詳細情報
山口県内で事業を営む中小企業の経営者様、従業員のデジタルスキル不足にお悩みではありませんか?デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の推進は、企業の競争力を維持・向上させるために不可欠です。しかし、人材育成にはコストがかかるのが現実です。そんなお悩みを解決するのが、山口県が実施する「令和7年度 デジタル人材等育成支援補助金」です。この制度を活用すれば、従業員がAIやIoTなどの専門研修を受ける際の費用の一部が補助され、最大15万円の支援を受けられます。本記事では、この魅力的な補助金の概要から申請方法、採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。
この補助金のポイント
- DX・GX人材育成を目的とした研修費用を補助
- 1社あたり最大15万円の補助金
- 従業員を外部研修に参加させる「一般型」と、講師を招く「外部講師招へい型」の2種類
- 申請期間は令和7年5月12日から令和8年1月末日まで
- 予算上限に達し次第終了するため早期申請が有利!
デジタル人材等育成支援補助金の概要
まずは、本補助金の基本的な情報を確認しましょう。どのような目的で、誰が実施している制度なのかを理解することが、申請への第一歩です。
| 正式名称 | 令和7年度 デジタル人材等育成支援補助金 |
|---|---|
| 実施組織 | 公益財団法人やまぐち産業振興財団 |
| 目的・背景 | 県内中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の推進を目的とし、企業が従業員等に専門的な短期研修を受講させる際の経費を一部補助することで、企業の競争力強化を支援する。 |
| 募集期間 | 令和7年5月12日~令和8年1月末日まで ※予算上限に達した時点で募集を終了します。 |
| 事業実施期間 | 交付決定日~最長で令和8年2月末日まで |
補助金額・補助率
本補助金には「一般型」と「外部講師招へい型」の2つのタイプがあり、それぞれ補助上限額が設定されています。自社の育成計画に合わせて最適なタイプを選びましょう。
補助金のタイプと金額詳細
| タイプ | 内容 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|
| 一般型 | 従業員が外部の民間研修等を受講する場合 | 3/10以内 | 30,000円/人 ※1社あたり上限 150,000円 |
| 外部講師招へい型 | 外部から専門家を講師として招き、社内研修を実施する場合 | 30,000円/回 ※1社あたり上限 150,000円 |
計算例
【ケース1:一般型】
従業員3名が、それぞれ受講料11万円(税込)のAI活用研修に参加した場合。
- 補助対象経費:10万円 × 3名 = 30万円(※消費税は対象外)
- 補助金額(計算):30万円 × 3/10 = 9万円
- 1人あたりの上限:3万円 × 3名 = 9万円
- 最終的な補助金額:90,000円
【ケース2:外部講師招へい型】
DXコンサルタントを講師に招き、謝礼15万円(税込)で社内研修を1回実施した場合。
- 補助対象経費:136,364円(※税抜額)
- 補助金額(計算):136,364円 × 3/10 = 40,909円
- 1回あたりの上限:3万円
- 最終的な補助金額:30,000円
対象者・条件
本補助金を利用するには、いくつかの要件を満たす必要があります。特に、対象となる業種が定められている点に注意が必要です。
対象となる事業者
- 山口県内に事業所を有する中小企業者であること。
- 下記の対象業種に該当すること。
対象業種一覧
自社が対象となるか、必ずご確認ください。(日本標準産業分類に基づく)
| 大分類 | 中分類 |
|---|---|
| D:建設業 | ― |
| E:製造業 | 09:食料品製造業 |
| 12:木材・木製品製造業(家具を除く) | |
| 14:パルプ・紙・紙加工品製造業 | |
| 16:化学工業 | |
| 17:石油製品・石炭製品製造業 | |
| 18:プラスチック製品製造業 | |
| 19:ゴム製品製造業 | |
| 21:窯業・土石製品製造業 | |
| 22:鉄鋼業 | |
| 23:非鉄金属製造業 | |
| 24:金属製品製造業 | |
| 26:生産用機械器具製造業 | |
| 27:業務用機械器具製造業 | |
| 28:電子部品・デバイス・電子回路製造業 | |
| 29:電気機械器具製造業 | |
| 31:輸送用機械器具製造業 | |
| H:運輸業、郵便業 | ― |
| I:卸売業、小売業 | ― |
| L:学術研究、専門・技術サービス業 | ― |
| M:宿泊業、飲食サービス業 | ― |
| N:生活関連サービス業、娯楽業 | ― |
| P:医療、福祉業 | ― |
| R:サービス業(他に分類されないもの) | ― |
補助対象となる研修・経費
どのような研修が対象になるのか、また、どの費用が補助されるのかを正確に把握しておきましょう。
対象となる研修内容
- DX推進関連:IoT、AI、クラウド、ビッグデータ、RPA、その他DXを推進する人材の育成において適切と認められるもの。
- GX推進関連:カーボンニュートラル、ESG、その他GXを推進する人材の育成において適切と認められるもの。
対象となる経費
- 研修受講料
- 外部講師への謝礼金
