【2025年最新】リフォーム補助金「子育てグリーン住宅支援事業」とは?

物価高騰が続くなか、リフォームを検討している方に朗報です。2025年も国の大型補助金制度「子育てグリーン住宅支援事業」が継続されます。この制度を活用すれば、省エネ性能の向上や子育てしやすい環境へのリフォーム費用として、最大60万円の補助を受けることが可能です。

「子育て」という名前がついていますが、実はすべての世帯が対象となる非常に使いやすい補助金です。この記事では、2024年の「子育てエコホーム支援事業」からの変更点も踏まえながら、対象となる工事や申請方法、注意点を誰にでも分かりやすく徹底解説します。

重要:この補助金は予算上限に達し次第、受付が終了します。公式サイトによると、予算消化は日々進んでいます。リフォームを検討中の方は、お早めに事業者へ相談し、申請準備を進めることを強くおすすめします。

子育てグリーン住宅支援事業の概要

この事業は、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯などを支援しつつ、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて住宅の省エネ化を促進することを目的としています。リフォームにおいては、世帯を問わず、既存住宅の省エネ改修などを支援の対象としています。

項目 内容
補助上限額 最大60万円/戸
対象者 リフォームを行う住宅の所有者等(全世帯対象
対象工事の着手期間 2024年11月22日~2025年12月31日(交付申請まで)
交付申請期間 申請受付開始~2025年12月31日まで(予算上限に達し次第終了)

補助対象となるリフォームの詳しい要件

補助金を受け取るためには、「対象者」「対象住宅」「対象工事」の3つの要件をすべて満たす必要があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 対象となる方(全世帯が対象)

以下の2つの条件を満たす方が対象です。

  • グリーン住宅支援事業者と工事請負契約を締結する方:
    申請手続きは、国に登録された「グリーン住宅支援事業者」が行います。ご自身で直接申請することはできませんので、契約するリフォーム会社が登録事業者であるか必ず確認しましょう。
  • リフォームする住宅の所有者等であること:
    住宅の所有者だけでなく、そのご家族、賃貸住宅の所有者(大家さん)、賃借人、マンションの管理組合なども対象に含まれます。

2. 対象となる住宅

既存住宅(建築から1年が経過した住宅、または過去に人が居住した住宅)のリフォームが対象です。店舗併用住宅の住宅部分なども対象となります。

3. 対象となるリフォーム工事

補助の対象となる工事は、大きく分けて「必須工事」「任意工事」の2種類があります。補助金を受けるには、必須工事①~③のうち、2つ以上のカテゴリーを実施する必要があります。

【必須工事】下記①~③のうち2つ以上を実施

  • ① 開口部の断熱改修:
    ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換など。省エネ効果が非常に高いリフォームです。
  • ② 躯体の断熱改修:
    外壁、屋根・天井、床の断熱材を改修する工事です。
  • ③ エコ住宅設備の設置:
    高断熱浴槽、高効率給湯器(エコキュート等)、節水型トイレ、太陽熱利用システムなどの設置が対象です。

【任意工事】必須工事とあわせて実施する場合のみ対象

  • ④ 子育て対応改修:
    ビルトイン食洗機、掃除しやすいレンジフード、浴室乾燥機、宅配ボックスの設置など。
  • ⑤ 防災性向上改修:
    防災・防犯・生活騒音への配慮を目的とした窓やドアの交換など。
  • ⑥ バリアフリー改修:
    手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張、衝撃緩和畳の設置など。
  • ⑦ 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
  • ⑧ リフォーム瑕疵保険等への加入

注意点:1申請あたりの合計補助額が5万円未満の場合は申請できません。(他事業で交付決定を受けている場合、下限が2万円になる特例あり)

補助金額はいくら?上限額について

補助上限額は、実施する必須工事のカテゴリー数によって2つのタイプに分かれます。

タイプ 要件 補助上限額
Sタイプ 必須工事①~③のすべてのカテゴリーを実施 60万円/戸
Aタイプ 必須工事①~③のうち、いずれか2つのカテゴリーを実施 40万円/戸

賢い活用法!他の補助金との併用

「子育てグリーン住宅支援事業」は、「住宅省エネ2025キャンペーン」を構成する事業の一つです。そのため、以下の事業と連携しており、対象箇所が重複しない限り併用が可能です。

  • 先進的窓リノベ2025事業(環境省):高性能な断熱窓への改修に特化。補助額が大きい。
  • 給湯省エネ2025事業(経済産業省):高効率給湯器の導入に特化。
  • 賃貸集合給湯省エネ2025事業(経済産業省):賃貸集合住宅への高効率給湯器導入に特化。

例えば、「窓リフォームは『先進的窓リノベ事業』で、お風呂やキッチンのリフォームは『子育てグリーン住宅支援事業』で」といったように、複数の補助金を組み合わせることで、より多くの補助を受けることができます。申請もワンストップで行えるため、手続きの負担も軽減されます。

申請手続きの流れ

申請手続きはすべて登録事業者が行いますが、工事発注者(お客様)も流れを理解し、必要書類の準備に協力することが重要です。

  1. 事業者探しと相談:
    「グリーン住宅支援事業者」として登録されているリフォーム会社を探し、補助金を利用したい旨を伝えて相談します。
  2. 工事請負契約の締結:
    リフォーム内容と金額を確定し、事業者と工事請負契約を結びます。
  3. 共同事業実施規約の締結:
    補助金の申請や受取方法について定めた規約を事業者と結びます。
  4. 工事着手(2024年11月22日以降):
    契約後、工事を開始します。事業者が工事前後の写真を撮影します。
  5. (任意)交付申請の予約:
    予算の確保が心配な場合、事業者が交付申請の予約を行います。
  6. 工事完了・引渡し:
    すべての工事が完了し、引渡しを受けます。
  7. 交付申請:
    事業者がすべての必要書類を揃え、事務局へ補助金の交付申請を行います。
  8. 交付決定・補助金の振込:
    審査後、交付が決定されると、補助金はまず事業者に振り込まれます。
  9. 補助金の還元:
    事業者は、事前に取り決めた方法(工事代金への充当、または現金での支払い)で、お客様へ補助金を還元します。

まとめ:賢く補助金を活用して、お得に快適な住まいを実現しよう

「子育てグリーン住宅支援事業」は、省エネリフォームを考えているすべての方にとって大きなチャンスです。最大60万円の補助金は、リフォーム費用の大きな助けとなります。

重要なポイントは以下の通りです。

  • 全世帯が対象で、最大60万円の補助が受けられる。
  • 断熱改修やエコ住宅設備など、必須工事を2つ以上行う必要がある。
  • 申請は登録事業者が行うため、信頼できる事業者選びが重要。
  • 予算には限りがあり、早期終了の可能性があるため早めの行動が鍵。

まずは、お近くの登録事業者に相談し、ご自宅のリフォームが補助金の対象になるか確認してみてはいかがでしょうか。この機会を逃さず、快適で環境にも家計にも優しい住まいを実現しましょう。