詳細情報
地域社会の課題解決に取り組む団体を支援する日本郵便年賀寄付金助成金。この助成金は、皆様が年賀はがきや切手をご購入いただくことで、地域貢献活動を支えることができる制度です。2026年度の助成金は、最大500万円まで申請可能で、社会福祉、環境保全、文化振興など幅広い分野の活動を支援します。本記事では、この助成金の詳細な情報、申請方法、採択のポイントをわかりやすく解説します。地域をより良くしたいという熱意をお持ちの皆様、ぜひこの機会にご活用ください。
日本郵便年賀寄付金助成金の概要
日本郵便年賀寄付金助成金は、寄付金付年賀はがき等の販売により集まった寄付金を、地域で社会貢献活動を実施する団体に配分する制度です。この助成金は、地域社会の持続的な発展に貢献することを目的としており、社会福祉、環境保全、災害支援など、幅広い分野の活動を支援しています。
- 正式名称: 日本郵便年賀寄付金助成金
- 実施組織: 日本郵便株式会社
- 目的・背景: 地域社会の課題解決に取り組む団体を支援し、地域社会の持続的な発展に貢献するため
- 対象者: 社会福祉法人、NPO法人、一般社団法人など、非営利の活動を行う団体
助成対象となる事業分野
- 社会福祉の増進
- 風水害、震災等非常災害による被災者の救助又はこれらの災害の予防を行う事業
- がん、結核、小児まひその他特殊な疾病の学術的研究、治療又は予防を行う事業
- 原子爆弾の被爆者に対する治療その他の援助を行う事業
- 交通事故の発生若しくは水難に際しての人命の応急的な救助又は交通事故の発生若しくは水難の防止を行う事業
- 文化財の保護を行う事業
- 青少年の健全な育成のための社会教育を行う事業
- 健康の保持増進を図るためにするスポーツの振興のための事業
- 開発途上にある海外の地域からの留学生又は研修生の援護を行う事業
- 地球環境の保全を図るために行う事業
助成金額・補助率
助成金額は、申請する事業の種類によって異なります。一般枠では最大500万円、活動・チャレンジプログラムでは上限50万円となっています。補助率は、対象経費の全額または一部が助成されます。
| 助成分野 | 申請可能額 |
|---|---|
| 活動・一般プログラム | 上限500万円/件 |
| 活動・チャレンジプログラム | 上限50万円/件 |
| 施設改修 | 上限500万円/件 |
| 機器購入 | 上限500万円/件 |
| 車両購入 | 上限500万円/件 |
| 特別枠 | 上限500万円/件 |
計算例: 例えば、あるNPO法人が地域の高齢者向けに交流スペースを改修する場合、改修費用が300万円であれば、最大300万円の助成金を受け取ることができます。
対象者・条件
この助成金の対象となるのは、以下の条件を満たす団体です。
- 社会福祉法人、更生保護法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人または特定非営利活動法人(NPO法人)
- 申請時直近の決算時において法人登記後1年以上が経過していること
- 過去1年間を期間とする年度決算書が確定していること
- 法令に定める事業報告書などの作成、提出など、法令上法人として求められる義務を順守していること
具体例:
- 設立3年目のNPO法人で、地域の子供たちに学習支援を行っている団体
- 設立5年目の一般社団法人で、地域の高齢者向けに健康増進プログラムを提供している団体
- 設立2年目の社会福祉法人で、障がい者の就労支援を行っている団体
補助対象経費
補助対象となる経費は、申請する事業の種類によって異なります。主な対象経費は以下の通りです。
- 活動に必要な費用(人件費、旅費交通費、会議費、印刷製本費、通信運搬費、消耗品費など)
- 施設改修に必要な費用(工事費、設計費など)
- 機器購入に必要な費用(機器本体価格、設置工事費など)
- 車両購入に必要な費用(車両本体価格)
対象外経費: 団体の維持に必要な経常的経費(役職員の給与、事務所経費、光熱費など)は対象外となります。
申請方法・手順
申請は、日本郵便Webサイト内にある「申請入力フォーム」から行います。申請はWeb申請のみで、郵送では受付けておりません。
