「最近、食料品の値上がりがきつい…」「東京都がお米を配るって聞いたけど、自分は対象なの?」
物価高騰が続くなか、東京都は生活の負担軽減策として「東京都低所得者世帯・家計急変世帯向け食料品等(お米)提供事業」、通称「東京おこめクーポン」を実施しています。
しかし、行政の制度は「誰が対象で、どうすればもらえるのか」が分かりにくいもの。この記事では、補助金・助成金のプロが、東京おこめクーポンの最新情報をどこよりも分かりやすく、申請方法から注意点まで、あなたの疑問をすべて解決します。
この記事の目次
「東京おこめクーポン」とは? 制度の概要
「東京おこめクーポン(東京都低所得者世帯・家計急変世帯向け食料品等提供事業)」は、物価高騰の影響を特に強く受けている低所得世帯を支援するため、東京都が実施する事業です。
対象となる世帯に対し、お米やその他の食料品・飲料などと交換できるクーポン(または申込用案内状)を配布します。この事業の最大の特徴は、対象者を2種類に分けている点です。
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✔ パターン1:プッシュ型(申請不要)
東京都が対象(住民税非課税世帯)と把握している世帯に、自動的に案内状(クーポン)を送付する方式。 -
✔ パターン2:申請型(申請必要)
最近収入が減った「家計急変世帯」など、行政が把握していないが要件を満たす世帯が、自ら申請する方式。
「案内が来ないから対象外だ」と諦める前に、ご自身が「申請型」の対象でないか確認することが非常に重要です。
あなたは対象? 申請要件チェックリスト
この事業の対象は、以下のいずれかに該当し、基準日(例:令和6年7月1日)時点で東京都内に住民登録がある世帯です。
| 対象類型 | 主な要件 | 申請手続き |
|---|---|---|
| ① 住民税非課税世帯 (プッシュ型) | 世帯全員の令和5年度または令和6年度の住民税均等割が非課税である世帯。 | 原則不要 (案内が届く) |
| ② 家計急変世帯 (申請型) | ①に該当しないが、予期せず収入が減少し(例:令和6年1月以降)、世帯全員の年収見込が住民税非課税相当となった世帯。 | 必須 (審査あり) |
注意:対象外となるケース
以下の場合は、上記の要件を満たしていても対象外となる可能性が高いです。
- ・世帯全員が、住民税が課税されている他の親族等(親、子など)の扶養を受けている場合。(例:親に扶養されている一人暮らしの学生のみの世帯)
- ・既に他の制度(例:電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金)で同様の支援を受けている場合。
支援内容(いくら相当?)と対象経費
支援内容:1世帯につき1回限り
支援は現金給付ではなく、「現物支給」です。対象の1世帯につき1回、以下のいずれかを選択できるクーポン(または申込サイト)が提供されます。
- ✔ お米(例:精米 10kg分)
- ✔ 食品詰め合わせ(例:レトルト食品、缶詰、飲料など)
- ✔ その他(例:野菜セット、飲料セットなど)
内容は年度や時期によって変動しますが、およそ数千円相当の食料品が提供されます。
申請スケジュール・期限(いつまでに?)
