詳細情報
はじめに:冬の安全を守る地域の除雪活動を支援
豪雪地帯である富山県入善町では、冬期間の安全で快適な生活を維持するために、地域住民による除排雪活動が欠かせません。しかし、その活動に不可欠な除雪機械の維持・整備には多額の費用がかかり、地域コミュニティにとって大きな負担となっているのが現状です。そんな悩みを解決するために、入善町では「除排雪機械整備に対する補助金」制度を設けています。この制度は、集落や自治会などが行う除雪機械の整備費用の一部を最大20万円まで補助するものです。この記事では、令和7年度(2025年度)の入善町除排雪機械整備補助金について、対象者、補助対象経費、申請方法から採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく解説します。この記事を読めば、補助金を活用して地域の除雪体制を万全にするための全てがわかります。
【重要】この補助金の活用を検討する場合、申請前に必ず入善町の担当課へ事前相談を行う必要があります。計画段階で一度連絡し、事業内容や対象経費について確認しましょう。
補助金の概要
まずは、この補助金がどのような制度なのか、基本的な情報を確認しましょう。
正式名称
令和7年度 入善町 除排雪機械整備に対する補助金
実施組織
富山県入善町
目的・背景
この補助金は、降積雪期における集落等の自主的な除排雪活動を支援することを目的としています。除雪機械の適切な点検・整備を促進することで、機械の故障による作業の遅延を防ぎ、冬期間における町民の安全な生活環境と円滑な交通を確保することを目指しています。
対象となる活動
集落や自治会などが主体となり、地域の生活道路や公道などで行う非営利の除排雪活動が対象です。この活動に使用する除雪機械の整備が補助の対象となります。
補助金額・補助率
補助金の活用を検討する上で最も重要な、金額と補助率について詳しく見ていきましょう。
補助上限額
1団体あたり、上限20万円です。
補助率
補助対象となる整備経費に対する補助率は、町の規定に基づき決定されます。具体的な補助率については、必ず事前相談の際に担当課へご確認ください。一般的に、この種の補助金では対象経費の1/2や2/3といった率が設定されることが多いです。
計算例
仮に補助率が「対象経費の2/3」だった場合の計算例を以下に示します。
| ケース | 整備費用(税抜) | 計算式 | 補助金額 |
|---|---|---|---|
| 1. 上限額に達する場合 | 450,000円 | 450,000円 × 2/3 = 300,000円 | 200,000円(上限適用) |
| 2. 上限額に達しない場合 | 240,000円 | 240,000円 × 2/3 = 160,000円 | 160,000円 |
対象者・条件
どのような団体がこの補助金を利用できるのか、詳細な要件を確認しましょう。
対象となる団体
入善町内において、地域住民で組織され、自主的に除排雪活動を行う以下の団体が対象となります。
- 自治会、町内会
- 集落組合
- その他、町長が適当と認める非営利団体
主な要件
- 入善町内に活動の拠点があること。
- 団体の規約や代表者が定められていること。
- 除排雪活動に関する計画や過去の実績があること。
- 町税等の滞納がないこと。
対象外となるケース
- 個人での申請
- 営利を目的とする事業者(例:建設会社、除雪サービス業者など)
- 政治活動や宗教活動を主たる目的とする団体
補助対象経費
どのような費用が補助の対象になるのか、具体的な項目を把握しておくことが重要です。
対象となる経費
除排雪活動に使用する機械の性能を維持するために必要な、以下の整備費用が対象です。
- 定期点検費用:シーズン前後の点検や法定点検にかかる費用
- 修理費用:エンジン、走行装置、油圧系統、電気系統などの故障箇所の修理にかかる費用
- 部品交換費用:ブレード、オーガ、シューター、タイヤ、バッテリーなどの消耗品や劣化した部品の交換費用
- 油脂類交換費用:エンジンオイル、作動油、グリスなどの交換費用
- その他、機械の性能維持に直接必要であると町が認める経費
対象とならない経費
以下の費用は補助の対象外ですので、申請の際はご注意ください。
- 除雪機械本体の新規購入・中古購入費用
- 燃料費(ガソリン、軽油など)や光熱水費
- オペレーターの人件費、賃金
- 機械の保管費用(車庫の賃借料など)
- 自動車保険料、損害保険料
- 消費税および地方消費税
- 振込手数料などの金融機関手数料
申請方法・手順
補助金を受け取るまでの流れを、ステップごとに詳しく解説します。特に事前相談と事前着手の禁止は重要なポイントです。
【最重要注意点】
補助金の交付決定通知を受け取る前に、整備の契約や支払いを絶対に行わないでください。事前着手とみなされ、補助金の対象外となってしまいます。
- ステップ1:事前相談
まずは入善町役場の建設課 業務用地係に電話等で連絡し、補助金の利用を検討している旨を伝えます。整備したい機械や内容、時期などを相談し、対象になるか、手続きの流れなどを確認します。 - ステップ2:必要書類の準備
