公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターが、次世代を担う若手研究者を支援するため「2026年度パブリックヘルス科学研究助成金」の公募を開始しました。本助成金は、ストレス科学および生命医科学の分野で、国民の疾病予防や健康増進に貢献する萌芽的な研究を対象としています。この記事では、助成金の概要、応募資格、対象経費、申請方法などを詳しく解説します。

2026年度パブリックヘルス科学研究助成金の概要

本助成金は、若手研究者が主導する独創的な研究を支援し、そのキャリアの飛躍を後押しすることを目的としています。まずは制度の全体像を把握しましょう。

対象となる研究分野とテーマ

本助成金では、以下の2つの分野で研究テーマが設定されています。ご自身の研究が該当するかご確認ください。

ストレス科学分野

• 募集テーマ: 「ストレスマネジメント」
• キーワード: コーピング、うつ予防、職場のメンタルヘルス、孤立・孤独、女性の健康

生命医科学分野

• 募集テーマ: 「健康とヘルスケア」
• キーワード: 疾病予防、モバイルヘルス、栄養、母子の健康、環境、脳科学

詳細な応募資格

応募するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。特に年齢要件にご注意ください。

• ストレス科学研究、または生命医科学研究を行っている者。
• 国内の非営利の研究機関に在籍している研究者、または博士後期課程（それに準ずる課程も含む）に在籍している学生。
• 生年月日が1986年4月2日以降である者。（研究開始年度の4月1日時点で40歳未満）
• 所属する部署の長等の推薦を受けている者。
• 2025年度の本助成金の助成対象者でない者。

助成対象となる経費

助成金は研究遂行に必要な幅広い経費に充当できますが、一部対象外となる項目もあります。申請前に必ず確認してください。

対象経費一覧

• 諸謝金: 外部協力者への謝礼金など。
• 臨時雇賃金: 研究補助者（学生アルバイト含む）への報酬。
• 消耗品費: 単価10万円未満の試薬、事務用品、図書、被験者への謝品（クオカード等）など。
• 什器備品費: 単価10万円以上の研究機器等。ただし、予算構成の中心とならないこと。
• 通信運搬費: 郵便料、電話料、運送料。
• 印刷製本費: 調査票や研究報告書の印刷費。
• 旅費交通費: 研究に必要な国内外の出張に伴う交通費・宿泊費。
• 雑費: データベース使用料、検査手数料、文献資料代、翻訳料など。

対象外となる経費

• 所属機関の一般管理費（オーバーヘッド）等の間接経費。
• 代表申請者および共同研究者に対する諸謝金・生活費。
• PCおよび周辺機器の購入費。
• 学会年会費、研究成果発表関連費用（学会参加費、論文投稿料等）。

申請方法と今後のスケジュール

申請はメールで行います。締切に余裕をもって準備を進めましょう。

申請手続きの流れ

1. 公式サイトから「募集要項」「研究助成金交付申請書」「推薦書」の様式をダウンロードします。
2. 募集要項を熟読し、申請書に必要事項を入力します。
3. 所属部署の長等に推薦書作成を依頼します。推薦書は推薦者自身の署名または記名押印（公印）済みのものをPDF化する必要があります。
4. 作成した申請書（Word）と推薦書（PDF）を添付し、指定のメールアドレス宛に送信します。

提出先メールアドレス: josei＠phrf.jp （＠を半角に変換してください）
注意点: メールは必ず代表申請者ご自身が送信してください。

重要な日程

まとめ

「2026年度パブリックヘルス科学研究助成金」は、ストレス科学や生命医科学分野で新たな挑戦を目指す若手研究者にとって、貴重な機会となるでしょう。助成金額は最大100万円と、研究の初期段階を力強くサポートするものです。応募資格や対象経費をしっかり確認し、期限内に申請を完了させましょう。ご自身の研究アイデアを形にする第一歩として、ぜひ本助成金の活用をご検討ください。