詳細情報
福岡県古賀市で事業を営む中小企業経営者、個人事業主の皆様へ。昨今の物価高騰、特に電気料金の値上がりは、経営に大きな影響を与えているのではないでしょうか。コスト削減は喫緊の課題ですが、どこから手をつければ良いか悩んでいる方も多いはずです。そんな皆様に朗報です。古賀市では、事業者の経営効率化を後押しするため「物価高騰対策事業者支援補助金（省エネ推進タイプ）」を実施しています。この制度を活用すれば、業務用エアコンや冷蔵庫などの省エネ設備導入にかかる費用の一部、最大50万円（補助率2/3）の補助を受けることが可能です。この記事では、古賀市の省エネ補助金の概要から対象者、申請方法、採択されるためのポイントまで、専門家が徹底的に解説します。電気代を削減し、収益性を改善する絶好の機会を逃さないよう、ぜひ最後までご覧ください。
古賀市の物価高騰対策支援について
古賀市では、物価高騰の影響を受ける市内事業者を支援するため、3つの支援策を用意しています。この記事で詳しく解説する「省エネ推進タイプ」のほか、「デジタル化推進タイプ」や「燃料費高騰対策運送事業者等支援金」があります。ご自身の事業内容に合わせて、最適な支援策をご検討ください。
古賀市物価高騰対策事業者支援補助金（省エネ推進タイプ）の概要
まずは、本補助金の基本的な情報を確認しましょう。どのような目的で、誰が実施している制度なのかを理解することが、申請への第一歩です。
| 正式名称 | 古賀市物価高騰対策事業者支援補助金（省エネ推進タイプ） |
| 実施組織 | 古賀市（担当：商工政策課 事業者支援係） |
| 目的・背景 | 物価高騰、特にエネルギー価格の上昇の影響を受けている市内の中小事業者等の経営効率化を後押しするため、新たに省エネルギー性能の高い機器を導入する事業者に対し、その経費の一部を補助します。 |
| 申請期間 | 2025年8月29日 〜 2026年1月30日 ※予算の上限に達し次第、受付を終了する場合があります。 |
補助金額・補助率について
本補助金の最大の魅力である補助金額と補助率について、詳しく見ていきましょう。設備投資の計画を立てる上で非常に重要なポイントです。
補助率と補助上限額
補助率は、補助対象となる経費（税抜）の3分の2以内です。補助額には上限と下限が設定されています。
- 補助上限額：50万円
- 補助下限額：10万円
つまり、補助対象経費が15万円以上（15万円 × 2/3 = 10万円）の事業が対象となり、最大で50万円までの補助が受けられます。
【具体例】補助額の計算方法
実際にどのくらいの補助が受けられるのか、具体的な投資額を例にシミュレーションしてみましょう。
| 設備投資額（税抜） | 計算式 | 補助額 | 自己負担額 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 30万円 × 2/3 | 20万円 | 10万円 |
| 75万円 | 75万円 × 2/3 | 50万円 | 25万円 |
| 90万円 | 90万円 × 2/3 = 60万円 → 上限適用 | 50万円（上限） | 40万円 |
このように、75万円以上の設備投資を行えば、上限である50万円の補助を受けることができます。自己負担を大幅に軽減できるため、これまで躊躇していた設備の更新に踏み切る大きなチャンスです。
補助対象者・主な要件
次に、どのような事業者がこの補助金の対象となるのか、詳細な要件を確認します。ご自身が対象となるか、しっかりとチェックしてください。
対象となる事業者
以下のすべての要件を満たす中小企業者または個人事業主が対象です。
- 古賀市内に事業所（店舗、工場、事務所など）を有していること。
- 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者であること。
- 市税（市民税、固定資産税など）の滞納がないこと。
- 今後も古賀市内で事業を継続する意思があること。
- 暴力団員または暴力団もしくは暴力団員と密接な関係を有する者でないこと。
対象となる事業の具体例
古賀市内の様々な業種の事業者が対象となり得ます。
- 飲食店：古い業務用冷蔵庫やエアコンを最新の省エネモデルに買い替える。
- 小売店：店内の照明をすべてLED照明に切り替える。
- 製造業：工場の空調設備や給湯器を高効率なものに更新する。
- 理美容室：省エネ性能の高い業務用給湯器（ボイラー）を導入する。
- 事務所：オフィス全体の空調システムを省エネタイプに入れ替える。
補助対象となる経費
何にでも使えるわけではなく、補助の対象となる経費は決められています。申請前に、導入を検討している設備が対象になるか必ず確認しましょう。
対象経費リスト
補助の対象となるのは、新たに導入する省エネルギー性能の高い機器の購入費および設置に係る工事費（いずれも税抜）です。
- 空調設備：業務用エアコンなど
- 業務用冷凍・冷蔵設備：業務用冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなど
- 照明設備：LED照明器具（電球のみの交換は対象外の場合あり）
- 給湯設備：高効率給湯器、業務用エコキュート、ボイラーなど
- その他：上記に類する省エネ性能の高い事業用設備
対象外となる経費
以下の経費は補助対象外となりますので、ご注意ください。
- 消費税および地方消費税
- 中古品の購入費
- リースやレンタル契約にかかる費用
- パソコン、タブレット、スマートフォンなどの汎用性が高いもの