担当課の案内に従い、申請に必要な書類を準備します。特に、整備を依頼する業者から詳細な内容がわかる見積書を取得することが必須です。 - ステップ3:申請書の提出
申請期間内に、準備した書類一式を担当課の窓口へ提出します。
【申請期間】2025年4月1日〜(締切日は年度末が一般的ですが、予算がなくなり次第終了となる可能性もあるため、早めに担当課へご確認ください) - ステップ4:審査・交付決定
提出された書類に基づき、町で審査が行われます。審査に通ると「補助金交付決定通知書」が送付されます。 - ステップ5:事業の実施・支払い
交付決定通知書を受け取った後、正式に整備業者へ整備を発注・依頼します。整備が完了したら、業者へ費用を支払い、領収書を必ず受け取ってください。 - ステップ6:実績報告
事業完了後、定められた期日までに「実績報告書」に関連書類(領収書の写し、整備前後の写真など)を添えて提出します。 - ステップ7:補助金の交付
実績報告書の内容が審査され、問題がなければ補助金額が確定し、指定した団体の口座へ補助金が振り込まれます。
必要書類リスト(一例)
申請に必要な書類は以下の通りです。様式は入善町の公式サイトで入手するか、担当課で受け取ってください。
- 補助金交付申請書
- 事業計画書(整備内容、目的、効果などを記載)
- 収支予算書
- 整備を行う除雪機械の全体写真、型式や番号がわかる銘板の写真
- 整備内容と費用内訳がわかる見積書の写し
- 団体の規約、会則、役員名簿など組織の概要がわかる書類
- 町税等の納税証明書または滞納がないことの申立書
- その他、町長が必要と認める書類
採択されるためのポイント
補助金を確実に受給するために、申請時に押さえておきたい重要なポイントを解説します。
ポイント1:何よりもまず「事前相談」
この補助金で最も重要なプロセスです。担当者と直接話すことで、自分たちの計画が補助金の趣旨に合っているか、対象経費の解釈に間違いがないかなどを確認できます。これにより、申請書類の不備や手戻りを防ぎ、スムーズな手続きにつながります。
ポイント2:事業計画の具体性と必要性
申請書には「なぜこの整備が必要なのか」「整備することで地域にどのようなメリットがあるのか」を具体的に記述しましょう。「古くなったから」だけでなく、「この部品を修理することで、除雪作業の効率が〇〇%向上し、より広範囲の生活道路を安全に保つことができる」といった具体的な効果を示すと説得力が増します。
ポイント3:見積書の妥当性
整備費用が適正であることを示すため、可能であれば複数の業者から見積もり(相見積もり)を取得することを推奨します。1社のみの見積書でも申請は可能ですが、相見積もりを添付することで、価格の妥当性が客観的に証明され、審査が有利に進む場合があります。
よくある質問(FAQ)
- Q1. 個人で所有している家庭用除雪機の整備は対象になりますか?
- A1. いいえ、本補助金は集落や自治会などが地域活動のために共同で利用する除雪機械が対象です。個人が所有し、自宅の敷地内などで使用するものは対象外となります。
- Q2. 新しく除雪機を購入したいのですが、この補助金は使えますか?
- A2. いいえ、この補助金はあくまで既存の除雪機械の「整備」に対するものです。機械本体の新規購入や中古購入の費用は対象外です。購入に関する別の補助金制度がある場合もありますので、別途町へお問い合わせください。
- Q3. 申請前に整備を済ませてしまいましたが、後から申請できますか?
- A3. いいえ、できません。必ず町の「交付決定」を受けてから整備を発注・実施する必要があります。交付決定前に契約・支払いを行ったもの(事前着手)は、補助対象外となりますので、くれぐれもご注意ください。
- Q4. 整備業者は町内の業者でないとダメですか?
- A4. 特に町内業者に限定する規定はない場合が多いですが、地域経済の活性化の観点から町内業者の利用が推奨されることがあります。この点も事前相談の際に確認することをおすすめします。
- Q5. 申請はどこに行けばできますか?
- A5. 申請の前に、まずは入善町役場の「建設課 業務用地係」へ事前相談を行ってください。その際に、申請手続きや必要書類について詳しい説明を受けることができます。
まとめと次のステップ
今回は、富山県入善町の「除排雪機械整備に対する補助金」について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを振り返ります。
- 対象:入善町内の集落・自治会などが地域活動で使う除雪機械
- 内容:点検、修理、部品交換などの「整備費用」を補助
- 金額:最大20万円
- 最重要プロセス:申請前の「事前相談」が必須
- 絶対NG:新規購入、交付決定前の整備着手
この補助金は、冬の厳しい環境下で地域の安全を守る皆様の活動を力強くサポートする制度です。除雪機械の不調やメンテナンス費用の負担にお悩みの団体は、ぜひ活用を検討してください。
あなたの次のアクションは、「入善町 建設課 業務用地係」へ電話で相談することです。まずは一歩、踏み出してみましょう。
お問い合わせ先
富山県入善町 建設課 業務用地係
〒939-0693 富山県下新川郡入善町入膳3255
※電話番号等の最新情報は、入善町の公式サイトにてご確認ください。