スケジュールは「プッシュ型」と「申請型」で全く異なります。
| 対象 | スケジュール(令和6年度の例) |
|---|---|
| ① 住民税非課税世帯 (プッシュ型) |
・令和6年8月下旬~:対象世帯に「案内状」が順次発送されます。 ・案内状到着後、申し込み(Webまたは郵送)。 ・申込期限:令和7年1月31日(消印有効) |
| ② 家計急変世帯 (申請型) |
・令和6年9月上旬~:申請受付開始。 ・申請書や必要書類を事務局へ郵送します。 ・申請期限:令和7年1月31日(消印有効) |
期限が非常に重要です。特にプッシュ型(非課税世帯)の方も、案内状が届いたら「自動で食品が届く」わけではなく、「申し込み手続き」が必要な点に注意してください。
申請方法と受取までの流れ(2パターン解説)
パターン1:住民税非課税世帯(プッシュ型)の流れ
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Step 1. 案内状(クーポン)が自宅に届く
(例:8月下旬以降)対象世帯に、東京都から緑色の封筒などで案内状が郵送されます。 -
Step 2. 申し込み手続き(Webまたは郵送)
案内状に記載の「世帯ID」を使い、専用Webサイトまたは同封の申込書(ハガキ)で希望の食品を選択し、配送先住所などを入力(記入)して申し込みます。 -
Step 3. 食料品が届く
申し込みから約2~3週間程度で、選択した食料品が配送業者(宅配便)によって自宅に届きます。
パターン2:家計急変世帯(申請型)の流れ
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Step 1. 申請書類の準備
東京都の公式事業サイトから「申請書」をダウンロード(またはコールセンターから取寄せ)します。 -
Step 2. 必要書類の準備
申請書に加え、①本人確認書類(免許証コピー等)、②世帯全員の収入状況がわかる書類(給与明細、帳簿のコピー等)を準備します。 -
Step 3. 郵送申請
全ての書類を揃え、指定された「東京都 おこめクーポン事務局」宛に郵送します。(Web申請は不可) -
Step 4. 審査・案内状の送付
事務局で審査が行われ、対象と認定されると、自宅に「案内状(クーポン)」が届きます。(申請から審査結果まで1ヶ月以上かかる場合あり) -
Step 5. 申し込み・受取
案内状が届いたら、上記の「パターン1」のStep 2以降と同じ流れで申し込み、食料品を受け取ります。
申請のポイントと注意点
この事業で見落としがちな、専門家から見た注意点をまとめます。
①「世帯全員が扶養されている」の罠
最も多い対象外の理由が「世帯全員が課税者に扶養されている」ケースです。例えば、都内で一人暮らしの学生さんでも、仕送りを受けており、地方のご両親の「税法上の扶養」に入っている場合、その学生さんの世帯は「非課税世帯」とはみなされず、対象外となります。
②家計急変の「予期せず」という要件
家計急変世帯は、「定年退職」や「あらかじめ予定されていた失業」など、予測可能な理由での収入減は対象となりません。あくまで「病気やケガ」「会社の倒産」「解雇」など、予期せぬ理由が対象です。
③DV等避難者への特例
DVや児童虐待などで住民票を移さずに避難している方でも、所定の手続き(申出書の提出など)を行えば、支援を受けられる場合があります。世帯主(加害者)に案内が届いてしまう前に、必ずコールセンターに相談してください。
「東京おこめクーポン」に関するよくある質問(Q&A)
Q. 一人暮らしの学生ですが、対象になりますか?
A. ケースバイケースです。前述の通り、親(課税者)の扶養に入っている場合は対象外です。しかし、ご自身が世帯主で、アルバイト収入のみで住民税非課税(年収100万円以下など)となっており、かつ親の扶養からも外れている場合は、①の「住民税非課税世帯」として案内が届く可能性があります。
Q. 案内状(緑の封筒)が届きません。
A. 案内状の発送は、対象者が多いため数ヶ月にわたって順次行われます。すぐに届かなくても焦らないでください。ただし、ご自身が「家計急変世帯」に該当すると思われる場合は、案内を待たずに「申請型」での手続きをご検討ください。
Q. 申し込んでからどのくらいで食料品は届きますか?
A. Webまたはハガキで申し込み後、事務局での確認を経て、通常約2~3週間程度で届きます。ただし、申し込みが集中する時期は、1ヶ月以上かかる場合もあります。
Q. 問い合わせ先(コールセンター)はどこですか?
A. 東京都福祉局の公式サイトに「東京都 おこめクーポン コールセンター」の電話番号が掲載されます(例:0120-XXX-XXX)。制度に関する不明点は、必ず公式のコールセンターに確認してください。
まとめ
「東京おこめクーポン」は、物価高騰の影響を受ける都民にとって非常に有益な支援策です。
ご自身が「住民税非課税世帯(プッシュ型)」なのか、「家計急変世帯(申請型)」なのかを正しく見極めることが、支援を受けるための第一歩です。
- ✔ 非課税世帯の方:案内状が届くのを待ち、届いたら必ず期限内(例:1/31)に申し込む。
- ✔ 家計急変世帯の方:案内は待たずに、自ら申請書と証拠書類を準備し、郵送する。
この記事を参考に、利用できる制度を確実に活用し、生活の負担軽減にお役立てください。

