この記事では、2025年（令和7年度）に公募される「先進的な資源循環投資促進事業」について、その目的、対象者、補助額、申請方法などを分かりやすく解説します。GX（グリーン・トランスフォーメーション）や脱炭素化に向けた大規模な設備投資を検討している事業者は必見です。
「令和7年度 先進的な資源循環投資促進事業」とは？
「先進的な資源循環投資促進事業」は、廃プラスチックや金属などのリサイクル設備や再資源化設備といった、大規模で高度な設備への投資を支援する補助金です。この事業を通じて、CO2排出削減が難しい産業分野での排出量削減や、リチウム蓄電池をはじめとするGX分野の国内製造サプライチェーン構築を世界に先駆けて実現することを目的としています。
特に、中小企業を含む製造業のサプライチェーン強化と技術基盤の活用を重視しており、日本の産業競争力を高める重要な取り組みと位置づけられています。
制度概要（2次公募）
| 補助金名 | 令和7年度先進的な資源循環投資促進事業 ≪2次公募≫ |
|---|---|
| 実施機関 | 公益財団法人 廃棄物・3R研究財団 |
| 公募期間 | 2025年10月6日 〜 2025年10月24日 |
| 事前連絡期日 | 2025年10月10日（必須） |
| 補助上限額 | 上限なし |
| 補助率 | ・中小企業者：1/2 ・それ以外の者：1/3 |
| 対象地域 | 全国 |
補助対象となる事業者
この補助金は、幅広い事業者が対象となります。事業規模や法人形態を問わず、意欲的な取り組みを支援します。
- 法人：株式会社、合同会社など、規模を問わず対象です。
- 個人事業主：開業届を提出し事業を営んでいる個人も対象となります。
- 組合・団体等：事業協同組合や一般財団法人なども対象に含まれます。
特に中小企業は補助率が優遇されているため、積極的に活用を検討する価値があります。
補助対象となる事業・経費
本事業では、資源循環とGXに貢献する先進的な設備投資が主な対象となります。
対象事業の例
- 廃プラスチックの大規模・高度な分離回収設備の実証・導入
- 金属スクラップからの高効率な資源回収・再資源化設備の実証・導入
- 使用済みリチウム蓄電池のリサイクル・再資源化に関する設備投資
- その他、CO2排出削減と国内サプライチェーン強化に資する先進的な資源循環設備への投資
対象経費
補助対象となる経費は、事業の実施に直接必要な以下の費用です。
- 機械装置等費・設備購入費：事業に必要な機械装置や設備の購入、製作、改良にかかる費用。
- 工事費：設備の設置や据付に必要な工事費用。
- 人件費：本事業に直接従事する研究員や技術者の人件費。
- 保険料等：事業期間中の設備等に対する保険料。
申請手続きと注意点
申請にあたっては、特に事前連絡が重要となります。スケジュールをしっかり確認し、計画的に準備を進めましょう。
申請のステップ
- 事前連絡【必須】：2025年10月10日までに、実施機関である廃棄物・3R研究財団へ事業計画の概要等を連絡する必要があります。この手続きを怠ると申請できません。
- 公募要領の確認：公式サイトで公開される公募要領を熟読し、申請要件や必要書類を詳細に確認します。
- 申請書類の作成：事業計画書や経費明細書など、指定された書類を不備なく作成します。事業の先進性やCO2削減効果、事業化の見通しなどを具体的に示すことが重要です。
- 申請：2025年10月6日から10月24日までの期間内に、指定された方法で申請書類を提出します。
重要な注意点
- 事前連絡の厳守：繰り返しになりますが、事前連絡は必須です。期限に遅れないよう、早めに準備を開始してください。
- 公式サイトの確認：公募情報は変更される可能性があります。必ず実施機関の公式サイトで最新情報を確認してください。
- 専門家への相談：事業規模が大きく、計画書の作成難易度も高いことが予想されます。補助金申請の専門家やコンサルタントに相談することも有効な手段です。
まとめ
「先進的な資源循環投資促進事業」は、上限額がなく、大規模な設備投資を通じて日本のGXと産業競争力強化を目指す事業者にとって、非常に魅力的な補助金です。特に、廃プラスチックや金属、リチウム蓄電池などのリサイクル分野で先進的な計画を持つ企業は、この機会を最大限に活用すべきでしょう。
申請の鍵は、事業の先進性と社会貢献性を明確に示した事業計画と、期限厳守の事前連絡です。公募期間は短いため、今から情報収集と計画策定を進め、万全の体制で申請に臨みましょう。