン業はもちろん、インターネット広告業やデータセンター事業など、多様なIT・デザイン関連企業が対象です。
補助対象となる企業の詳細条件
補助金を受けるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
項目 | 詳細要件 |
---|---|
事業実績 | 市外で1年以上の事業実績があること(親会社の事業実績も可)。 |
事業所 | 旭川市内に事業所を有しておらず、新たに事業所を開設し、継続的に運営すること。 |
雇用要件 | 市内に住所を有する常用雇用者が2人以上であること。 ※市内に住所を有する常勤役員は1名としてカウント可能。 |
事業開始日 | 事業所の取得日または賃貸借契約日から6か月以内に事業を開始すること。 |
その他 | 市税の滞納がないこと、暴力団等との関係がないことなど。 |
対象となる事業(日本標準産業分類より)
- 情報サービス業
- インターネット附随サービス業
- 映像・音声・文字情報制作業(一部)
- デザイン業
- インターネット広告業
- データセンター等の事業
- その他、市長が認めた事業
支援内容:補助対象経費と補助額
具体的な支援内容は以下の通りです。経費ごとに補助率と上限額が設定されています。
補助対象経費 | 補助率 | 補助限度額 |
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事業所及び月極駐車場の賃借料 ※共益費、管理費を含む。敷金、礼金、消費税等は除く。 |
1/2 | 月額 10万円 |
通信回線使用料 ※電話料金、インターネット接続費、クラウドサービス利用料等。初期費用、機器購入費は除く。 |
10/10 | 月額 10万円 |
通信回線使用料(データセンター加算) ※市内のデータセンターが提供するサービス利用料を別途加算。 |
10/10 | 月額 3万円 |
補助対象期間:事業開始日から最大3年間(36ヶ月) |
【重要】最大補助額のシミュレーション
上記の経費を最大限活用した場合、月々の補助額は以下のようになります。
賃借料 10万円 + 通信回線使用料 10万円 + データセンター加算 3万円 = 月額最大23万円
これが3年間(36ヶ月)続くと、総額は 828万円 の支援となります。
申請から受給までの流れ
申請プロセスは大きく分けて「指定申請」と「交付申請」の2段階です。
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1
指定申請書の提出
補助金の交付対象となる企業の指定を受けるための申請です。事業計画書や登記事項証明書などを添えて提出します。
申請時期:事業開始日から3年以内、かつ対象要件を満たした日から2ヶ月以内。 -
2
審査・指定通知
旭川市が申請内容を審査し、適当と認められると「指定企業」として指定され、通知が届きます。 -
3
交付申請兼実績報告
事業開始日から1年経過するごとに、その期間に支払った賃借料等の実績を報告し、補助金の交付を申請します。支払いを証明する書類などが必要です。 -
4
補助金の交付
市が内容を精査し、交付額を確定。通知を受けた後、請求書を提出することで、最大12ヶ月分の補助金が一括で交付されます。
まとめと公式情報
「旭川市IT・デザイン関連企業進出支援補助金」は、旭川市への進出を検討する企業にとって、初期投資とランニングコストを大幅に軽減できる強力な支援策です。最大3年間という長期にわたる家賃・通信費の補助は、安定した事業基盤の構築に直結します。市の企業誘致への本気度がうかがえるこの制度を、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ先
旭川市 経済部 企業立地課
電話番号: 0166-25-7152