- その他、交付要綱で認められた経費
【重要】対象外となるケース
- 交付決定前に研修の申し込みや支払いを済ませたもの。
- 受講時間が1日3時間未満のもの。
- やまぐち産業振興財団が実施する研修。
- 消費税及び地方消費税。
必ず、財団からの「交付決定通知」を受け取った後に、研修の正式な申し込みや支払いを行ってください。
申請方法・手順
申請は、以下のステップで進めます。事前に流れを把握し、計画的に準備を進めましょう。
- 事前相談(推奨): 申請を検討している段階で、まずは実施機関である「やまぐち産業振興財団」に電話で相談することをおすすめします。研修内容が対象になるかなどを事前に確認できます。
- 申請書類の準備: 公式サイトから必要な様式をダウンロードし、記入例を参考に作成します。
- 交付申請: 準備した書類一式を、やまぐち産業振興財団へ提出します。(郵送または持参)
- 審査・交付決定: 財団による審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。
- 事業実施: 交付決定後に、計画していた研修の申し込み、受講、支払いを完了させます。
- 実績報告: 事業完了後、定められた期間内に「実績報告書」と関連書類を提出します。
- 完了検査・金額確定: 提出された報告書を基に検査が行われ、補助金額が正式に確定します。
- 補助金の請求・受領: 確定通知を受けた後、「請求書」を提出し、指定の口座に補助金が振り込まれます。
必要書類一覧(交付申請時)
- 交付申請書(様式第1号)
- 事業計画書(様式第1号別紙)
- チェックシート(様式第1号別紙2)
- 受講する研修の内容がわかる資料(パンフレット、カリキュラム等)
- 経費の内訳がわかる資料(見積書等)
- その他、財団が必要と認める書類
※申請様式は必ず公式サイトから最新のものをダウンロードして使用してください。
採択のポイント
補助金は申請すれば必ず受け取れるわけではありません。審査を通過し、採択されるためのポイントを解説します。
- 早期申請を心がける: この補助金は予算の上限に達し次第、募集が終了します。公募開始後、できるだけ早い段階で申請することが最も重要です。
- 事業計画書を具体的に書く: なぜこの研修が必要なのか、研修で得たスキルを自社のどの業務に、どのように活かしてDX(またはGX)を推進するのかを具体的に記述しましょう。「生産性が〇%向上する見込み」「新規事業〇〇に繋げる」など、数値目標を盛り込むと説得力が増します。
- 研修の妥当性を示す: 選択した研修が、事業計画で掲げた目標を達成するために最適であることを説明します。複数の研修を比較検討した上で選んだ、などの経緯を示すのも有効です。
- 書類の不備をなくす: 記入漏れや添付書類の不足は、審査の遅れや不採択に直結します。提出前にはチェックシートを活用し、何度も確認しましょう。不安な点は事前に問い合わせ先に確認することが賢明です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 交付決定前に申し込んだ研修は対象になりますか?
A1. 対象外です。研修の申し込み、受講、支払いのすべてが交付決定日以降に行われる必要があります。フライングは絶対におやめください。
Q2. オンライン形式の研修も対象になりますか?
A2. 交付要綱に明確な規定はありませんが、DX関連の研修はオンライン形式が多いため、対象となる可能性が高いです。ただし、念のため申請前の相談段階で事務局に確認することをおすすめします。
Q3. 複数の従業員が同じ研修を受講する場合、まとめて申請できますか?
A3. はい、可能です。「一般型」で申請し、受講者ごとに補助額を計算します。ただし、1社あたりの上限額(15万円)を超えて補助されることはありません。
Q4. 対象業種に当てはまらない場合は申請できませんか?
A4. はい、公募要領に記載されている対象業種に該当しない場合は、原則として申請できません。自社の業種が日本標準産業分類のどれに該当するかをご確認ください。
Q5. 申請前に相談することは必須ですか?
A5. 必須ではありませんが、強く推奨します。予算には限りがあり、申請内容が補助対象外と判断されるリスクを避けるためにも、事前に事務局へ相談し、計画の妥当性を確認しておくことが採択への近道です。
まとめ:今すぐ行動してDX推進のチャンスを掴もう!
山口県の「デジタル人材等育成支援補助金」は、県内中小企業がDX・GX化の波に乗り遅れないための強力なサポート制度です。最大15万円の補助を活用し、従業員のスキルアップと企業の成長を実現しましょう。
重要ポイントの再確認
- 予算が限られているため、とにかく早く申請する!
- 交付決定通知を受け取るまで、研修の申込・支払いはしない!
- 事業計画書で、研修が会社の成長にどう繋がるかを具体的にアピールする!
まずは公式サイトで詳細な交付要綱を確認し、申請書類をダウンロードすることから始めましょう。不明な点があれば、迷わず下記の問い合わせ先に連絡してみてください。この機会を逃さず、貴社の未来への投資を加速させましょう。
問い合わせ先・申請先
- 組織名: 公益財団法人やまぐち産業振興財団 経営企画部
- 住所: 〒754-0041 山口市小郡令和一丁目1番1号 山口市産業交流拠点施設4階
- TEL: 083-902-3711
- FAX: 083-902-9010
- 公式サイト: https://www.ymg-hrd.jp/subsidy/