令和7年度 次期航空機開発等支援事業(サプライチェーン現代化投資支援)のご案内
経済産業省は、2050年カーボンニュートラル実現に向けたGX(グリーン・トランスフォーメーション)経済移行債を活用し、我が国の航空機産業の国際競争力強化を目的とした「令和7年度 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(次期航空機開発等支援事業)」の公募を開始しました。本記事では、その中の「サプライチェーン現代化投資支援」について詳しく解説します。
この補助金は、次期航空機の高レート生産に対応するため、部品加工や特殊工程を担うサプライヤーによる設備投資や生産実証、新工程の認定取得などを支援するものです。
この補助金の3つの重要ポイント
- 航空機産業の未来を担う:次期単通路機の高レート生産(月産80機相当)を見据えたサプライチェーン全体の生産能力拡大を支援。
- 国のGX戦略の一環:脱炭素成長型経済構造への移行を目指す国の重要施策「GX経済移行債」が財源となる大型支援事業。
- jGrantsでオンライン申請:申請は補助金申請システム「jGrants」で完結。gBizIDプライムの事前取得が必須です。
補助金・公募概要
補助金名 | 令和7年度 脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(次期航空機開発等支援事業) 【サプライチェーン現代化投資支援】 |
---|---|
実施団体 | 経済産業省 (事務局:一般社団法人 低炭素投資促進機構) |
公募期間 | 2025年9月2日(火)~ 2025年10月31日(金)正午 必着 |
対象者 | 公募要領に定める要件を満たす、航空機産業の部品加工や特殊工程等を担うサプライヤー等 |
補助対象事業 | 高レート生産を見据えた設備投資・生産実証、新工程の認定取得 |
補助率 | 対象経費の一部を補助(補助率:1/2、1/3等 ※詳細は公募要領参照) |
公式サイト | 一般社団法人 低炭素投資促進機構 |
事業の背景と目的
2024年4月に経済産業省が公表した「航空機産業戦略」では、我が国航空機産業が従来のサプライヤー構造から脱却し、国際連携による完成機事業創出を目指す方向性が示されました。本補助金は、この戦略に基づき、CO2排出削減に貢献する先進技術の実証を通じて、次期航空機開発プロジェクトにおけるインテグレーション能力の獲得と、MRO拠点(整備・修理・分解点検)を含む一貫した事業実施能力の獲得を目的としています。
申請手続きの流れ
申請は補助金申請システム「jGrants」を利用して行います。以下のステップで準備を進めてください。
- Step 1: gBizIDプライムの取得1jGrantsの利用には「gBizIDプライム」アカウントが必須です。取得には数週間かかる場合があるため、未取得の事業者は至急手続きを行ってください。
- Step 2: 公募要領・関連書類の確認2公式サイトの「事業共通 公募関連資料・採択結果」ページから、公募要領や申請様式をダウンロードし、内容を熟読してください。
- Step 3: 公募説明会動画の視聴3公募説明会は終了しましたが、説明会の動画が公開されています。事業内容や申請手続きの理解を深めるために必ず視聴しましょう。
- Step 4: jGrantsでの申請4準備が整ったら、jGrantsの申請ページから必要事項を入力し、作成した書類をアップロードして申請を完了させます。締切時間に余裕をもって手続きを行いましょう。
- Step 5: 事前着手届の提出(必要な場合)5交付決定前に事業を開始する必要がある場合は、所定の手続きに従い「事前着手届」を提出します。事務局からの受理通知をもって、交付決定前の経費も補助対象となる場合があります。
重要なお知らせ・注意点
- 様式ファイルの差し替え:9月12日14時以前に様式第1~4をダウンロードした方は、ファイル不具合のため再ダウンロードが必要です。
- Q&Aの更新:公募に関するQ&Aが随時更新されています。申請前に必ず最新情報をご確認ください。
- 公式サイトの定期確認:募集期間中に資料の追加や更新が行われる可能性があるため、公式サイトを定期的に確認することが推奨されています。
まとめと公式情報へのリンク
「次期航空機開発等支援事業(サプライチェーン現代化投資支援)」は、日本の航空機産業が世界の市場で勝ち抜くための重要な支援策です。高レート生産への対応や脱炭素化といった時代の要請に応えるための設備投資を計画している事業者様は、ぜひこの機会をご活用ください。
申請には詳細な事業計画が必要となります。公募要領を熟読し、説明会動画を視聴の上、万全の準備で申請に臨みましょう。