この記事のポイント
- 令和3年度に実施された、複数の中小企業が連携して生産性向上に取り組む事業を支援する補助金です。
- 「企業間連携型」と「サプライチェーン効率化型」の2つの支援類型がありました。
- 補助額は1者あたり最大2,000万円、補助率は最大2/3でした。
- ※本補助金の公募は既に終了しています。今後の同様の補助金申請の参考情報としてご活用ください。
この記事では、令和3年度に実施された「ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金」について、その目的、支援内容、申請要件などを詳しく解説します。公募は終了していますが、中小企業間の連携を促進する補助金の傾向を掴むための貴重な情報源となります。今後の事業計画や補助金活用の参考にしてください。
「ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金」とは?
本補助金は、単独の企業では解決が難しい課題に対し、複数の中小企業・小規模事業者等が連携して、革新的なサービス開発や生産プロセスの改善に取り組むための設備投資等を支援することを目的としていました。地域経済の活性化と、日本の産業競争力強化を目指す重要な施策の一つでした。
項目 | 内容 |
---|---|
補助金名 | 令和3年度ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金 |
実施機関 | 経済産業省(事務局:株式会社エヌ・ティ・ティ・データ経営研究所) |
公募期間(二次公募) | 2021年8月2日(月)~ 2021年9月17日(金)17時まで【公募終了】 |
対象者 | 複数の中小企業・小規模事業者等で構成される連携体 |
申請方法 | 電子申請システム「jGrants」によるオンライン申請 |
2つの支援類型と補助内容
本補助金には、連携の形態に応じて「企業間連携型」と「サプライチェーン効率化型」の2つの類型が設けられていました。
1. 企業間連携型
事業者間でデータや情報を共有し、連携体全体として新たな付加価値の創出や生産性の向上を図るプロジェクトを支援する類型です。
補助額 | 100万円~2,000万円 / 者 |
補助率 | 中小企業者・特定事業者:1/2以内 小規模企業者・小規模事業者:2/3以内 |
連携体構成 | 中小企業・小規模事業者等 2~5者まで |
2. サプライチェーン効率化型
幹事企業(大企業含む)が主導し、中小企業が共通システムを導入することで、サプライチェーン全体の効率化を図る取組を支援する類型です。
補助額 | 100万円~1,000万円 / 者 |
補助率 | 中小企業者・特定事業者:1/2以内 小規模企業者・小規模事業者:2/3以内 |
連携体構成 | 中小企業・小規模事業者等 2~10者まで |
申請プロセスと注意点
申請は、政府の補助金申請システム「jGrants」を利用した完全電子申請でした。申請には事前の準備が不可欠です。
- GビズIDプライムアカウントの取得
jGrantsの利用に必須のアカウントです。取得には2~3週間程度かかるため、早めの準備が求められました。 - 必要書類の準備
公募要領を確認し、事業計画書や経費明細、役員名簿などの応募様式を準備します。 - jGrantsでの電子申請
準備した書類をアップロードし、必要事項を入力して公募期間内に申請を完了させます。
【重要】GビズIDの事前取得
多くの国・自治体の補助金で電子申請が標準化しています。GビズIDプライムアカウントは一度取得すれば他の補助金申請にも利用できるため、補助金活用を検討している事業者は事前に取得しておくことを強くお勧めします。
まとめ:企業連携の重要性と今後の展望
「令和3年度ものづくり・商業・サービス高度連携促進補助金」は、個社の努力だけでは乗り越えられない課題を、企業間の連携によって解決することを後押しする、非常に意義のある補助金でした。
サプライチェーンの強靭化やDXの推進、新たなビジネスモデルの創出など、現代の経営課題の多くは連携によって解決の糸口が見つかります。本補助金の公募は終了しましたが、同様の趣旨を持つ補助金は今後も形を変えて公募される可能性が高いでしょう。
最新の「ものづくり補助金」情報をチェック
現在も公募が続いている「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」の最新情報は、以下の公式サイトで確認できます。