青森県内の商店街で「新しいイベントを仕掛けたい」「SNSでもっと魅力を発信したい」と考えている商店街団体や若手商業者グループの皆様へ朗報です。青森県では、商店街の新たな担い手やリーダーが主体となって行う活性化プランの実践を支援する「令和7年度青森県商店街等次世代リーダー創出実践事業費補助金」の公募を開始しました。この補助金を活用すれば、最大30万円(補助率1/2)の支援を受けながら、アイデアを形にすることが可能です。この記事では、補助金の概要から対象経費、申請方法、そして採択されるためのポイントまで、どこよりも詳しく解説します。先着順で予算がなくなり次第終了となりますので、ぜひ最後までお読みいただき、早めの申請準備にお役立てください。

この補助金のポイント

  • 青森県内の商店街団体や若手商業者グループが対象
  • 活性化プランの実践にかかる経費を最大30万円、補助率1/2で支援
  • イベント開催、マップ作成、SNS発信、PR動画制作など幅広い事業に活用可能
  • 申請は随時受付・先着順!予算がなくなり次第終了
  • 「商店街等次世代リーダー養成塾」との連携が採択の鍵

① 補助金の概要

まずは、本補助金がどのような制度なのか、全体像を把握しましょう。

正式名称

令和7年度青森県商店街等次世代リーダー創出実践事業費補助金

実施組織

青森県 経済産業部 地域企業支援課

目的・背景

この補助金は、担い手不足やリーダーの不在といった課題を抱える県内の商店街において、自発的な街づくり活動を促進し、持続的な活性化を図ることを目的としています。具体的には、商店街の新たな担い手や次世代のリーダーたちが、魅力ある街づくりに向けて作成した「活性化プラン」を具体的に実践するための経費を支援するものです。なお、この制度は令和6年度まで実施されていた「青森県商店街を中心とした持続的活性化事業費補助金」の後継制度として位置づけられています。

② 補助金額・補助率

事業計画を立てる上で最も重要な、補助金額と補助率について詳しく見ていきましょう。

項目 内容
補助率 1/2以内
補助上限額 30万円
補助下限額 10万円

計算例

具体的なイメージが湧くように、計算例を見てみましょう。

  • ケース1:総事業費が70万円の場合
    70万円 × 1/2 = 35万円。しかし、上限額が30万円のため、補助金額は30万円となります。自己負担は40万円です。
  • ケース2:総事業費が50万円の場合
    50万円 × 1/2 = 25万円。上限額の範囲内なので、補助金額は25万円となります。自己負担も25万円です。
  • ケース3:総事業費が18万円の場合
    18万円 × 1/2 = 9万円。補助額が下限の10万円に満たないため、この事業は補助対象外となります。

③ 対象者・条件

誰がこの補助金を利用できるのか、重要な対象者と条件を確認します。

補助対象事業者

対象となるのは、以下のいずれかの団体です。

  • 商店街団体:商店街振興組合、事業協同組合など
  • 任意の若手商業者グループ:商店街の若手経営者や後継者などで構成されるグループなど

【最重要】申請の前提条件

本補助金を申請するには、ただ活性化プランを作成するだけでは不十分です。以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。

活性化プランの作成や実践にあたり、

  1. 県の「商店街等次世代リーダー養成塾」の受講生等が作成した活性化プランであること。
  2. または、市町村・商工団体等が開催する商店街の活性化に向けたセミナーを受講していること。
  3. または、商工団体等(商工会、商工会議所など)の支援(経営指導員のアドバイス等)を受けていること。

特に、県の「商店街等次世代リーダー養成塾」は、本補助金と密接に連携した事業です。専門家からまちづくりのノウハウを学びながら活性化プランを作成できるため、これから申請を考える方は、まず養成塾への参加を検討することをおすすめします。

