IT導入補助金2025の概要
IT導入補助金2025は、中小企業・小規模事業者の皆様がITツール（ソフトウェア、クラウドサービス、ハードウェア等）を導入する際の経費の一部を補助し、生産性の向上やインボイス制度への対応を支援する制度です。業務効率化、DX推進、サイバーセキュリティ強化など、幅広いニーズに対応する複数の申請枠が用意されています。
この記事では、IT導入補助金2025の各申請枠の違い、対象者、補助額、申請スケジュールなどを網羅的に解説します。
IT導入補助金2025のポイント早わかり表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助対象者 | 日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者等 |
| 補助額 | 最大450万円（申請枠により異なる） |
| 補助率 | 1/2～4/5（申請枠や事業者規模により異なる） |
| 申請期間 | 2025年3月31日～（複数締切あり） |
| 申請方法 | GビズIDプライムを利用したオンライン申請 |
| 公式サイト | IT導入補助金2025 公式サイト |
⚠️ 申請の重要ポイント
IT導入補助金の申請は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」とパートナーシップを組んで行う必要があります。事業者単独での申請はできませんので、まずは信頼できるIT導入支援事業者を見つけることから始めましょう。
4つの主要な申請枠を徹底比較
IT導入補助金2025には、事業者の目的や課題に応じて複数の申請枠が設けられています。ここでは主要な4つの枠について詳しく解説します。
1. 通常枠
自社の課題やニーズに合ったITツールを導入し、業務効率化や売上アップをサポートするための最も基本的な枠です。
| 補助額 | 5万円以上 ～ 450万円以下 ・1プロセス以上: 5万円～150万円未満 ・4プロセス以上: 150万円～450万円以下 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2以内 ※賃上げ要件を満たす場合は2/3以内に引き上げ |
| 対象経費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料（最大2年分）、導入関連費 |
2. インボイス枠（インボイス対応類型）
インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト等の導入を支援する枠です。PCやタブレット、レジなどのハードウェアも対象になるのが大きな特徴です。
| 補助額 | ITツール: 下限なし ～ 350万円 PC・タブレット等: ～10万円 レジ・券売機等: ～20万円 |
|---|---|
| 補助率 | ITツール: ・～50万円部分: 中小企業 3/4、小規模事業者 4/5 ・50万円超～350万円部分: 2/3 ハードウェア: 1/2以内 |
| 対象経費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用料（最大2年分）、ハードウェア購入費、導入関連費 |
3. セキュリティ対策推進枠
サイバー攻撃の脅威から企業を守るため、セキュリティ対策サービスの導入を支援する枠です。「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたサービスが対象となります。
| 補助額 | 5万円 ～ 150万円 |
|---|---|
| 補助率 | 中小企業: 1/2以内 小規模事業者: 2/3以内 |
| 対象経費 | サービス利用料（最大2年分） |
4. 複数社連携IT導入枠
複数の事業者が連携してITツールを導入し、地域経済やサプライチェーン全体の生産性向上を図る取り組みを支援する枠です。補助額が最大3,000万円と非常に大きいのが特徴です。
申請から補助金交付までの流れ
申請プロセスは以下のステップで進みます。IT導入支援事業者と密に連携することが成功の鍵です。
- 事前準備: GビズIDプライムの取得、SECURITY ACTIONの宣言を行います。
- IT導入支援事業者・ITツールの選定: 自社の課題解決に最適なパートナーとツールを選びます。
- 交付申請: IT導入支援事業者から「申請マイページ」へ招待を受け、共同で事業計画を作成し、申請します。
- 交付決定・事業実施: 交付決定通知を受けた後、ITツールの契約・導入・支払いを行います。（交付決定前の契約は補助対象外）
- 事業実績報告: 事業完了後、期限内に実績報告を行います。
- 補助金交付: 報告内容が確定した後、補助金が交付されます。
- 事業実施効果報告: 補助金交付後、定められた期間（通常3年間）、生産性向上などに関する効果報告が必要です。
申請スケジュール
IT導入補助金は年間を通じて複数回の締切が設定されます。常に最新の情報を公式サイトで確認し、余裕を持った準備を心がけましょう。
| 締切回次（例） | 締切日 | 交付決定日（予定） |
|---|---|---|
| 通常枠・セキュリティ対策推進枠 6次締切 | 2025年10月31日（金）17:00 | 2025年12月11日（木） |
| インボイス枠 5次公募 | 2025年9月22日（月） | （公式サイトで確認） |
※上記は過去の公募情報や入力データに基づく一例です。最新かつ正確なスケジュールは必ず公式サイトでご確認ください。
まとめ
IT導入補助金2025は、中小企業が直面する様々な経営課題をITの力で解決するための強力な支援策です。自社の状況に合わせて最適な申請枠を選び、信頼できるIT導入支援事業者と連携することで、採択の可能性は大きく高まります。この機会を最大限に活用し、事業の成長を加速させましょう。
対象者・対象事業
日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者等（医療法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人なども対象）
必要書類（詳細）
【法人】履歴事項全部証明書（発行から3ヶ月以内）、税務署発行の直近分の法人税の納税証明書（その1またはその2）【個人事業主】運転免許証、運転経歴証明書または住民票（発行から3ヶ月以内）、税務署発行の直近分の所得税の納税証明書（その1またはその2）、税務署収受印のある直近分の確定申告書Bの控え
対象経費（詳細）
ソフトウェア購入費、クラウド利用料（最大2年分）、導入関連費（導入コンサルティング、導入設定、マニュアル作成、導入研修、保守サポートなど）。インボイス枠では会計・受発注・決済機能を持つソフトウェアに加え、PC・タブレット、POSレジなどのハードウェア購入費も対象となります。