- 日本郵便Webサイト「年賀寄付金による社会貢献事業助成」にアクセス
- 年賀寄付金による社会貢献事業助成の右側バナー「助成の申請について」の2026年度年賀寄付金配分事業のページから「申請入力フォーム」に入る
- 申請入力フォームに必要事項を入力、関係書類(定款等)をアップロードし、送信
- 入力完了した申請内容をダウンロードし、保存
- 配分申請する事業を所管する大臣または都道府県知事などに意見書の作成を依頼
- 意見書(原本)と郵便はがきを事務局に郵送
必要書類:
- 申請する団体の定款または寄付行為(写し)
- 2024年度 申請団体収支決算書(写し)
- 2025年度 申請団体収支予算書(写し)
- 必要な見積書(写し)
- 公益法人のみ:事業報告等に係る提出書類の別紙 1「運営組織及び事業活動の状況の概要等について」 (写し)
- 施設改修分野のみ:施設改修を行う内容が具体的に分かる改修施設の図面又は改修箇所の写真
- 改修する施設が借用施設であるときは当該施設の賃貸借契約書(写し)
- 文化財の保護事業の申請の場合は配分対象物が文化財指定を受けていることが分かる登録証明書など(写し)
- 配分申請する事業を所管する大臣または都道府県知事などの意見書(原本)
- 郵便はがき
申請期限: 2025年9月10日(水)~同年11月7日(金)
採択のポイント
採択されるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 先駆性: 従来から行われている事業をそのまま実施するのではなく、新たな取り組みまたは事業プロセスの新たな改善などを行う事業であること
- 社会性: 大きな社会的課題となっているものまたは必要とされながら従来行われていなかったものなどの社会的要請・ニーズを充足する事業であること
- 実現性: 事業は具体的に計画され、1年間の事業内容として団体の事業規模および収支規模に対して適切であり、事業実施のための人員配置、自己負担金および運転資金の調達が準備されていること
- 緊急性: ここ1年間の事業年度内に実施する必要性が高いものであること
審査基準: 審査は、申請事業に期待する項目および優先順位に加味する項目を踏まえて総合的に判断されます。
採択率: 過去のデータによると、採択率は約30%程度です。
申請書作成のコツ: 申請書は、具体的に、わかりやすく、丁寧に作成することが重要です。事業の目的、内容、実施方法、効果などを明確に記述し、審査員に事業の魅力を伝えるように心がけましょう。
よくある不採択理由:
- 申請内容が不明確である
- 事業の目的、内容、実施方法、効果などが十分に説明されていない
- 事業の実現可能性が低い
- 自己負担金が確保されていない
よくある質問(FAQ)
- Q: 申請はWebからのみですか?郵送での申請は可能ですか?
A: 申請はWeb申請のみで、郵送では受付けておりません。 - Q: 意見書は必ず必要ですか?
A: はい、配分申請する事業を所管する大臣または都道府県知事などの意見書(原本)が必要です。 - Q: 申請期間はいつまでですか?
A: 2025年9月10日(水)~同年11月7日(金)です。 - Q: 助成金の使途に制限はありますか?
A: はい、助成対象経費として認められているものに限ります。団体の維持に必要な経常的経費(役職員の給与、事務所経費、光熱費など)は対象外となります。 - Q: 採択結果はいつ頃わかりますか?
A: 2026年3月末頃に、書面またはメールにて通知されます。 - Q: 申請に関して相談できる窓口はありますか?
A: 日本郵便年賀寄付金事務局にお問い合わせください。電話またはお問い合わせフォームから相談できます。
まとめ・行動喚起
日本郵便年賀寄付金助成金は、地域社会の課題解決に取り組む団体にとって、貴重な資金調達の機会です。申請を検討されている方は、本記事を参考に、申請要件や手順をしっかりと確認し、採択される可能性を高めるために、丁寧な申請書を作成してください。地域をより良くするために、ぜひこの助成金を活用しましょう。