④ 補助対象事業と経費

具体的にどのような事業や経費が補助の対象になるのか、詳しく解説します。

補助対象事業

対象となる事業は、大きく分けて2種類あります。

■ トライアル事業
商店街や地域商業を取り巻く環境の変化を捉え、商店街団体等が新たに活性化プランを作成した上で実践する、商店街や地域商業活性化のための事業です。

  • 共通デザインによる看板、垂れ幕の作成・設置
  • 観光客やインバウンド向けの多言語対応商店街マップの作成
  • まちゼミ、夜市、マルシェ、スタンプラリーなどのイベント開催
  • 空き店舗のシャッターを活用したシャッターアート展の実施
  • 商店街共通の商品券やポイントカードシステムの導入

■ 魅力発信事業
商店街団体等が新たに活性化プランを作成した上で、まちづくり会社、NPO法人等の外部機関と連携し、商店街を含む地域の魅力を発信する事業です。

  • SNS(Instagram, Facebook, Xなど)を活用したイベント情報、個店の魅力、空き店舗情報等の継続的な発信
  • 商店街の魅力を伝えるPR動画の作成とWebでの配信
  • 地域のインフルエンサーと連携したプロモーション活動
  • オンラインストアの開設や、商店街ポータルサイトの構築

補助対象経費

補助対象となる経費は非常に幅広く、様々な活動に活用できます。

  • 謝金:講師やアドバイザーなど外部専門家への謝礼
  • 旅費:外部専門家の旅費、事業実施に伴う職員・役員の旅費
  • 広報費:チラシ・ポスター印刷、ウェブサイト作成、広告掲載料など
  • イベント費:会場設営費、音響・照明機材レンタル料、警備費など
  • 委託費:デザイン制作、動画編集、ウェブサイト構築などを外部業者へ委託する費用
  • 備品費:事業に必要な備品(10万円未満)の購入費
  • 消耗品費:事務用品、イベントで配布する景品など
  • その他:会議費、会場借料、通信運搬費、店舗等賃借料、内装・設備工事費など

※団体の運営にかかる経常的な経費や、飲食費、汎用性が高く目的外使用になりうるもの(パソコン等)は対象外となる場合があります。詳細は必ず交付要綱をご確認ください。

⑤ 申請方法・手順

申請から補助金受領までの流れを、ステップごとに解説します。

申請期間と事業実施期間

  • 募集期間:随時(申請要件を満たしたものから先着順に採択し、予算がなくなり次第終了)
  • 事業実施期間:補助金交付決定日 から 令和8年2月27日(金)まで

先着順のため、計画が固まり次第、速やかに申請することが重要です。

申請ステップ

  1. STEP1: 活性化プランの作成と要件確認
    まずは「商店街等次世代リーダー養成塾」や関連セミナーに参加、または商工団体の支援を受けながら、具体的で実現可能な活性化プランを作成します。
  2. STEP2: 必要書類の準備
    青森県の公式サイトから申請様式をダウンロードし、必要事項を記入します。事業計画書や収支予算書は、プランの内容が審査員に明確に伝わるよう、具体的に記述しましょう。
  3. STEP3: 申請
    準備した書類一式を、担当窓口である「青森県経済産業部地域企業支援課」へ郵送または持参にて提出します。提出前に不備がないか、複数人でダブルチェックすることをおすすめします。
  4. STEP4: 審査・交付決定
    県による審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。事業を開始できるのは、この交付決定日以降です。フライングしないように注意してください。
  5. STEP5: 事業実施
    交付決定された計画に沿って、事業を実施します。経費の支払いに関する書類(領収書、請求書など)は、すべて整理・保管しておく必要があります。
  6. STEP6: 実績報告
    事業完了後、定められた期限内に実績報告書と経費の証拠書類を提出します。
  7. STEP7: 補助金額の確定・交付
    実績報告書の内容が審査され、補助金額が確定します。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。補助金は後払い(精算払い)である点に注意が必要です。

必要書類

  • 補助金交付申請書
  • 事業計画書
  • 収支予算書
  • 団体の規約、会則又はこれに類するもの
  • 役員名簿
  • その他知事が必要と認める書類(セミナー受講証明など)

