【2025年10月31日締切】キリン福祉財団「令和8年度 キリン・福祉のちから開拓事業」のご案内
公益財団法人キリン福祉財団が、全国や複数の都道府県にまたがる広域的な社会課題の解決に取り組むボランティア団体を支援する「キリン・福祉のちから開拓事業」の公募を開始しました。長期的な視点で福祉の向上を目指す活動に対し、1団体あたり上限100万円が助成されます。本記事では、この助成金の詳細な内容、対象者、申請方法、そして採択されるためのポイントを分かりやすく解説します。
助成金概要
| 助成金名 | 令和8年度 キリン・福祉のちから開拓事業 |
|---|---|
| 実施団体 | 公益財団法人キリン福祉財団 |
| 助成額 | 1件あたり上限100万円(総額500万円) |
| 申請期間 | 令和7年9月11日(木)~令和7年10月31日(金)※当日消印有効 |
| 対象活動 | 全国または広域(複数の都道府県)にまたがる福祉分野のボランティア活動 |
| 公式サイト | キリン福祉財団 公式サイト |
「キリン・福祉のちから開拓事業」とは?
この助成金は、単一の地域にとどまらず、全国や複数の都道府県にまたがって社会的な課題解決に取り組むボランティア活動を応援するプログラムです。長期的な視点に立ち、社会に大きなインパクトを与える可能性のある挑戦的・萌芽的な活動を支援することを目的としています。
障害者、高齢者、児童・青少年、地域社会といった幅広い福祉分野が対象で、社会課題の直接的な解決だけでなく、啓発活動、政策提言、ネットワーク構築、人材育成なども含まれます。
【重要】「地域のちから応援事業」との違い
キリン福祉財団は、もう一つ「キリン・地域のちから応援事業」という助成金も同時に公募しています。この二つは対象となる活動範囲が明確に異なるため、申請時には注意が必要です。1団体1事業しか応募できないため、ご自身の活動がどちらに合致するかを必ず確認しましょう。
| 項目 | 福祉のちから開拓事業 (本記事の助成金) | 地域のちから応援事業 |
|---|---|---|
| 活動範囲 | 全国・広域(複数の都道府県) | 地域内(一つの都道府県内) |
| 助成上限額 | 100万円 | 30万円 |
| 団体メンバー数 | 10名以上 | 4名以上 |
助成内容の詳細
1. 対象となる事業
以下の4つの分野における、全国または広域にまたがるボランティア活動が対象です。
- 障害者の福祉向上に関わるもの
- 高齢者の福祉向上に関わるもの
- 児童・青少年の福祉向上に関わるもの
- 地域社会の福祉向上に関わるもの
具体的な活動例としては、社会課題の直接解決、啓発活動、政策提言、ネットワーク構築、組織強化、人材育成、調査研究、モデル事業の構築などが挙げられます。
2. 対象となる団体
- 10名以上のメンバーで活動する団体・グループ(法人格の有無、活動年数は不問)
- 連絡責任者が満18歳以上であること(令和8年4月1日時点)
3. 助成金額と事業実施期間
- 助成金額: 1団体あたり上限100万円
- 助成期間: 令和8年4月1日(水)~令和9年3月31日(水)の1年間
- 特記事項: 原則単年度助成ですが、活動の継続性や重要性が認められた場合、最長3年間の助成延長の可能性があります。
4. 対象となる経費
活動に直接必要な経費が対象となります。申請前に必ず確認しましょう。
⭕️ 対象となる経費の例
- 旅費・交通費(ガソリン代、宿泊費など)
- 備品費(文具、教材など)
- 消耗品費(用紙、食材、衛生資材など)
- 制作費(ポスター、パンフレットなど)
- 通信費(郵送代、Web会議導入費など)
- 会場費(会場使用料、設営費など)
- 謝金(外部講師、外部協力者への謝礼)
- その他、活動に直接必要な経費
❌ 対象とならない経費の例
