原油価格の高騰やエネルギー供給の不安定化に直面する東京都内の中小企業様へ朗報です。東京都では、自社で電気を「つくり・ためる」取り組みを支援する「中小企業の経営安定化に向けたエネルギー自給促進事業」を実施しています。この記事では、最大1,500万円という高額な助成金制度の概要から申請方法まで、専門家が分かりやすく解説します。

中小企業のエネルギー自給促進事業とは？

本事業は、国際情勢の変動によるエネルギーコストの上昇から都内中小企業の経営を守るため、東京都と東京都中小企業振興公社が実施する支援策です。太陽光発電設備や蓄電池の導入を通じて、エネルギーの自給自足を目指す企業を「相談窓口」「専門家派遣」「助成金」の3つの柱で強力にバックアップします。

この助成金の3つの重要ポイント

①高額助成: 最大1,500万円、小規模企業者なら助成率最大3/4！
②専門家が無料サポート: 助成金申請の前提となる専門家派遣が無料で受けられる！
③経営基盤の強化: 電気代削減だけでなく、災害時のBCP対策にも繋がり経営が安定！

助成金制度の概要（早見表）

まずは制度の全体像を把握しましょう。主要な項目を以下の表にまとめました。

項目
内容

助成対象者
東京都内で事業を営む中小企業者（法人・個人事業主）

助成限度額
1,500万円（申請下限額100万円）

助成率
助成対象経費の3分の2以内（小規模企業者は4分の3以内）

助成対象経費
太陽光発電設備、蓄電池設備の導入など、専門家が必要と認めた創電・蓄電に関する経費

必須要件
同一年度内に本事業の「専門家派遣」を受けること

申請方法
Jグランツによる電子申請（GビズIDプライムの取得が必須）

申請までの3つのステップ

この助成金は、いきなり申請できるわけではありません。以下の3つのステップを踏む必要があります。

ステップ1：HTT経営相談窓口（任意）
まずは何から始めれば良いか分からない、という方は無料の経営相談窓口の利用がおすすめです。エネルギー自給に関する初歩的な相談から、事業の方向性まで気軽に相談できます。

相談費用: 無料
相談方法: 来社 / 電話 / オンライン / メール（事前予約制）

ステップ2：専門家派遣（必須）
助成金を申請するための必須条件です。専門家があなたの事業所を訪問し、現地調査を行った上で、最適な創電・蓄電設備の導入計画について具体的な助言を行います。

派遣費用: 無料
派遣回数: 1社あたり最大2回

ステップ3：助成金申請
専門家派遣を受け、支援レポートに基づいて具体的な設備導入計画が固まったら、いよいよ助成金の申請です。専門家が必要と認めた設備導入経費が助成対象となります。

注意：対象外となる経費
売電収入を主目的とした事業計画、自動車の購入経費、事務所と一体となった居住部分に係る経費などは助成対象外となるためご注意ください。

令和7年度のスケジュールと申請方法

申請スケジュール
申請期間がそれぞれ異なるため、締め切りには十分注意してください。

フェーズ
期間

専門家派遣 申請受付
令和7年4月15日（火）～ 令和7年8月29日（金）

助成金 申請受付
専門家派遣終了後 ～ 令和7年11月28日（金）16時30分

交付決定
令和7年9月下旬以降（順次）

※期間内であっても予算に達し次第、申込受付を終了する場合がありますので、早めの行動をおすすめします。

申請の流れ

専門家派遣の申込み: 公式サイトの申込フォームから申請します。（公社の「ネットクラブ会員サービス」への登録が必要です）
専門家による訪問・助言: 専門家が現地調査を行い、支援レポートを作成します。
GビズIDの取得: 助成金申請には「GビズIDプライム」アカウントが必須です。取得に2～3週間かかるため、早めに準備しましょう。
助成金の電子申請: 専門家派遣終了後にメールで送られてくるURLから、「Jグランツ」を利用して電子申請を行います。
審査・交付決定: 申請内容が審査され、採択されると交付決定通知が届きます。
事業開始: 交付決定日の翌日から1年間が助成対象期間となります。

まとめ：経営安定化への大きな一歩を

「中小企業の経営安定化に向けたエネルギー自給促進事業」は、単なる設備投資の補助に留まらず、専門家の知見を得ながら、エネルギーコストの削減と経営の安定化を図れる絶好の機会です。電気代の高騰に悩む経営者様、BCP対策を強化したい企業様は、ぜひ本事業の活用をご検討ください。

まずは公式サイトで詳細な募集要項を確認し、無料の相談窓口や専門家派遣から始めてみてはいかがでしょうか。

公式サイトで詳細を確認する

お問い合わせ先
エネルギー対策支援事務局
TEL：03-4431-3761（平日：9：00～16：30）