平成29年7月の九州北部豪雨により甚大な被害を受けた福岡県朝倉市の農業者の皆様へ。復旧した農地での園芸作物の栽培再開を力強く後押しする補助金が、朝倉市によって実施されています。この「九州北部豪雨被災産地復興加速化支援事業」は、農業用ハウスや機械、堆肥などの導入コストを軽減し、被災からの復興と新たな一歩をサポートする重要な制度です。この記事では、その詳細を分かりやすく解説します。
この補助金の3つの重要ポイント
- ①被災からの復興に特化:九州北部豪雨で被災し、改良復旧が完了した農地での営農再開を直接支援します。
- ②幅広い経費をカバー:農業用ハウスや果樹棚、関連機械、さらには特定の作物の堆肥まで、営農再開に必要な初期投資を幅広く補助します。
- ③随時申請が可能:公募期間が定められておらず、ご自身の計画に合わせて申請できます。ただし、必ず事前の相談が必要です。
補助金の概要
制度名 | 九州北部豪雨被災産地復興加速化支援事業(園芸作物) |
---|---|
実施機関 | 福岡県朝倉市 |
対象地域 | 福岡県朝倉市 |
申請期間 | 随時受付(※必ず事前にご相談ください) |
申請難易度 | 初級(比較的申請しやすい制度です) |
誰が対象?(補助対象者)
この補助金の対象となるのは、以下の条件を満たす農業者の方です。
- 平成29年九州北部豪雨による改良復旧事業が完了した地区等の農地であること
- その農地において、耕作権等をもつ農業者であること
何に使える?(補助対象となる経費)
補助の対象となるのは、園芸作物の栽培に必要な以下の導入費用です。
1. 農業用施設の取得
営農に不可欠な施設の取得が対象です。
【具体例】 農業用ハウス、果樹棚 など
2. 農業用機械の取得
作業の効率化を図る機械も対象ですが、注意点があります。
【注意点】 農業用施設と一体的に導入する場合に限定されます。
3. 堆肥等の導入
土壌改良のための堆肥等も対象ですが、対象作物が限定されています。
【対象作物】 果樹類全般、アスパラガス
いくら補助される?(補助率)
この事業は、国や県の事業に市が補助を上乗せする形で行われます。
対象経費 | 補助率 |
---|---|
(1) 農業用施設 | 国事業等に 3/10以内 の上乗せ |
(2) 農業用機械 | 国事業等に 1/6以内 の上乗せ |
(3) 堆肥等 | 適正投入量の費用のみ(上限額あり) |
ポイント解説:上乗せ補助とは?
これは、国の関連事業などを活用した場合に、その補助に加えて朝倉市がさらに補助を行う制度です。組み合わせることで、自己負担を大幅に軽減できる可能性があります。どの事業と組み合わせられるかなど、詳細は事前相談の際に必ず確認しましょう。
申請の流れと最重要ポイント
- 【最重要】市役所へ事前相談
まずは計画段階で、下記の問い合わせ先に必ず電話または窓口で相談してください。補助対象となるか、どの事業と組み合わせるかなど、具体的なアドバイスを受けられます。 - 要件の確認と書類準備
相談内容に基づき、補助対象要件を最終確認し、指示された申請書類を準備します。 - 申請書の提出
準備した書類を市の窓口へ提出します。
まとめ
「九州北部豪雨被災産地復興加速化支援事業」は、被災された朝倉市の農業者が再び立ち上がり、園芸作物の生産を軌道に乗せるための非常に心強い制度です。復旧した農地を有効活用し、新たな営農を始める絶好の機会となります。対象となる可能性のある方は、まずは計画段階で気軽に市の担当窓口へ相談することから始めてみましょう。