【2025年最新】小規模事業者持続化補助金<創業型>とは?
小規模事業者持続化補助金<創業型>は、創業から3年以内の事業者を対象に、販路開拓や生産性向上にかかる経費の一部を支援する制度です。創業期の不安定な経営を支え、事業の持続的発展を後押しすることを目的としています。特に、「特定創業支援等事業」を受けた事業者が対象となる点が大きな特徴です。
この補助金のポイント
- 創業3年以内の事業者が対象
- 補助上限額は最大200万円(インボイス特例で250万円)
- 販路開拓や業務効率化の取り組みを幅広く支援
- 申請には「特定創業支援等事業」の証明書が必須
- 地域の商工会議所・商工会のサポートが重要
補助金の概要(第2回公募)
まずは、現在公募中の第2回公募の概要を表で確認しましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限額 | 200万円 |
| インボイス特例 | 免税事業者からインボイス発行事業者に転換する場合、補助上限額が50万円上乗せ(最大250万円) |
| 補助率 | 2/3以内 |
| 対象者 | 特定創業支援等事業の支援を受け、過去3年以内に開業した小規模事業者 |
| 申請方法 | 電子申請システム「Jグランツ」のみ |
最重要!申請要件を詳しくチェック
創業型に申請するためには、以下の2つの要件を両方とも満たす必要があります。
- 産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」による支援を受けた日が、公募締切時から起算して過去3年以内であること。
- 開業日(設立年月日)が、公募締切時から起算して過去3年以内であること。
注意点:特定創業支援等事業とは?
これは、市区町村や地域の商工会議所などが実施する創業支援プログラムです。一般的に、経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野に関するセミナーなどを1ヶ月以上にわたって受講する必要があります。受講後、自治体から証明書が発行されますが、発行までに時間がかかるため、補助金申請を検討している方は早めに受講・申請を済ませましょう。お住まいの自治体のホームページ等でご確認ください。
過去の採択率
過去の採択率は、申請準備の目安になります。創業型の第1回公募の採択率は以下の通りです。
| 公募回 | 申請者数 | 採択者数 | 採択率 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 3,883者 | 1,473者 | 37.9% |
採択率は決して高くなく、質の高い事業計画書の作成が不可欠です。
公募スケジュール(第2回)
申請には複数のステップがあり、それぞれに期限が設けられています。特に商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」の依頼期限は、補助金事務局への申請締切より早いため注意が必要です。
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2025年10月3日(金) |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2025年11月18日(火) |
| 申請受付締切 | 2025年11月28日(金)17:00 |
| 採択発表 | 2026年3月頃予定 |
| 補助事業実施期間 | 交付決定日 ~ 2027年2月26日(金) |
| 実績報告書提出期限 | 2027年3月10日(水) |
申請から採択までの5ステップ
申請は計画的に進めることが重要です。大まかな流れを掴んでおきましょう。
- GビズIDプライムアカウントの取得
電子申請システム「Jグランツ」の利用に必須です。取得には1週間以上かかる場合があるため、未取得の方は最優先で手続きを行いましょう。 - 公募要領の確認・必要書類の準備
公式サイトから最新の公募要領や様式をダウンロードし、必要書類を確認します。特に「特定創業支援等事業の証明書」は早めに準備してください。 - 事業計画書の作成
補助金の採否を左右する最も重要な書類です。自社の強み、市場の機会、補助金を活用した具体的な販路開拓計画、事業の将来性などを、審査員の視点を意識して具体的に記述します。 - 商工会議所・商工会への相談と「様式4」発行依頼
作成した事業計画書を持参し、事業所所在地の商工会議所・商工会に相談します。内容の確認を受け、事業支援計画書(様式4)の発行を依頼します。締切間近は混み合うため、早めの予約・相談が必須です。 - Jグランツでの電子申請
全ての書類が揃ったら、Jグランツにログインし、必要事項の入力と書類のアップロードを行い、期限内に申請を完了させます。
補助対象となる経費の例
販路開拓や生産性向上のための幅広い経費が対象となります。以下に具体例を挙げます。
- 広報費:チラシ作成、Web広告、看板設置など
- ウェブサイト関連費:ECサイト構築、Webサイト改修、SEO対策費用など
- 機械装置等費:事業用のソフトウェア、製造用の機械、店舗の厨房機器など
- 展示会等出展費:出展料、関連する運搬費など
- 開発費:新商品の試作品開発、新パッケージデザイン費用など
- 委託・外注費:店舗の改装工事、専門家へのコンサルティング依頼など
よくある質問(Q&A)
- Q1. 補助金はいつもらえますか?
- A1. 補助金は後払いです。補助事業期間終了後、実績報告書を提出し、審査を経て金額が確定した後に支払われます。事業期間中の資金繰りは自己資金で賄う必要があります。
- Q2. 採択が決まる前に発注した経費は対象になりますか?
- A2. なりません。補助対象となるのは、採択発表後に送付される「交付決定通知書」を受け取った日以降に発注・契約・支払いを行った経費のみです。
- Q3. 一般型との重複申請は可能ですか?
- A3. 同一公募回での重複申請はできません。ご自身の状況に合わせてどちらか一方を選択して申請してください。
まとめ
小規模事業者持続化補助金<創業型>は、創業期の事業者にとって非常に強力な支援策です。しかし、申請要件が特殊であり、事業計画書の作成や商工会議所との連携など、準備に時間がかかります。この記事を参考に、公募スケジュールをしっかりと把握し、計画的に準備を進めて採択を勝ち取りましょう。
対象者・対象事業
産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」による支援を受け、公募締切時から過去3年以内に開業した小規模事業者。商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く)は常時使用する従業員5人以下、製造業その他・サービス業のうち宿泊業・娯楽業は常時使用する従業員20人以下。
必要書類(詳細)
【全事業者必須】様式2:補助事業計画書①、様式3:補助事業計画書②、様式6:宣誓・同意書、特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明書(写し)、開業届(個人事業主)または履歴事項全部証明書(法人)の写しなど。詳細は公募要領をご確認ください。【対象者のみ】様式8:卒業加点の申請に係る誓約書、様式9:インボイス特例の申請に係る宣誓・同意書など。
対象経費(詳細)
機械装置等費、広報費(チラシ・WEBサイト関連費)、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費など、販路開拓や生産性向上のための経費が対象です。