- 車両の購入費
- 交付決定前に契約・発注・購入・支払い等を行った経費
- 振込手数料などの諸手数料
申請方法と手続きの流れ
補助金を受け取るまでの手続きは、いくつかのステップに分かれています。全体の流れを把握し、計画的に進めましょう。
申請から補助金受領までのステップ
- 事前準備：導入する省エネ機器を選定し、施工業者から見積書を取得します。
- 申請書類の作成・提出：古賀市のホームページから申請書類をダウンロードし、必要事項を記入。添付書類とともに商工政策課へ提出します。（郵送または持参）
- 審査・交付決定：市が申請内容を審査し、適正と認められれば「交付決定通知書」が届きます。この通知書が届く前に契約や発注を行うと補助対象外になるため、絶対に注意してください。
- 事業の実施：交付決定後、見積書の内容通りに省エネ機器の発注・購入・設置・支払いを完了させます。
- 実績報告：事業が完了したら、定められた期限内に実績報告書と関係書類（契約書、領収書、設置写真など）を提出します。
- 補助金額の確定：市が実績報告書を審査し、補助金額を確定させ、「額の確定通知書」を送付します。
- 請求・受領：額の確定通知書を受け取ったら、請求書を市に提出します。後日、指定した口座に補助金が振り込まれます。
主な必要書類リスト
申請時には以下の書類が必要となります。市のホームページで最新の様式を確認し、漏れなく準備しましょう。
- 古賀市物価高騰対策事業者支援補助金交付申請書
- 事業計画書
- 収支予算書
- 導入する機器の見積書の写し（型番や性能がわかるもの）
- 【法人の場合】履歴事項全部証明書の写し
- 【個人事業主の場合】開業届の写しまたは直近の確定申告書の写し
- 市税の滞納がないことの証明書（納税証明書）
- その他、市長が必要と認める書類
採択されるための3つの重要ポイント
せっかく申請するなら、確実に採択されたいものです。審査で評価されるための重要なポイントを3つご紹介します。
ポイント1：省エネ効果を具体的に示す
事業計画書では、「なぜその機器を導入するのか」を明確に説明する必要があります。単に「古いから買い替える」ではなく、「現在の機器の消費電力は〇〇kWhだが、新しい機器は△△kWhで、年間□□円の電気代削減が見込める」というように、具体的な数値を用いて省エネ効果と経費削減効果をアピールしましょう。メーカーのカタログなどを参考に、説得力のあるデータを示すことが重要です。
ポイント2：書類の不備をなくし、完璧な状態で提出する
補助金申請で最も多い不採択理由の一つが、書類の不備です。記入漏れ、押印忘れ、添付書類の不足など、ケアレスミスでチャンスを逃すのは非常にもったいないことです。公募要領や記入例を隅々まで読み込み、提出前には第三者にもチェックしてもらうなど、万全の態勢で臨みましょう。不明な点があれば、提出前に必ず市の担当課に問い合わせることが大切です。
ポイント3：早めに行動を開始する
この補助金は、申請期間内であっても予算の上限に達した時点で受付が終了となる可能性があります。申請の準備には、見積もりの取得や書類の準備など、意外と時間がかかります。「まだ期限まで時間がある」と油断せず、早めに情報収集と準備を開始し、余裕をもって申請することをおすすめします。
よくある質問（FAQ）
Q1. 申請前に機器を購入してしまいました。対象になりますか？
A1. 対象外となります。必ず市の「交付決定通知書」を受け取った後に、契約や発注を行ってください。事前着手は補助金の対象となりませんので、くれぐれもご注意ください。
Q2. 個人事業主でも申請できますか？
A2. はい、申請可能です。古賀市内で事業を営んでおり、その他の要件を満たしていれば、法人・個人事業主を問わず対象となります。
Q3. リースで導入する設備は対象になりますか？
A3. いいえ、リース契約やレンタルは対象外です。申請者自身が所有権を持つ形での購入（支払い）が必須となります。
Q4. 複数の機器を導入したいのですが、合算して申請できますか？
A4. はい、可能です。例えば、エアコンとLED照明を同時に導入する場合、それらの経費を合算して申請することができます。ただし、1事業者あたりの補助上限額は50万円です。
Q5. どこに相談すればよいですか？
A5. 古賀市役所の商工政策課 事業者支援係が担当窓口です。申請前の不明点や相談は、こちらに問い合わせることをお勧めします。連絡先は以下の通りです。
電話：092-942-1176（直通）
Eメール：k-shien@city.koga.fukuoka.jp
まとめ：今すぐ行動して経営改善へ！
今回は、福岡県古賀市が実施する「物価高騰対策事業者支援補助金（省エネ推進タイプ）」について詳しく解説しました。
重要ポイントの再確認
- 対象は古賀市内の中小企業・個人事業主
- 省エネ設備の導入で最大50万円を補助（補助率2/3）
- 申請期限は2026年1月30日まで（早期終了の可能性あり）
- 交付決定前の契約・発注は絶対NG！
物価高騰という厳しい経営環境の中、この補助金は設備投資の負担を軽減し、長期的なコスト削減と経営体質の強化につながる大きなチャンスです。申請手続きは複雑に感じるかもしれませんが、一つ一つのステップを丁寧に進めれば決して難しくありません。まずは自社で導入可能な省エネ設備がないか検討し、古賀市の公式サイトで詳細を確認の上、担当窓口へ相談することから始めてみてはいかがでしょうか。この機会を最大限に活用し、事業の持続的な発展を目指しましょう。
