建設業界のDX化を強力に後押しする注目の助成金が登場! 一般財団法人建設業振興基金が、中小建設企業や関連団体を対象に「2025年度建設バックオフィス業務のDX推進支援助成事業」の募集を開始しました。この助成金は、最大200万円という手厚い支援が受けられる絶好の機会です。本記事では、この助成金の概要から申請方法、注意点までを分かりやすく徹底解説します。
「建設バックオフィス業務のDX推進支援助成事業」とは?
この助成事業は、一般財団法人建設業振興基金が財団創立50周年記念事業の一環として実施するものです。建設業界が抱える人手不足や生産性向上の課題に対し、特に取り組みが遅れがちな中小建設企業のバックオフィス業務(現場支援、調達、経理など)のDX化を支援することを目的としています。
具体的には、企業グループや団体によるDX推進の取り組みと、各企業による電子商取引(CI-NET)の導入という2つの柱で支援が行われます。
助成金概要(早見表)
| 助成金名 | 2025年度建設バックオフィス業務のDX推進支援助成事業 |
|---|---|
| 実施機関 | 一般財団法人建設業振興基金 |
| 助成額 | 【DX導入】上限200万円/1グループ・団体 【CI-NET導入】上限5万円/1社 |
| 申請期間 | 【DX導入】2025年10月1日~11月7日(必着) 【CI-NET導入】2025年12月1日~2026年3月31日 |
| 対象者 | 中小建設企業が連携したグループ、建設事業者団体、中小建設企業 |
助成対象となる2つの事業内容
本助成金は、大きく分けて以下の2つの取り組みを支援します。自社の状況に合わせてどちらに申請するか検討しましょう。
1. 建設バックオフィス業務でのDX導入に関する取組
こちらは、中小建設企業がグループや団体として連携して行うDX推進活動が対象です。個社単独での申請はできません。
- DX推進の準備支援:DX化の必要性や進め方、人材育成に関する勉強会やセミナーの開催など。
- DX推進の実行支援:建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した現場効率化ツールの導入、安全書類作成や現場管理業務全般を効率化するシステムの導入など。
■ 対象者: 中小建設企業が連携したグループや建設事業者団体
■ 助成額: 1グループまたは1団体あたり上限200万円
■ 申請期間: 2025年10月1日(水) ~ 11月7日(金) まで(必着)
2. 電子商取引(CI-NET)の導入支援
こちらは、企業が単独で申請可能な支援です。建設業界の標準的な電子商取引システムである「CI-NET」の導入や利用拡大を後押しします。
- 新規導入:新たに見積、契約、出来高、請求業務などでCI-NETを導入する取組。
- 利用範囲拡大:既にCI-NETを利用中の企業が、出来高・請求業務などへ利用範囲を拡大する取組。
■ 対象者: 中小建設企業(元請・下請不問)
■ 助成額: 1社あたり上限5万円
■ 申請期間: 2025年12月1日(月) ~ 2026年3月31日(火) まで
申請方法と必要書類
申請は、必要書類をEメールで提出することで行います。郵送や持参ではないため注意が必要です。
提出先
- 窓口:一般財団法人建設業振興基金 DX推進助成事業窓口
- Email: dx_support@kensetsu-kikin.or.jp
必要書類一覧
主に以下の書類が必要となります。申請書のフォーマットは公式サイトからダウンロード可能です。
- 助成金申請書:団体名、事業概要、助成金要望額などを記載します。
- 申請企業・団体一覧表:(グループ・団体申請の場合)
- 補助事業の計画書:現状の課題、実施内容、期待される効果、スケジュール、実施体制などを具体的に記述します。
- 実施予定費用一覧:
- 助成金要望額の根拠となる資料:導入したいツールやサービスの見積書、パンフレットなど。
※CI-NET導入支援の申請方法や書類の詳細は10月下旬に公表予定です。公式サイトを随時ご確認ください。
申請にあたっての注意点
⚠️ 団体向け申請期間が非常に短い!
上限200万円の「DX導入支援」の申請期間は、2025年10月1日から11月7日までの約1ヶ月間しかありません。団体内で合意形成を図り、見積もりを取得し、申請書類を準備するには非常にタイトなスケジュールです。助成金の活用を検討している団体は、今すぐ準備を開始することをおすすめします。
⚠️ 助成事業の対象期間
助成金の対象となる事業の実施期間は「2025年12月1日~2026年3月31日」と年度末までです。システムの本格導入よりは、トライアル導入や単発の勉強会などが現実的な活用方法になる可能性があります。事業計画を立てる際は、この期間内に完了できる内容で検討しましょう。
⚠️ 助成金額は要望額を下回る可能性も
助成金額は、提出された事業計画や要望額を基金が精査した上で決定されます。必ずしも要望額が満額採択されるとは限らない点に留意してください。また、原則として助成金額決定後の計画変更は認められません。
まとめ:今すぐ準備を始め、DX化の波に乗ろう!
「建設バックオフィス業務のDX推進支援助成事業」は、中小建設企業が抱える業務効率化の課題を解決するための大きなチャンスです。特に、団体向けの上限200万円の支援は非常に魅力的です。
ただし、申請期間が短いという最大のハードルがあります。この記事を参考に、対象となる企業・団体の皆様は、早急に情報収集と社内調整、書類準備を進めてください。不明な点があれば、積極的に問い合わせ窓口に相談してみましょう。この機会を最大限に活用し、企業の競争力強化につなげてください。