※最新の情報、様式の詳細は必ず公式サイトをご確認ください。

⑥ 採択のポイント

先着順とはいえ、申請内容が審査されるため、採択されるためのポイントをしっかり押さえておきましょう。

  • 計画の具体性と実現可能性:誰が、いつ、どこで、何を、どのように行うのかが具体的に示され、予算内で実現可能であることが重要です。「頑張ります」といった精神論ではなく、具体的な数値目標(来場者数、SNSフォロワー増加数など)を盛り込みましょう。
  • 新規性と波及効果:これまでの商店街になかった新しい取り組みか、他の店舗や地域全体に良い影響を与える事業であるかが評価されます。事業終了後も継続できるような仕組みづくりもアピールポイントになります。
  • 養成塾等での学びの反映:「商店街等次世代リーダー養成塾」やセミナーで学んだ知識やノウハウが、事業計画にどのように活かされているかを明確に記述することが、非常に重要です。
  • 費用対効果:投入する経費に対して、どれだけの活性化効果が見込めるかを分かりやすく説明しましょう。補助金が有効に活用されることを示すことが大切です。
  • 書類の完成度:誤字脱字がなく、誰が読んでも分かりやすい書類を作成しましょう。熱意を伝えることも大切ですが、客観的なデータや根拠に基づいた計画であることが信頼につながります。

⑦ よくある質問(FAQ)

Q1. 「商店街等次世代リーダー養成塾」に参加していないと絶対に応募できませんか?

A1. いいえ、必須ではありません。ただし、養成塾に参加しているか、市町村や商工団体が開催する関連セミナーを受講している、または商工団体等の支援を受けていることが申請の前提条件となります。養成塾に参加することで、より質の高い事業計画が作成でき、採択の可能性も高まるため、参加を強く推奨します。

Q2. 補助金はいつもらえますか?

A2. 補助金は、事業がすべて完了した後に実績報告書を提出し、その内容が審査された後に支払われる「精算払い(後払い)」です。事業実施期間中は、一旦自己資金で立て替える必要がありますので、資金繰りにご注意ください。

Q3. 「任意の若手商業者グループ」とは、どのような団体ですか?

A3. 法人格を持たないグループでも対象となります。例えば、商店街の若手経営者や後継者が数名集まって結成したグループなどが該当します。ただし、団体の目的や活動内容がわかる規約や会則、役員名簿などの提出が必要です。

Q4. 予算がなくなったかどうかは、どこで確認できますか?

A4. 募集が終了する際は、青森県の公式サイトで告知される可能性が高いです。しかし、申請を検討している場合は、事前に電話で担当課(地域企業支援課)に予算の状況を確認することをおすすめします。

Q5. 交付決定前に発注した経費は対象になりますか?

A5. いいえ、対象になりません。補助対象となるのは、原則として「交付決定日」以降に契約・発注し、事業期間内に支払いが完了した経費のみです。交付決定前のフライング発注は絶対に避けてください。

⑧ まとめ・お問い合わせ

「令和7年度青森県商店街等次世代リーダー創出実践事業費補助金」は、青森県の商店街に新しい風を吹き込む意欲ある団体・グループにとって、非常に魅力的な制度です。

重要ポイントの再確認

  • 支援内容:最大30万円、補助率1/2
  • 対象者:青森県内の商店街団体、任意の若手商業者グループ
  • 対象事業:イベント開催、情報発信、マップ作成など活性化に資する事業
  • 必須要件:養成塾やセミナーの受講、または商工団体の支援を受けていること
  • 募集形式:随時受付、先着順(予算に達し次第終了)

あなたのアイデアと情熱を形にし、商店街を盛り上げる絶好のチャンスです。まずは公式サイトで詳細な交付要綱を確認し、不明な点があれば積極的に問い合わせてみましょう。早めの行動が採択への第一歩です。

お問い合わせ先

青森県 経済産業部 地域企業支援課 経営力向上グループ
電話:017-734-9134
公式サイト:https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/sangyo/chikikigyo/R7shoutengai-hojokin.html