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【2025年最新】令和6年度被害者保護増進等事業費補助金を徹底解説。運送事業者のデジタコ・ドラレコ導入や、整備事業者のスキャンツール購入費用を補助。申請期間や補助率、対象経費など詳細はこちら。
この記事のポイント
- 運送・整備事業者必見! 国土交通省が実施する「被害者保護増進等事業費補助金」の2025年(令和6年度)最新情報を解説。
- デジタコ、ドラレコ、スキャンツールなど、安全対策・業務効率化設備の導入費用が補助対象。
- 整備事業者向けスキャンツール導入では最大16万円の補助。
- 申請期間や補助率、対象経費、申請方法まで、事業者が知りたい情報を網羅的にご紹介します。
被害者保護増進等事業費補助金とは?
「被害者保護増進等事業費補助金」は、国土交通省が主導する補助金制度です。自動車事故の発生防止と、万が一事故が発生した際の被害者保護を目的としています。具体的には、運送事業者や自動車整備事業者などが、安全性を向上させるための先進的な機器を導入する際の費用の一部を国が補助するものです。
特に、デジタルタコグラフ(デジタコ)やドライブレコーダー(ドラレコ)、スキャンツール(外部故障診断機)などの導入が主な支援対象となっており、中小企業にとって設備投資の大きな後押しとなる制度です。
補助金の目的:事故防止と被害者保護の強化
この補助金の根底にあるのは、悲惨な交通事故を一件でも減らし、国民の安全・安心な暮らしを守るという強い意志です。以下の2つの側面から事業者を支援します。
- 事故の未然防止:デジタコによる労務管理の適正化や、ドラレコによる危険運転の可視化・教育を通じて、事故の発生そのものを抑制します。
- 被害の軽減と原因究明:先進安全自動車(ASV)の導入や、スキャンツールによる正確な車両整備を促進し、事故発生時の被害を最小限に抑えるとともに、迅速な原因究明を可能にします。
【事業別】補助内容の詳細を解説
この補助金は、対象となる事業者や導入する設備によって、いくつかの支援事業に分かれています。ここでは主要な2つの事業について詳しく見ていきましょう。
① 運送事業者向け:デジタコ・ドラレコ導入支援
トラック、バス、タクシーなどの運送事業者向けには、運行管理や事故防止に直結する機器の導入が支援されます。
- 対象機器の例:
- デジタルタコグラフ(運行記録計)
- ドライブレコーダー
- 先進安全自動車(ASV)装置(衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報装置など)
- 過労運転防止のための機器(IT点呼システムなど)
- 補助率・上限額の目安:
- 補助対象経費の1/2以内など、機器や年度によって定められます。
- 上限額も設定されているため、公募要領の確認が必須です。
② 整備事業者向け:スキャンツール導入支援
自動車整備事業者向けには、近年の電子制御された車両の点検・整備に不可欠なスキャンツール(外部故障診断機)の導入が支援されます。これにより、整備品質の向上と安全確保を図ります。
スキャンツール導入支援の補助額
1事業場あたり最大16万円
(内訳:設備費 上限15万円 + 研修費 上限1万円)
※補助対象となるスキャンツール本体の購入費用(ソフトウェアの更新費用等も含む場合があります)と、その使用方法に関する研修の受講費用が対象です。
申請前にチェック!公募要領の重要ポイント
| 補助対象者 | 中小企業基本法に定める中小企業者である道路運送事業者(トラック、バス、タクシー)、自動車整備事業者など。資本金や従業員数に要件があります。 |
| 補助対象経費 | デジタルタコグラフ、ドライブレコーダー、スキャンツール等の機器購入費用、設置費用、ソフトウェア利用料、導入に伴う研修費用など。※消費税は対象外です。 |
| 補助率・補助上限額 | 【デジタコ・ドラレコ等】補助対象経費の1/2以内など 【スキャンツール】最大16万円(設備費15万円+研修費1万円) ※事業や年度により異なるため、必ず最新の公募要領をご確認ください。 |
| 申請期間(予想) | 例年、5月頃から公募が開始され、翌年1月頃までとなっています。ただし、国の予算がなくなり次第、期間内でも受付が終了となるため、早期の申請が推奨されます。 |
申請から補助金受給までの流れ
補助金の申請は、計画的に進めることが採択への鍵となります。一般的な流れを把握しておきましょう。
- ステップ1: 公募要領の確認と準備
国土交通省のウェブサイトで最新の公募要領を確認し、対象機器の選定や見積書の取得を進めます。 - ステップ2: 交付申請書の提出
指定された様式の申請書に必要事項を記入し、見積書などの添付書類とともに申請窓口へ提出します。(電子申請または郵送) - ステップ3: 交付決定
審査が行われ、採択されると「交付決定通知書」が届きます。この通知を受け取る前に機器を発注・購入すると補助対象外になるため、絶対に注意してください。 - ステップ4: 事業の実施(機器の購入・設置)
交付決定後、計画通りに機器の購入、支払い、設置を行います。 - ステップ5: 実績報告書の提出
事業が完了したら、発注書や領収書の写しなどを添付した実績報告書を提出します。 - ステップ6: 補助金額の確定・受給
実績報告書が審査され、補助金額が確定します。その後、指定した口座に補助金が振り込まれます。
まとめ
被害者保護増進等事業費補助金は、運送事業者や整備事業者が直面する安全対策コストの負担を軽減し、より安全な交通社会を実現するための重要な制度です。デジタコやドラレコ、スキャンツールの導入は、事故防止やコンプライアンス遵守だけでなく、業務効率の改善や企業の信頼性向上にも繋がります。
公募期間は限られており、予算上限に達し次第終了となる可能性が高い補助金です。本記事を参考に、早期から情報収集と準備を進め、ぜひこの機会に補助金を活用して、事業の安全性と競争力を一層高めてみてはいかがでしょうか。