2025年(令和7年)4月1日以降に松山市で出産される世帯に、過去最大級の朗報です。松山市は出産・子育て世帯への支援策を抜本的に見直し、「年齢・所得制限の撤廃」と「助成額の増額(最大30万円)」、さらに「10万円分の領収書提出が不要」という画期的な制度改正を発表しました。
しかし、「自分はいくらもらえる?」「出産前に買ったベビーカーは対象?」「祖父母に買ってもらった場合は?」「申請の注意点は?」など、疑問も多いはずです。
この記事では、補助金の専門家が「2025年度 松山市出産・子育て世帯応援事業」の全てを、どこよりも分かりやすく徹底解説します。申請の落とし穴から、さらに支援を上乗せできる「奨学金返還支援」との併用まで、この記事一つで全ての疑問を解決します。
【2025年度】松山市出産世帯応援事業とは? 3つの神改正
「松山市出産・子育て世帯応援事業」は、こどもを出産した世帯の経済的負担を減らすため、育児用品や時短・省エネ家電の購入費用の一部を助成する制度です。
特に2025年度(令和7年4月1日以降の出産)から、制度が大幅にパワーアップしました。重要な変更点は以下の3つです。
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✔ ① 年齢・所得制限の撤廃
従来(2024年度)あった「父母ともに35歳以下」や「住民税非課税世帯」といった制限が全て撤廃されました。これにより、松山市で出産する全ての世帯が支援対象となります。 -
✔ ② 助成額の増額(最大30万円)
従来の最大20万円から、最大30万円へと大幅に増額されました(※金額は年齢により2階層あり。後述します)。 -
✔ ③ 10万円分の領収書が不要に
申請者の負担を減らすため、助成額のうち10万円分は領収書(レシート)の提出が不要になりました。申請書での「誓約」のみで申請可能という、画期的な簡素化です。
あなたはいくら? 助成金額と対象者(新制度)
2025年度(令和7年度)の新制度では、申請資格(対象者)は普遍化されましたが、助成金額は「出産時の父母の年齢」によって2段階に分かれます。
対象となる世帯
- ✔ 出生日: 令和7年4月1日(2025年4月1日)以降にこどもが出生した世帯。
- ✔ 居住要件: 申請日に松山市に住民票があり、現に居住していること。
- ✔ その他: こどもと同居・監護し、生計が同じであること。市税の滞納がないこと等。
助成金額(こども1人当たり)
助成限度額は、以下の2階層に分かれます。
| 父母の年齢条件 (出産日時点) | 助成限度額 |
|---|---|
| こどもの父母の両方が35歳以下の場合 | 300,000円 |
| こどもの父母の一方または両方が36歳以上の場合 | 200,000円 |
申請が劇的に簡単!「10万円領収書不要枠」を解説
2025年度制度の最大のイノベーションが、この「10万円領収書不要枠」です。
これは、助成限度額(30万または20万)のうち、最初の10万円分については、領収書の提出を免除するというルールです。
出産前後はミルクやおしりふき、肌着など細かな買い物が頻発し、全ての領収書を管理するのは大変です。この10万円分は「申請書で誓約するだけ」でOKとなり、申請者・行政双方の負担を劇的に減らす素晴らしい改善です。
つまり、あなたが実際に領収書を提出する必要があるのは、以下の金額を超えた分だけです。
| 父母の年齢条件 | 総額 | ① 領収書不要枠 | ② 領収書提出必須枠 |
|---|---|---|---|
| 父母両方 ≦35歳 | 30万円 | 10万円 | 20万円 |
| 父母一方 ≧36歳 | 20万円 | 10万円 | 10万円 |
対象品目(何に使える?)育児用品・時短家電リスト
この助成金は、単なる育児用品だけでなく、「時短・省エネ家電」も対象になるのが大きな特徴です。親の家事負担を減らし、QOLを上げることも目的としています。
対象となるのは、1,000円以上の購入品です。
主な対象品目(育児用品)
| カテゴリ | (例)マタニティパジャマ、搾乳機、哺乳瓶、ミルク、ベビーソープ、おしりふき、チャイルドシート、ベビーカー、抱っこ紐、ベビーベッド、肌着、衣類など |
|---|---|
| ※重要ルール | 「おむつ」は、第一子のみ対象となります。第二子以降は対象外ですのでご注意ください。 |
主な対象品目(時短・省エネ家電)
| 時短家電 | 洗濯乾燥機、食器洗い乾燥機、ロボット掃除機、電子レンジ、電気圧力鍋など |
|---|---|
| 省エネ家電 | 冷蔵庫、エアコン、照明器具など(※省エネ基準の要件あり) |
| 関連費用 |
【対象】 送料、配達料、設置工事費 【対象外】 家電リサイクル料、処分費用、付属品 |
申請スケジュールと方法(いつ・どうやって?)
① 購入対象期間(いつから買っていい?)
