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【公募終了】大企業人材等新規事業創造支援事業費補助金(出向起業補助金)とは?制度概要から採択事例まで解説

最大助成額
700万円
申請締切
2020/9/30 (終了)
採択率
30.0%
実施機関
経済産...

詳細情報

この記事では、経済産業省が実施していた「大企業人材等新規事業創造支援事業費補助金(通称:出向起業補助金)」について、その目的、制度概要、そして実際の採択事例を詳しく解説します。大企業からのスピンアウトや新規事業創出を目指す方にとって、非常に価値のある制度でした。※本補助金の公募は既に終了していますが、今後の同様の制度の参考としてご活用ください。

大企業人材等新規事業創造支援事業費補助金とは?

本補助金は、大企業に所属する人材が社外で新たな事業を立ち上げる「出向起業」を支援することを目的とした制度です。大企業内の豊富な人材や経営資源を新規事業創出に繋げ、日本全体のイノベーションエコシステムを構築することを目指していました。

補助金の基本情報(参考:令和元年度公募)

項目 内容
目的 出向起業を通じた新規事業創造の促進と、多様な経営人材の育成
実施機関 経済産業省(執行団体:一般社団法人環境共創イニシアチブ (SII))
対象者 「出向起業」のスキームを活用して新規事業を立ち上げる事業者
補助対象経費 試作品開発費、実証実験費、事業計画策定費用、初期顧客開拓費用など
公募状況 公募終了

補助対象となる「出向起業」の定義

本制度で定義される「出向起業」には、以下の3つの主要な要件を満たす必要がありました。

出向起業の3つの要件

  • 資本要件: 新規事業を行うために設立する会社の資本のうち、所属企業以外の資本が80%以上であること(所属企業の資本比率は20%未満)。
  • 従事要件: 大企業に所属する人材が、自ら設立した新会社へ出向等によりフルタイムで経営者として新規事業に従事すること。
  • 将来の選択肢: 設立した新会社および経営者には、そのまま独立する、または所属企業へ戻る(買い戻す)計画・オプションが用意されていること。

💡 出向起業のメリット

このスキームは、「辞めて起業」するよりも創業者個人のリスクを抑えつつ、「100%子会社」よりも自由度の高い環境でスピーディーな事業開発を行えるという、両者の利点を兼ね備えたモデルです。

補助対象となる事業活動

補助の対象となるのは、出向起業を活用した新規事業開発における、事業性を検証するための一連の活動です。具体的には以下のような活動が想定されていました。

  • 顧客・課題特定: ユーザーヒアリング、アンケート調査、イベント開催など
  • 仮説検証: プロトタイピング、MVP(Minimum Viable Product)開発、実証事業など
  • 事業化準備: 知的財産の整理、事業計画の策定、資金調達活動、初期顧客の開拓など

採択事例紹介:南海電気鉄道発のスタートアップ

本補助金は、大手企業から意欲的なスタートアップを数多く輩出しました。代表的な例として、南海電気鉄道株式会社の社内新規事業開発プログラムから生まれた2社が、令和4年度に採択されています。

株式会社LAWN

テニスプレイヤー向けのプラットフォームサービス「テニスグ!」を運営。コート予約や大会検索、対戦相手探しといったテニスプレイヤーが抱える課題をITの力で解決し、地域活性化にも貢献しています。

株式会社EMOSHARE

同じ趣味を持つ人々がリアルタイムで感情を共有できるプラットフォーム「EMOSHARE」を運営。ライブイベントやスポーツ観戦中にファン同士が繋がれる新しいコミュニケーション体験を提供しています。

まとめ

「大企業人材等新規事業創造支援事業費補助金」は、大企業のリソースと個人の挑戦意欲を結びつけ、新たなイノベーションを生み出すための重要な役割を果たしました。公募は終了しましたが、この「出向起業」というモデルは、日本の産業競争力を高める上で今後も注目されるでしょう。同様の支援制度が新たに開始される可能性もあるため、新規事業開発に関心のある方は、経済産業省などの情報を定期的にチェックすることをおすすめします。

助成金詳細

実施機関 経済産業省(執行団体:一般社団法人環境共創イニシアチブ (SII))
最大助成額 700万円
申請締切 2020/9/30 (終了)
採択率 30.0%
難易度
閲覧数 2

対象者・対象事業

大企業等に所属し、「出向起業」のスキームを活用して新規事業の立ち上げに挑戦する者(設立した新会社の経営者として従事)。所属企業の規模は問いません。

お問い合わせ

一般社団法人環境共創イニシアチブ (SII) 大企業人材等新規事業創造支援事業費補助金 (出向起業等創出支援事業) 担当 co-hr-innovation-info@sii.or.jp