福岡県で後継者不在にお悩みの中小企業経営者様、または事業拡大のためにM&Aを検討している事業者様へ朗報です。福岡県では、M&Aによる事業承継を円滑に進めるため、仲介手数料やデューデリジェンス費用などの専門家経費を最大50万円補助する「福岡県中小企業のM&Aによる事業承継支援補助金」を実施します。この記事では、補助金の概要から申請方法まで、専門家が分かりやすく解説します。
補助金のポイント早わかり
- ✓M&Aにかかる専門家費用を最大50万円補助!
- ✓小規模事業者は補助率が2/3に優遇!
- ✓事業の売り手・買い手双方が対象!
- ✓申請は3回の締切あり!予算がなくなり次第終了のため早めの準備が鍵!
福岡県M&A事業承継支援補助金 制度概要
本補助金は、第三者への事業承継(M&A)を促進し、地域経済の活性化を図ることを目的としています。まずは制度の全体像を把握しましょう。
補助金名 | 福岡県中小企業のM&Aによる事業承継支援補助金 |
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補助上限額 | 50万円 |
補助率 | 1/2以内 ※小規模事業者は2/3以内 |
実施機関 | 福岡県(事務局:福岡商工会議所) |
公募期間 | 第1次締切:令和7年10月31日(金) 第2次締切:令和7年11月28日(金) 最終締切:令和7年12月26日(金) ※予算に達し次第、受付終了 |
補助対象者と対象経費
対象となる事業者
以下の要件をすべて満たす事業者が対象となります。
- 「福岡県事業承継・引継ぎ支援センター」の支援を受けていること。
- 補助対象期間内(交付決定日~令和8年1月末)に事業譲渡した福岡県内の中小企業、または県内中小企業から事業を譲り受けた者。
- 諸費用が発生する前に交付申請を行い、交付決定を受けていること。
対象となる経費
M&Aに伴い発生する、以下のような専門家への支払いが補助対象です。
経費区分 | 内容 |
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仲介手数料 | M&A仲介業者との契約に基づく着手金、成功報酬 |
企業価値算定費用 | 企業価値・事業価値・株式価値等の価値算定にかかる費用 |
デューデリジェンス費用 | デューデリジェンス(買収監査)の実施に係る費用 |
契約書作成・レビュー費用 | 弁護士等による最終契約書等の作成・レビュー費用 |
不動産関連費用 | 不動産鑑定評価書取得、売買手数料、登記費用 |
登記・許認可費用 | 定款変更等の登記、許認可等の取得に係る費用 |
労務関連手続費用 | 最終契約に基づく労務関連手続きに係る費用 |
申請から補助金受給までの流れ
申請手続きは以下の6ステップで進みます。特に、事業を開始するタイミングが重要です。
【最重要】手続きの順番に注意!
補助金の交付決定通知を受け取る前に、M&Aの最終契約や補助対象経費の発注・契約を行った場合、補助対象外となります。必ず「②交付決定」の後に「③補助事業の実施」に進んでください。
- 1補助金申請
必要書類を準備し、事務局へ提出します。 - 2審査・交付決定
事務局による審査後、交付決定通知書が届きます。 - 3補助事業の実施・実績報告
M&A関連の契約や支払いを行い、事業完了後に実績報告書を提出します。(事業実施期限:令和8年1月末) - 4補助金額の確定
実績報告書の内容が審査され、補助金額が確定します。 - 5精算払請求
確定した金額に基づき、精算払請求書を提出します。 - 6補助金の支払い
指定の口座に補助金が振り込まれます。
申請方法と問い合わせ先
必要書類
申請には以下の書類が必要です。様式①、②、⑤は公式ホームページからダウンロードできます。
- ① 福岡県中小企業のM&Aによる事業承継支援補助金交付申請書(様式第1)
- ② 交付申請明細(別添1)
- ③ 補助対象経費に係る見積書
- ④ 従業員数証明のために添付する書類(法人の場合)
- ⑤ 同意書(別添2)
申請書提出先・問い合わせ先
【補助金事務局】福岡商工会議所 中小企業経営支援部 中小企業振興グループ
〒812-8505 福岡市博多区博多駅前2-9-28
TEL:(092)441-1146
まとめ
「福岡県中小企業のM&Aによる事業承継支援補助金」は、高額になりがちなM&Aの諸費用負担を軽減し、円滑な事業承継を後押しする強力な制度です。特に、福岡県事業承継・引継ぎ支援センターのサポートを受けながら進めることで、より確実に補助金を活用できます。予算には限りがあるため、M&Aを具体的に検討されている事業者様は、お早めに準備を開始することをおすすめします。