- 団体メンバーへの人件費や謝礼
- 事務所の家賃、光熱費など
- 汎用的な備品(パソコン、コピー機など)
- 事務所の設備工事費、車両購入費
- 事業に直接関係のない費用
申請方法とスケジュール
申請の流れ
- 公式サイトから申込書(PDFまたはExcel)をダウンロードします。
- 必要事項を記入し、代表者印を捺印します。
- 団体外の利害関係のない方に推薦者欄への自署・捺印を依頼します。(社会福祉協議会、ボランティアセンター職員などが一般的です)
- 完成した申込書(正本1部)を下記の送付先へ郵送します。
注意:ホチキス・クリップ留めはせず、送り状も不要です。EメールやFAXでの申し込みはできません。
スケジュール
- 申込受付期間: 令和7年9月11日(木)~10月31日(金)※当日消印有効
- 選考: 書類選考
- 結果発表: 令和8年3月下旬までに全団体へ文書で通知
- 助成金支払: 令和8年5月末頃に全額一括支払い
審査のポイントと申請時の重要注意点
採択されるためには、審査基準を理解し、申請書の不備をなくすことが不可欠です。
選考基準
以下の4つの基準で審査が行われます。
- [1] 活動の新規性: 挑戦的・萌芽的で、新たな社会課題の解決を目指す活動か。
- [2] 活動の波及性: 社会への影響が大きく、他のモデルとなりうるか。広域連携の意図があるか。
- [3] 活動の発展性: 一過性でなく、継続・発展していく具体的な計画があるか。
- [4] 事業目標・計画の明確さ: 目的が明確で、事業計画と資金計画が合理的かつ整合性が取れているか。
申請時の重要注意点
近年、形式不備で審査対象外となるケースが増えています。提出前に必ず以下の点を確認してください。
- 活動範囲: 全国・広域(複数の都道府県)での活動ですか?
- 事業名称: 30文字以内(全角)で記載されていますか?
- 収支予算: 収入の部合計と支出の部合計は一致していますか?
- 推薦者欄: 必須項目です。団体外の方による自署・捺印がありますか?
- 代表者印: 捺印漏れはありませんか?
- 申込期限: 10月31日の消印に間に合うように、計画的に投函しましょう。
まとめ
「キリン・福祉のちから開拓事業」は、広域的な視点で社会課題に取り組む団体にとって、活動を大きく前進させるための貴重な資金源となり得ます。助成上限額が100万円と高く、全国規模のネットワーク構築やモデル事業の展開を目指す団体に最適です。
申請にあたっては、「地域のちから応援事業」との違いを理解し、募集要項を熟読の上、計画の明確さや将来性をアピールすることが重要です。申請書の不備で審査の土俵に上がれないことがないよう、細心の注意を払って準備を進めましょう。
対象者・対象事業
障害者福祉、高齢者福祉、児童・青少年健全育成、地域社会福祉の分野で、全国や広域(複数の都道府県)にまたがるボランティア活動を実施している、または計画している10名以上の団体・グループ。法人格の有無、活動年数は問わない。連絡責任者は満18歳以上であること。
必要書類(詳細)
「令和8年度キリン・福祉のちから開拓事業 公募助成申し込み書」(5枚)の正本1部。公式サイトからPDFまたはExcel形式でダウンロード可能。推薦者欄には団体外の利害関係のない方による自署・捺印が必須。
対象経費(詳細)
活動に直接必要な経費が対象です。
– 旅費・交通費(鉄道、バス、ガソリン代、宿泊費など)
– 備品費(文具、教材など)
– 消耗品費(用紙、食材、衛生資材など)
– 制作費(ポスター、パンフレットなど)
– 通信費(郵送、宅配便、Web会議導入費など)
– 会場費(会場使用料、設営費など)
– 謝金(外部講師、外部協力者への謝礼)
– その他、活動に必要な経費
※団体メンバーの人件費や事務所の家賃・光熱費、汎用的な備品(PC等)の購入費は対象外です。