【ご注意】この補助金の公募は既に終了しています。
本記事は、今後の同様の補助金への申請準備や情報収集の参考としてご活用ください。
事業概要:国立公園・温泉地を舞台にした新たな観光スタイルを支援
「国立公園・温泉地等での滞在型ツアー・ワーケーション推進事業」は、新型コロナウイルスの影響を受けた地域経済の再活性化を目的とした環境省の補助金です。日本の豊かな自然を誇る国立公園や温泉地を舞台に、魅力的な滞在型ツアーや新しい働き方であるワーケーションを推進する取り組みを支援します。
この補助金の重要ポイント
- 目的:コロナ禍で打撃を受けた地域経済の再活性化
- 対象事業:国立公園・温泉地での滞在型ツアーやワーケーションの推進
- 対象地域:全国の国立・国定公園及び国民保養温泉地
- 特徴:自然資源の保全と活用を両立させ、持続可能な観光コンテンツ開発を後押し
補助金基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
補助金名 | 令和2年度(補正予算)国立公園・温泉地等での滞在型ツアー・ワーケーション推進事業 |
実施機関 | 環境省(主管)、一般財団法人 環境イノベーション情報機構(中間執行団体) |
公募期間 | 令和3年3月5日(金)~ 令和3年4月5日(月)【公募終了】 |
対象者 | 民間事業者、特定非営利活動法人(NPO法人)、協議会、その他法人格を有する団体など |
補助対象となる事業内容
本事業は、大きく分けて以下の3つの事業区分で公募が行われました。
3つの事業区分
- 国立・国定公園での滞在型ツアー推進事業:地域の自然や文化を活かした魅力的な滞在型ツアーを造成・実施する事業。
- ワーケーションの実施に係る事業:国立公園や温泉地でワーケーションを実施し、新たな観光需要を創出する事業。
- ワーケーションのための環境整備に係る事業:Wi-Fi環境の整備やワークスペースの設置など、ワーケーション受け入れ環境を整える事業。
具体的な補助対象経費の例
採択事例などから、以下のような経費が対象となっていたと考えられます。
- コンサルティング、事業計画の策定費
- テストマーケティング、ファムトリップ、必要な調査費
- 環境整備費(海岸清掃、修景伐採、歩道修繕など)
- 必要資材等の購入及び賃借費
- ツアー・イベントまたはワーケーション等の実施費用(二次交通の構築を含む)
- 情報発信媒体の整備費(パンフレット、ホームページ、動画作成、多言語化、キャッシュレス化など)
- 研修、人材育成費
申請手続きと流れ
申請は郵送または政府の電子申請システム「Jグランツ」を利用して行われました。今後の同様の補助金でも電子申請が主流となる可能性が高いため、事前の準備が重要です。
電子申請のポイント
Jグランツを利用するには「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。アカウント発行には2週間程度かかる場合があるため、公募開始前から準備を進めておくことをお勧めします。
申請の基本ステップ
- 1公式サイトで公募要領や申請様式をダウンロードし、内容を熟読する。
- 2事業計画書や収支予算書など、指定された申請書類一式を作成する。
- 3必要に応じてGビズIDプライムアカウントを取得する。
- 4公募期間内に、郵送またはJグランツで申請を完了させる。
採択事例:屋久島国立公園口永良部島でのエコツアー事業
本事業では、鹿児島県屋久島町の「子々孫々の口永良部島を夢見るえらぶ年寄り組」によるエコツアー事業が採択されました。この事例は、地域の特性を活かした事業計画の好例と言えます。
事業のポイント
- 既存活動の活用:長年続けてきた島の動植物保全活動を観光コンテンツとして再構築。
- 体験型コンテンツ:エラブオオコウモリの観察会など、専門知識を活かしたユニークなエコツアーを造成。
- 情報発信の強化:新たに観光サイト(ホームページ)を立ち上げ、動画教材やSNSも活用して魅力を発信。
- 地域連携:民宿や漁師会、猟師会など島内の事業者と連携し、地域一体で観光客を受け入れる体制を構築。
このように、地域が持つ独自の資源を掘り起こし、持続可能な形で経済活動に繋げるストーリーが高く評価されたと考えられます。
まとめ:今後の公募に向けた準備
この補助金は、自然環境の保全と地域経済の活性化という2つの大きなテーマを結びつける重要な事業でした。今後も同様の趣旨を持つ補助金が公募される可能性があります。次のチャンスを掴むために、今から自社の強みや地域の魅力を再確認し、連携できるパートナーを探しておくことが成功の鍵となります。