この制度の大きな利点は、出産前の購入も対象になることです。
購入対象期間は「母子健康手帳交付日」から「令和8年2月27日(金)」までです。
妊娠中に購入した高額なベビーカーやチャイルドシートの領収書も対象になるので、絶対に捨てずに保管しておきましょう。
② 申請期限
申請期限は、購入対象期間と同じく 令和8年2月27日(金曜日)です。
③ 申請フロー
- こどもが生まれたら、市役所に出生届を提出します。
- 出産月の翌月末ごろ、松山市からオンライン申請フォームの案内が記載されたハガキが郵送されます。
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ハガキが届いたら、以下のいずれかの方法で申請します。
- オンライン申請(推奨)
- 郵送
- 窓口持参(子育て支援課 給付金室)
申請の落とし穴と注意点(専門家のアドバイス)
申請で失敗し、高額な助成金をもらい損ねないために、以下の「落とし穴」に絶対に注意してください。
落とし穴①:「祖父母」による購入は対象外
これは最もよくある失敗例です。出産祝いとして、こどもの祖父母がベビーベッドやベビーカーを購入してくれるケースは多いですが、祖父母名義の領収書は絶対に使用できません。
助成金は「対象世帯(親)」が購入したものが対象です。
【対策】 お祝いは「現金」で受け取り、必ず申請者である「親」が自身の名義で購入・支払いを行い、領収書(宛名:親の氏名)をもらってください。
落とし穴②:領収書への「こどもの氏名」の記入漏れ
10万円の不要枠を超えて領収書(原本)を提出する場合、その全ての領収書の余白に「こどもの氏名」を手書きで記入する必要があります。
公式ガイドラインには「氏名がない場合無効となります」と明記されています。この一手間を忘れると、せっかく集めた領収書が無効になる可能性があります。
落とし穴③:ネット通販(Amazon等)領収書の扱い
Amazonや楽天市場など、オンライン購入ももちろん対象です。ただし、領収書(購入明細書)の扱いに注意が必要です。
- ✔ オンラインサイトから出力したA4サイズの領収書は、申請様式(別紙3)に糊付けせず、そのまま提出します。
- ✔ 領収書をハサミで切ると無効になります。A4で出力したままの形で提出してください。
【重要】奨学金返還支援(最大20万円)と併用できる?
ここが最大のポイントです。松山市は、今回の「育児・家電支援(最大30万円)」とは完全に別枠で、「出産世帯奨学金返還支援事業」も実施しています。
これは、出産した世帯の親が返還している奨学金(JASSOなど)の費用を最大20万円助成するというものです。
併用(スタッキング)の可能性
「育児・家電支援(30万)」と「奨学金支援(20万)」は両方もらえる(併用できる)のでしょうか?
市の公式資料を精査した結果、「併用を禁止する」という記載は一切見当たりません。両者は目的(モノの購入 vs 過去の負債返還)が全く異なる別の事業です。
さらに、奨学金支援は「父母ともに奨学金返還がある場合は、それぞれ20万円」という記載があり、夫婦で最大40万円の可能性があります。
【結論】 併用できる可能性が非常に高いです。
例:35歳以下で夫婦共に奨学金返済中の場合
「育児・家電支援(30万円)」 + 「奨学金支援(20万×2人=40万円)」 = 合計 70万円 の支援になる可能性があります。
奨学金を返済中の方は、絶対に市の専用窓口(給付金室)に電話して併用可能か確認してください。
(参考)2024年度(旧制度)対象の方はこちら
本記事は新制度(R7.4.1以降の出産)がメインですが、令和6年4月2日~令和7年3月31日の間に出産した方は「旧制度」の対象となります。
| 比較項目 | 令和6年度事業 (旧制度) | 令和7年度事業 (新制度) |
|---|---|---|
| 対象出生日 | R6.4.2 ~ R7.3.31 | R7.4.1 ~ |
| 受給資格 | 《制限あり》 (1) 父母両方 ≦35歳 OR (2) 父母 ≧36歳 + 住民税非課税 | 《制限なし(全員対象)》 |
| 最大助成額 | 200,000円 (一律) | 300,000円 (父母両方 ≦35歳) または 200,000円 (父母一方 ≧36歳) |
| 領収書不要枠 | 100,000円 (適用されます) | 100,000円 |
| 申請期限 | 複雑(R7.12.26等、出生日による) | シンプル(R8.2.27) |
松山市出産世帯応援事業 に関するよくある質問(Q&A)
Q. お祝いでもらった、祖父母名義の領収書は使えますか?
A. いいえ、使えません。 助成金の対象は、申請者である「親」が購入したものです。必ず親の氏名で領収書をもらってください。
Q. 出産前に買ったチャイルドシートも対象になりますか?
A. はい、対象になります。 「母子健康手帳の交付日」以降に購入したものであれば、出産前の購入品も対象です。領収書を必ず保管しておいてください。
Q. 領収書はレシートでも大丈夫ですか?
A. はい、大丈夫です。ただし、10万円の不要枠を超える分を提出する場合、そのレシート(原本)の余白に「こどもの氏名」を手書きで記入する必要があります。
Q. 詳しいことを聞きたい場合、どこに問い合わせればいいですか?
A. この事業には専用の窓口があります。一般的なコールセンターではなく、以下の「給付金室」に問い合わせるのが最も確実です。
- ・ 窓口: 松山市役所 こども家庭部 子育て支援課 給付金室
- ・ 直通電話: 089-948-6016
- ・ E-mail: kosodate@city.matsuyama.ehime.jp
まとめ
2025年度の松山市出産・子育て世帯応援事業は、過去の制度とは比較にならないほど強力な支援策へと進化しました。
最後に、あなたが今すぐやるべきことをまとめます。
- ✔ 今すぐ: 「母子健康手帳」をもらったら、その日から領収書集めを開始する。
- ✔ 購入時: 領収書の宛名は必ず「親の氏名」でもらう(祖父母NG)。
- ✔ 申請前: 10万円を超える分の領収書には「こどもの氏名」を手書きする。
- ✔ 【最重要】: もし奨学金(JASSO等)を返済中なら、「奨学金返還支援(最大20万~40万)」との併用を専用窓口(089-948-6016)に必ず電話確認する。
この手厚い支援を活用し、経済的な不安を少しでも軽くして、新しいご家族との生活をスタートさせてください。