京都府で深刻化する鳥獣被害！国の補助金で対策しませんか？

京都府内では、ニホンジカやイノシシなどによる農作物への被害が深刻な問題となっています。丹精込めて育てた作物が一夜にして荒らされる被害は、農業経営に大きな打撃を与えるだけでなく、営農意欲の低下にも繋がります。このような状況を打開するため、国は「鳥獣被害防止総合対策交付金」をはじめとする様々な支援策を用意しています。この記事では、京都府の事業者が活用できる鳥獣被害対策の補助金について、対象事業から申請のポイントまで詳しく解説します。

中核となる支援策「鳥獣被害防止総合対策交付金」とは？

「鳥獣被害防止総合対策交付金」は、農林水産省が主体となって実施する支援事業です。地域ぐるみでの鳥獣被害対策を総合的にサポートすることを目的としており、被害防止計画に基づく様々な取り組みが対象となります。個人での対策だけでなく、市町村や協議会などが主体となって申請するケースが一般的です。

制度概要の早わかり表

補助金の対象となる主な事業

この交付金は、幅広い鳥獣対策活動を支援しています。主な対象事業は以下の通りです。

1. 侵入防止対策

農地や集落を囲うためのワイヤーメッシュ柵や電気柵などの侵入防止柵の設置費用が補助対象となります。地域全体を広域的に囲う大規模な柵の設置も支援の対象です。

2. 捕獲強化対策

捕獲の効率化を図るための箱わなやくくりわな、捕獲檻などの購入費用や、ICT技術を活用した遠隔監視システムの導入なども支援されます。また、捕獲活動を行う人材の育成（狩猟免許取得支援など）も対象となる場合があります。

3. ジビエ利用の拡大

捕獲した鳥獣を地域資源として有効活用するため、ジビエ処理施設の整備や改修、衛生管理の向上に必要な機器の導入などが支援されます。販路拡大や商品開発に関する取り組みも対象です。

申請から事業実施までの流れ

補助金を活用する際の一般的なステップをご紹介します。

1. 情報収集と相談：まずはお住まいの市町村や地域の農協に相談し、活用できる補助金制度があるか確認します。
2. 事業計画の策定：地域の被害状況や課題を分析し、どのような対策を行うか具体的な事業計画を作成します。
3. 申請書類の提出：公募要領に従い、必要な申請書類を準備して提出します。
4. 審査・交付決定：提出された事業計画が審査され、採択されると交付が決定します。
5. 事業実施と報告：計画に沿って事業を実施し、完了後に実績報告書を提出して補助金が支払われます。

京都府内の認定鳥獣捕獲等事業者

専門的な捕獲や対策については、国から認定を受けたプロの事業者に相談するのが有効です。環境省のリストに基づき、京都府内で活動する認定事業者をご紹介します。（令和7年9月30日現在）

※捕獲方法や対象鳥獣の詳細は各事業者へ直接お問い合わせください。

まとめ：専門家と連携し、効果的な対策を

鳥獣被害対策は、一朝一夕で解決する問題ではありません。しかし、国の補助金をうまく活用し、地域の専門家や認定事業者と連携することで、被害を大幅に軽減することが可能です。補助金の申請は手続きが複雑な場合も多いため、まずは専門家への相談から始めてみてはいかがでしょうか。