船橋市工業振興支援事業補助金の概要:最大100万円で経営基盤を強化
千葉県船橋市が実施する「工業振興支援事業補助金」は、市内中小企業の技術力向上、販路拡大、そして国際的な競争力強化を目的とした非常に汎用性の高い支援制度です。2025年度(令和7年度)も、製造業を中心に幅広い業種が活用できる5つのメニューが用意されています。
結論からお伝えすると、本補助金は「ISO認証取得」「展示会出展」「特許取得」「環境経営」「試験データ収集」の5分野に対応しており、最大100万円(補助率1/2〜1/3)の受給が可能です。
本記事の重要ポイント
- 多角的な支援:ISO取得から新製品のデータ収集まで、企業の成長段階に合わせた5つのメニュー。
- 最大100万円の大型枠:「自社製品の試験データ収集」メニューでは、最大100万円の高額支援が受けられる。
- 事前相談が必須:事業着手(契約・発注)後の申請は一切認められないため、早めの相談が不可欠。
- 個人事業主も対象:船橋市内に事業所があれば、法人だけでなく個人事業主も活用可能。
【2025年度】5つの補助メニューと支給金額の詳細
船橋市工業振興支援事業補助金は、企業の目的に応じて以下の5つの区分に分かれています。それぞれの補助率や上限額、対象となる取り組みを正しく理解することが、採択への第一歩となります。
1. 国際規格(ISO)認証取得支援
製造業や建設業において、取引先からの信頼獲得や公共事業への参画に不可欠な「ISO認証」の取得を支援します。ISO 9001(品質)、ISO 14001(環境)、ISO 27001(情報セキュリティ)などが対象となります。
対象経費:審査登録機関に支払う審査費用、コンサルタントへの指導料、社内教育用資料の作成費など。
活用例:新規取引先開拓のためにISO 9001を新規取得する際のコンサルティング費用150万円に対し、50万円の補助を受ける。
2. エコアクション21認証・登録支援
環境省が策定した、中小企業でも取り組みやすい環境経営システム「エコアクション21」の導入を支援します。ISO 14001よりもコストを抑えて環境経営をアピールできるのが特徴です。
対象経費:認証・登録審査費用、コンサルタント料、研修受講料など。
活用例:SDGsへの取り組みを強化するため、最初の環境マネジメントシステムとして導入する。
3. 産業財産権取得・登録支援
自社の独自技術やデザイン、ブランドを守るための知的財産権の取得をサポートします。特許権、実用新案権、意匠権、商標権が対象です。
対象経費:特許庁への出願料、登録料、弁理士への代行手数料など。
活用例:新開発した工作機械の機構について特許出願を行う際の弁理士費用を軽減する。
4. 展示会等出展支援
国内外で開催される見本市や展示会への出展費用を補助し、販路拡大を支援します。オンライン展示会も対象となる場合があります。
対象経費:会場小間料(ブース代)、装飾費、パンフレット作成費、輸送費など。
活用例:東京ビッグサイトで開催される業界最大級の展示会へ出展し、新規リードを獲得する。
5. 自社製品の試験データ収集支援
本補助金の中で最も手厚い支援メニューです。新製品の開発や既存製品の品質改善において、公的機関等での試験やデータ分析が必要な場合に活用できます。
対象経費:外部機関への試験委託料、分析測定費、原材料費、機械装置費、専門家謝金など。
活用例:新素材の強度試験を外部検査機関に委託し、そのデータをカタログに掲載して信頼性を高める。
海外展開支援事業補助金:グローバル市場への挑戦を後押し
船橋市では、工業振興支援とは別に「海外展開支援事業補助金」も用意しています。これは、海外で開催される大規模な展示会へ出展する企業を対象としたものです。
注意:海外展示会の場合、JETRO(日本貿易振興機構)などの公的機関が主催・後援しているもの、または一定以上の規模があるものが条件となります。事前に事務局へ確認してください。
申請の必須条件と対象者(E-E-A-T:信頼性と専門性)
本補助金を受け取るためには、以下のすべての要件を満たしている必要があります。特に「市税の完納」と「事前相談」は厳格にチェックされるポイントです。
採択率を高める申請ステップ(5段階)
補助金の申請は、単に書類を出すだけでなく、順序を守ることが重要です。以下のフローに沿って進めることで、スムーズな受給が可能になります。
1
事前相談
商工振興課へ電話・訪問し、事業内容を説明
4
事業実施
契約・発注・支払いを行い、証拠書類を保管
申請に必要な書類チェックリスト
審査をスムーズに進めるためには、不備のない書類準備が欠かせません。以下の書類は共通して必要となります。
- 補助金等交付申請書:市の規定フォーマットに記入。
- 事業計画書(補助概要書):なぜその事業が必要か、どのような効果が見込まれるかを具体的に記載。
- 見積書の写し:2社以上の相見積もりが望ましい(妥当性の証明)。
- 市税納付確認書(または完納証明書):船橋市役所税務課等で取得。
- 法人の場合:登記事項証明書(履歴事項全部証明書)、定款の写し、直近の決算書。
- 個人の場合:直近の確定申告書の写し。
併せて活用したい船橋市の経営支援策
船橋市では、直接的な補助金以外にも、企業のコスト削減や経営改善に役立つ制度が充実しています。これらを組み合わせることで、より強固な経営基盤を構築できます。
先端設備等導入計画
労働生産性を高めるための設備投資計画を策定し、市の認定を受ける制度です。認定を受けると、新規取得設備の固定資産税が3年間ゼロ〜1/2に軽減される特例措置が受けられます。
無料総合経営診断
中小企業診断士等の専門家が貴社を訪問し、財務状況や生産現場の課題を無料で診断します。補助金申請のための事業計画策定のアドバイスを受けることも可能です。
よくある質問(FAQ)
Q. 昨年も同じ補助金をもらいましたが、今年も申請できますか?
A. メニューによりますが、原則として同一年度内の同一メニューの申請は1回限りです。また、過去に受給したことがある場合、採択の優先順位が下がることや、一定期間空ける必要がある場合があります。詳細は商工振興課へお問い合わせください。
Q. 船橋市外の業者に見積もりを依頼しても対象になりますか?
A. はい、対象になります。ただし、船橋市の経済活性化の観点から、市内業者への発注が推奨されています。特別な理由がない限り、市内業者からも相見積もりを取ることを検討してください。
Q. 「試験データ収集」で自社で材料を購入して実験する場合は対象ですか?
A. 試験に直接必要な材料費は対象となります。ただし、自社の人件費や光熱水費は対象外です。また、試験結果が客観的に証明できる形式(報告書等)で残る必要があります。
Q. 採択された後、事業内容が少し変わっても大丈夫ですか?
A. 軽微な変更を除き、事前の「変更承認申請」が必要です。勝手に内容を変更すると、補助金が交付されない恐れがあります。変更が生じる可能性がある場合は、速やかに担当課へ連絡してください。
まとめ:まずは商工振興課への「事前相談」から
船橋市工業振興支援事業補助金は、最大100万円という手厚い支援を受けられるチャンスです。特に新製品の開発や国際規格の取得を検討している事業者にとっては、資金面での大きな助けとなります。
申請をご検討中の方へ
予算には限りがあり、先着順や早期終了の可能性もあります。まずは電話で要件を確認しましょう。
船橋市 商工振興課:047-436-2474